ファントム・スレッドのレビュー・感想・評価
全134件中、41~60件目を表示
ヒロインが無理だった…
評判いいしPTAだし外れないだろうと思いアマゾンプライムで見た。冒頭の俳優の身のこなしや音楽にうっとりして雰囲気に飲まれ、いい映画に違いないと期待して観てたけど…
ヒロインのアルマが我を出してきてから、「あ、無理だわ…」となってしまった。
確かにレイノルズは面倒な男だ。でもああいう仕事をしてる人だし気持ちはわかる。仕事人間なんだなぁと。
性格に関しても理解できるのに、アルマは「サプライズしたい」とか言ってお姉さんにやめとけって言われてもやる強情さ。絶対喜ばないだろ、とこっちも思って、やっぱり駄目だったじゃん…からの毒キノコ??!!で、もうついていけなかった。サイコパスとしか…
それで弱って介抱してもらってから、結婚申し込むレイノルズも単純だな、と…。
その後の結婚生活も噛み合わず、やっぱりアルマの品のなさが目立つ。そして自分の立場が危うくなるとまた毒盛って、レイノルズもそれを知ってハマっていく。
これはラブストーリーじゃなくホラーなんだろうな。
コメディ入ってると言うのもわかるけど、私は笑えないや…。
こんなの異常だし悲しい。美しいドレスと比較することで更にそれが際立つしそれが狙い目なのもわかるけど悪趣味すぎる。笑
PTAさんのセンスは好きだけど私は好きじゃない話だった。作品としての完成度は高いと思う。これは好みの問題。
アルマ役の女優さんの魅力が薄く、違う女優さんがやったらまた印象が違ってたんだろうけど、そしたら意味がないのかな。
ファッションやインテリアは最高だったなー。食事する部屋の壁紙がウィリアム・モリスで素敵だった。
Paul Thomas Anderson
ポール・トーマス・アンダーソン初鑑賞。
前々から、彼の作品は芸術として価値の高いものだと言われてきたのですが、難解な作品ばかりだとも聞いていたので、見るのを躊躇していました。今回ようやく友人の力も借りての初鑑賞。
結果やられました。難しすぎるー。ストーリーもさることながら、キャラクターを感じることがかなり難しい。多分素直に見ることが一番わかりやすいのだろうが、どうしても深読みしてしまう。このキャラクター実はこう思ってるんじゃないかとか、この表情の裏には何かあるんじゃないかと思ってしまう。それをせずにこの表情や行動から感じられることを素直に従っていけば、この映画に見えてくれるのかもしれない。
難しいのは、ヴィッキー・クリープス演じるアルマのキャラクター。彼女のキャラクターが二重人格なのかという疑念を抱くぐらい謎だった。最初に彼女は「彼には夢を叶えてもらったの」というセリフがあり、映画を見てる中で、何が夢なのかというのを探していたのですが、最後まで見つからなかった。それゆえ、彼女の行動や表情を見ていて「何が目的でこれをしているのか」というのに路頭に迷った。単純に考えると”愛”という大きな感情がそうさせているのがわかるのだが、そこに執着する自信がなかった。そこに彼女の過去と将来を少しだけ見せてくるから、さらに考えさせられる。
一緒に見た友人に気付かされたのだが、洋服の仕立て屋という仕事と、メイクアップ、毒キノコ。それらを使って、表面は美しいが、中に隠れている、隠されているものの醜さというものを表現している。それを踏まえると、それぞれのキャラクターが少しだけ見えてくる。特にダニエル・デイ=ルイス演じるメインキャラクターのレイノルズ。このキャラクターは一筋の軸があるキャラクターなのだが、それ一辺倒で、それ以外の部分が見えなかった。しかし、美しい表面の一方で、中に隠されている醜いものは、彼の本質というか、アルマを動かしている動機に繋がり、そこからアルマのキャラクターがさらに、見えてくれる。
このように細かい表現にこだわり、視聴者にヒントを与え、視聴者にそのヒントを繋げさせ、答えまで導くのが、ポール・トーマス・アンダーソンの手法なのかもしれない。こういう作品は疲れていて眠いときには見ないほうがいいのかもしれない。彼の作品にはとても細かい工夫が多く隠れている気がする。こんだけ普通じゃない作品ばかりなのに、視聴者から評価を受けているのには何かがある。
美しい映画
キノコブームきてるの?
コッポラの『ザ・ビガイルド 欲望の目覚め』観てすぐだからか、昨今の暗い恋愛モノはキノコがブームなのかと…そんな事ないよね。不安になる。
オートクチュールの仕立て屋で超絶完璧主義者、パートナーは作りませんて主義のレイノルズがウエイトレスのアルマを見出し、側に置き始めてから日常が狂ってゆく…みたいな前情報で観てたけど、アルマが異常ってわけじゃないんじゃ、というのが感想。あんな扱いされたらそりゃキノコもブチ込むわ。最初からレイノルズはアルマに優しかったわけではないので、アルマがあんなに惚れてしまうのは疑問に思ってしまったんだけど、今までひっそりと暮らしてた田舎者の女性がお金持ちの男にあれだけ丁寧に扱われ華のように飾られたら気分も舞い上がるね。
静かで上品な音楽と裏腹にあからさまな男と女のマウントの取り合いが泥々して面白かったけど、わかりづらいあのラストにはちょっと納得いかなかった。未来を妄想しておしまい?
共感しきれない愛の形
the職人といった性格の主人公レイノルズと、彼に見いだされた片田舎でウエイトレスをしていたアルマの恋愛物語。どこか異常で、狂気じみた、純愛とは言いがたい不思議な作品でした。
レイノルズとアルマの出会いは、唐突で、かなり淡白ではありましたが、なんとなく双方の感情には理解できる部分がありました。
しかし、ふたりの関係が進んでいくにつれて、どうにもレイノルズの行動で腑に落ちないところが目立つようになっていき、最終的には、彼の考えがすこしもわからなくなりました。彼が急に、ボケ老人になってしまったような感じがしました。
「恋なんて、いわばエゴとエゴのシーソーゲーム」と有名なバンドマンが歌っていますが、この映画は、まさにそれを映像化したような作品でした。
引退宣言撤回希望
稀代の天才俳優、衝撃と完璧なまでの幕引き
現在の映画界で最高の演技派俳優と言えば?
ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジャック・ニコルソン、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット…。
多くの名が挙がり、勿論全員が最高に素晴らしいが、自分はある一人の俳優の名が真っ先に思い付く。
ダニエル・デイ=ルイス。
凄まじいまでの役作り。映画出演本数は他の役者と比べてそんなに多くはないが、一作一作ごとの入魂名演。男優では最多であるオスカー主演賞3度…。
演技派、名優の域を超え、孤高で、何か一つの頂きに達している感さえする。
そんな稀代の天才俳優の引退作。
大トリを請け負うのは、彼の神名演の一つ、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で組んだポール・トーマス・アンダーソン。
鬼才と天才のタッグ、再び!
今回、二人が描くのは…
1950年代のロンドン。
高級服専門の仕立て屋、レイノルズ。誰もが彼の作る服に魅了されるが、本人は華やかな社交界に興味無く、ひたすら仕事に没頭していた。
そんな時出会った若いウェイトレスのアルマを見初め、彼女を自分の世界へ迎え入れる…。
レイノルズにとっては、巡り合ったミューズ。
アルマにとっては、シンデレラ・ストーリー。
甘美な大人のラブストーリー…に、このタッグでなる筈が無い。
一筋縄ではいかない『マイ・フェア・レディ』。
見てるとすぐ分かるが、レイノルズは完璧主義者。
性格も気難しく、神経質。
そして、仕事一筋。
だから、幾らミューズと巡り合ったとは言え、その関係が上手くいかないのは予想出来る。
最初の内は良好だった。
レイノルズはアルマを重宝し、アルマもそれに応え、美しく洗練されていく。
しかし…
レイノルズは相手に対しても完璧や自分の理想を求めてしまう。
かき乱される事や干渉される事を激しく嫌う。
それはつまり、一方的な束縛。
アルマは彼に従うだけの毎日に不満を募らせる。自分はミューズではなく、彼の単なるマネキンに過ぎないのか…。
何も彼女だけじゃない。レイノルズが独身でいる理由、彼の元を去ったミューズが何人居た事か。
それでも彼に必要とされたいアルマ。
芸術家とミューズ、その関係は禁断の扉を開く…。
企画段階から参加しただけあって、完璧主義者のレイノルズは完全主義者のデイ=ルイスそのもの。
彼と互角に渡り合ったほぼ無名のヴィッキー・クリープスの存在感も見事。(レスリー・マンヴィルも印象残すが、彼女より、クリープスがノミネートされるべきだったのでは…?)
ファッション業界が舞台なだけあって、劇中登場する数々の衣装の素晴らしさには目を見張らされる。オスカー衣装賞も納得。
フィルム撮影による往年の名画を彷彿させるようなクラシカルな映像、流麗なジョニー・グリーンウッドによる音楽…。
アンダーソンの演出も格調高く、全編を通じて、エレガントで香り立つような官能美さえ匂い感じさせる。
それら演技、演出、ムードは紛れもない超一級品。
しかし話自体は、好み分かれそう。何せ、アンダーソン作品だから…。
なかなかに理解し難くもあり、KO級の愛の物語でもある。
そう、このムードに陶酔させられていたら、展開に衝撃受ける事間違いナシ!
禁断/究極の愛と言うべきか、狂気か、それともホラーか。
これは是非見て貰いたいので言えないが、一言だけ言えるとしたら、
女は怖い!
レイノルズの周りには常に女性の存在が。ミューズであるアルマ、唯一の理解者である姉シリル、そして亡き母…。
特に母の存在は大きく、今も夢に見るほど。
はっきり言ってしまえば、愛に飢えた完璧主義者のマザコン。
彼女たちからの愛を受け、時にはその愛に応えられないレイノルズ。
一見男が女を翻弄し、意のままにしようとしているようで、実際は…。
本当にこれは、究極の愛の形か、禁断の世界か。
しかし、誰にも真似出来ない唯一無二の作品である事は確か。
鬼才はまた一つの境地に。
そして稀代の天才俳優は、最後の作品も我々に完璧なものを見せてくれた。
去勢
姉に本来の自分に戻してくれと訴えるウッドコック、その背後で佇み、堕ちていく者を見下ろすアルマ。そして、オムレツ。型に嵌るウッドコック、幸せな家庭...って、それで本当にいいのか?アルマの容姿や表情にそこまで堕ちる要素が見当たらないし、裏で行なっている犯罪的な行いを目の当たりにすると、ウッドコックに感情移入することは不可能。ただただ不可思議に堕ちていく人を見ているようで。まぁ、他人の色恋などは側から見れば、そういうものではあるが。
見えない糸
ラスト
予告編の謎の笑顔がここで‼︎
バレバレ毒キノコ料理
食べちゃうのね...
周囲の関心を求めてるわけじゃなく
旦那限定なので
ちょっと違うけど
ミュンヒハウンゼン症候群みたいだなと思いました。
キノコを口に入れた時
思わず
受け入れるんかぁ〜いって
ツッコミ入れてました...(心の中で)
ダニエル・デイ=ルイス
ある角度ですが
布施明に似てるなぁと思いました。
丸の内ピカデリー爆音映画祭にて鑑賞
やはり女性に翻弄される
アルマおそろしや。そしてふたりともきもちわるい。
うーん、はまれず。
レイノルズもムカつくけど、アルマの恐ろしいこと。
おねえちゃんがよかったのと、音楽が良かった。
おねえちゃんのまつげがすごく好き。
あと邸宅。
メインの二人は無理なんだけど、風景は素敵だった。
初ポールトーマスアンダーソンです。PTAって言ってみたかったん。シネフィルぶって。
毒キノコは殺すためでなく、弱らせるためってあんた…
悪趣味…
とはいえ、殺すの?殺さへんの?ってあたりからやっと目が覚めたきらいもある。
それまでは茶番すぎて眠かった。
レイノルズにサプライズ仕掛けて喜ばれると思ってるアルマが、どうしようもなくバカバカしくて、アホらしかった。
や、あんたばかなの?わかれよー。あいつ絶対喜ばへんってよ、と、スクリーンのこちらから(心で)怒鳴ったさ。
ファントムスレッド、直訳するとたぶん見せかけの糸とか仮面の糸とかってゆう意味ぽ。
幻影、幽霊とかって意味もあるらしく。
あんな自己中心的で自分のルールと仕事しか大事にせえへん男の何がよくて、キノコ作戦に至るんやろ。
さっぱり。わけわかめ。
だいたい出会いからしてわたしはもう「はぁ?」でした。
そして何故そんなに車を飛ばす。
突っ込みを山ほど突き刺し、ぼーっとみました。
マザコン男と独占欲の強い女との憎愛劇
愛のカタチ
全134件中、41~60件目を表示














