劇場公開日 2018年7月20日

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「最近アニメ映画が不作…」未来のミライ Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0最近アニメ映画が不作…

2018年7月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

 作品タイトルやポスターを見て、この内容が予想できたお客さんがどれくらい居たでしょう? 個人的には全く予想外の内容で正直凡作、『おおかみこども』と『バケモノ』の2作と比較しても劣ると思われます。

 まず、何故か声優さんソッチノケで売込み中のアイドルタレントや役者をメインに起用している件で、唯一主役のキャスティングが…(監督OK出した感覚が謎)。
 そして今作は〝4歳児が主人公〟の企画からして微妙で、結局誰に向けた作品かも不明でした。兄妹が出来て上の子が嫉妬するアルアルネタ、一方4歳児に感情移入できるか、くんちゃんカワイイ!と思えるか… 4歳児と代々家族の絆?をファンタジーで観せたにしてもその意図はあまり伝わらず。ひょっとして親の苦労? ソレはちょっと…
 当初ミライちゃんが主役かと思ってた程ですし、そのミライちゃんも助演をキメる程ではなく、中盤と終盤の肝心な所だけ手を伸ばすものの、主役の4歳児がストーリーの足を引っ張り加減という奇妙な現象を醸している中でアレでは薄く弱い。

 ストーリーでは全般にくんちゃんのクソガキ振りが発揮されますが「子供ってこうだよね〜」と言う共感は子を持つ母親?各位には得られたんでしょうか。リアルでクソガキに振り回された親御さんに対して、アニメ映画でリアリティ溢れるクソガキ描写を見せられて面白いか?と疑問は湧いて出ました。娯楽映画でそんなのを観たいお客さんが如何程居るのかは興行収入が示すとして。。。
 そしてそのクソガキは異世界転生した際には、なんだか8歳児前後の背伸びした印象を醸していて描写のバランスが奇妙に感じられます。中段に設けたギャグシーンも使い込まれた演出であまり評価対象にはなりません。
 幼児描写は宮崎駿氏が巧くて(本人は自覚ないでしょうが)、細田監督はポストに名が載ってる割にまだ足元レベルと言う印象が否めません。雨と雪ではココまでアレじゃなかったのになと…

 では良かった所は。人の動きを細かく表現されていました。そして東京駅。こう云うリアリティはアニメとしては評価できますが、これは半分アニメーターの力量ですのでソッチの手柄で。ビジュアルの綺麗さ・解像度の高さはもはや劇場版では当たり前になったので、取り立てて褒める程でもなく。
 終盤の馬やバイクのシーン、自転車の件は程良く描けてたと思えました。

 そんな少しばかり良い所があったくらいで徹頭徹尾不安定を映像化したような今作は、サスガに期待ハズレと言わざるを得ません。
 ジブリ無き今、日テレ電通は細田監督を神輿に乗せて盛り上げていますが、空回りな雰囲気と併せ、そもそも作品タイトルやキャスティング等から広告代理店やTV局の手垢を勘ぐる時点で萎えてしまいます。

Geso_de_Nyoro