「駄作とまでは言わないけど…」未来のミライ シマエナガさんの映画レビュー(感想・評価)
駄作とまでは言わないけど…
ネタバレだらけです。
主にこの映画を見終わってイライラしている方が共感するであろう箇所を書き連ねたレビューです。
これから見るつもりの方や楽しみにしている方、この映画を見てすごく良かった!という方は見ないほうが良いです。
ダメだった点
1.主人公の声のキャスティング
他の方も書かれているように主役の声が全く少年に聴こえず、ただの馬鹿女が喚いているようでとにかく非常に不快。声が悪いせいで一人称がくんちゃんであることにすらイライラする。
声が絵に全く合っていない。何故このキャスティングにしたのか意味が分からない。きちんとオーディションしていないとしか思えない。
主演の人の事は全く知らないけどもっと上手な声優さんがやってくれたら主人公に対するフラストレーションはかなり軽減されたと思う。演技もダメ声も合わないせいで主人公が全く可愛く見えないのは致命的だと思いました。こんなワガママで可愛くもない主人公に誰が感情移入できるのでしょうか。
声が合ってないせいで子供っぽい無邪気さが微笑ましく思えるはずの場面も全て台無し。ただただ不快になるだけで退屈。
しかも駄々をこねるシーンが何度も繰り返されて過去や未来に繋がる展開もパターン化され過ぎていてまたかよ…と中盤あたりからかなりうんざり。
2.演出上必要ではないシーンが多い(だれる、冗長)
途中のお雛様をしまうシーンに無駄に時間を割きすぎ。お雛様をしまう話なのか?と思ったくらい。地味よね。
くんちゃんがお尻に尻尾を差して犬になり部屋を駆け回るシーンは…演出上は全く必要は無いけどここだけは監督のどうしても入れたかった部分だと思われます。必要は無いけど仕方ないものとします。
1で書いたくんちゃんが駄々をこねるシーンはあの演技な時点で大幅にカットするほうが観客のストレスをかなり減らせただろうにと思います。
3.魅力的なキャラクターがいない(観客が感情移入できない)
好感が持てるのは渋くて格好良いひいじいじのみ。妻とのエピソードが回収されるところは良かった。
度々育児にイライラし子供らに翻弄される中で少しずつ成長する両親…は地味すぎる。
両親の過去話でくんちゃんの子育てに見てとれるそれぞれの思い入れや各自のエピソードでジーンとくる部分はありましたが。地味よね。
主人公は書いた通り全く可愛いげが無い(何度も書きますがこれは本当に作品上致命的です)
未来のミライちゃんは可愛らしいお嬢さんで良かったですけどあんな目立つ痣があるのは可哀想ですね。目印程度の記号として考えているのか実際監督のお子さんに痣があるのかどちらかだと思われますが女の子にとってはかなり重大な問題です。コンプレックスをネタにするような描写は少し悲しいですね。
4.監督には子供がいるんだろうな
そして子育てって大変だけど子供っていいよね?可愛いよね???っていう気持ちはすごく伝わりましたけど。お子さんを大切に思っていらっしゃるのでしょうけど。子供のいない身からすると「そっか…」としか。
むしろ(作品内で繰り返される程度には何度も書きますが)くんちゃんが駄々をこねるシーンが不快すぎて、子供もうイラネって思ってしまいました。
子供のいない身からすると赤の他人の子供が泣いたり暴れたりするのは迷惑でしかないのです。もちろん親が大変なのは理解できますが、だから何??
そして繰り返されるあの不快な演技の騒音。監督があの人選を育児ノイローゼの疑似体験をさせる効果を狙ってやっているのであれば大成功ですよ。見ていてこっちまで疲れちまったぜ。
実際の子育てでは(でもやっぱりこんなに可愛い我が子☆)となるのでしょう。
そういった描写もありましたが…前述の通り、くんちゃんが大嫌いになってしまった私にはどうしてもそう思えず。残念です。
見終わった後、監督子供いるんだろうな〜という感想でしたがやはりお子さんが二人いらっしゃるそうで。
ああやっぱりそうなんだ、という感じ。
5.誰向けの作品なのか??
アニメーション、夏に公開の細田守作品ということでサマーウォーズのような映画を期待して見に行く親子連れが多いのでは?と思いますが正直お子さんには退屈というか内容の理解もおぼつかないでしょう。
途中のひとりぼっちの国に強制収用される新幹線が怖すぎますよ。私の隣で観賞していた少女達も怖い…と怯えきっていました。分かる。大人でもあんなことされたら怖いよ。
サマーウォーズでも根底にあるテーマは家族の絆。
今回は特にその家族内の繋がりについて、子育てについて描きたかったのでしょうね。
せめて主演の人がもっと上手な声優さんだったら、くんちゃんを好きになれたら「そっかそっか〜!子供っていいな☆家族最高☆☆☆」と思えたのかもしれません。
子育て中の夫婦か子育て経験のある人だと感想はまた違ってくるものと思います。
しかし映画としては正直つまらない。
主演の人の演技で非常に不快感を味わった為個人としての評価は★ひとつとさせていただきました。ごめんなさい。
4に関してはどうなのかと思いました。
自分の境遇、環境と合わない映画なんて沢山あるし、そこは兄弟できたら良く考えて子育てしなきゃなとか、自分がそうなったらどうなのか考えるのが普通だと思った私はこの4を評価の中に入れる時点であなたの評価はあまり参考にならないと思いました、すみません
声優の件すごいわかります笑笑
犬の鳴き声を真似するシーンとか、犬すぎて、、子どもが犬の真似するんだから違うでしょ!ってなりました笑
唯一、福山雅治さんな声はドンピシャでした笑笑
レビューみてすっきりしました。
またよろしくです。
同意です。くんちゃんの声が違ったら駄々こねる受け止め方もちょっと違ったかも知れませんが…。
子ども(11歳)と一緒に観に行きましたが、別のを観たら良かったと言ってたくらいです。面白い部分もあるのに勿体ないと思いました。
1はそうは思わなかったけど(あまり気にならなかったけど)2~3、5は、そうかなぁと同意します。
4は、まさに監督には子供がいるみたいですが、劇中の父親みたく子育てしてないのでは?と思うシーンがしばしばありました。後で自分のレビューにも書こうと思うけど、普通、妹が産まれたら、その日に病院に見に行くよ…。それが産後一週間も経って初めて見るなんてあり得ない。のっけから、感情移入できませんでした。
5番の感想、その通りだと思います。
子供いない人にはわからない部分が多すぎるから、共感や感情移入の点ではいない人にはかわいそうだなって感じですね。いる人には、わかるわかるって納得して見られるんですがね。対象がとても狭い作品ですね。
この作品、1番評価を下げる原因は、あの綺麗過ぎる絵だと思う。
内容そのままにクレヨンしんちゃんの絵と声に変えてみれば、テレビ版のクレしんとほとんど同じなんですよ。絵と脚本はちゃんとグレードを合わせないとこうなるっていう見本みたいな作品ですわ。