アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダルのレビュー・感想・評価
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1994年のナンシー・ケリガン襲撃事件をユーモアかつドキュメンタリ...
1994年のナンシー・ケリガン襲撃事件をユーモアかつドキュメンタリーチックに再現した作品であり、事件の中心人物である元五輪スケートアメリカ代表選手トーニャ・ハーディングの生涯を描いた今作は、彼女を演じたマーゴット・ロビーの集大成を見たような作品です。
また、スケートを映画で表現するとあんなにもアクティブで美しい画になるんだという新鮮な感覚にもなりました。それに説得力を持たすマーゴット・ロビーは本当に素晴らしいです。
そして、彼女の周りを固めるキャスト陣も最高です。セバスチャン・スタン演じる最低のDV夫ジェフや、暴力により娘をしつける冷酷な目が恐ろしいアリソン・ジャニー演じる母親のラヴォナが印象深いしインパクトが強い。トーニャと母親ラヴォナが終盤で再会してからのあの展開は、切なくもあり残酷でした。
時間が空いていたのでふらっと映画館へ行き鑑賞した作品ですが、すでに自分の今年度上位作品となりました!
面白いけど切なく、でも元気の貰えるような誰でも楽しめる爽快な作品です。
どこまでが事実か
フィギュアスケーターなのか?
実際に起きた、フィギュアスケーターの事件を扱っているにも関わらず、主人公がスケート靴のブレードで火の付いたタバコを踏みつけていたりして、信じられなかった。
ブレードだけでもトップスケーターは 数十万するのに、そんな大切なブレードを雑に扱うだろうか?
そのくせ、最後のオリンピックシーンで演技前に靴の不調が出てきても、あれだけ雑に扱っているのを見てしまった後では自業自得なのではと感じてしまう。
演技シーンもフリが適当に体を動かしているようで、トップスケーターとは見えない。
演技中の音楽も演技が終わっても流れていて、違和感が感じるシーンがあった。
競技自体がテーマの映画じゃないにしても、フィギュアスケートの競技や選手について、もっと勉強してから作って欲しかった。
結局キャラクターがちゃんと作られていないと、主人公が周りから暴力を虐げられていた悲劇性も生きてこない。
登場人物がほぼダメ人間
全員クズ、だから可笑しくも悲しい
映画評論家・町山智浩氏と同じ感想になってしまいましたが、本当に『全員死刑』とそっくりでした。ジャンルを作るならば、実録底辺コメディとでも言えそうです。
まぁ、とにかく登場人物がコーチ除き全員クズ。クズたちがクズな事件を起こし、自業自得に破滅するという姿をギャグとして描いているのだな、と思いました。
例えば、子ども時代のトーニャは当然虐待されているのですが、その描写のトーンは明るく、ホワイトトラッシーなロックのBGMと相まって、深刻さを薄めています。背後にあるシリアスさを強調するよりも、問題を抱えた人々が起こす結果のバカバカしさに焦点を当てているように感じました。
だからと言って、背後にある貧困・教育レスの問題がかき消えるわけではなく、ギャグっぽくすることで多面的になっているように思えます。個人的には、シリアスに『社会問題でござい』と迫る映画よりも考えされされました。『全員死刑』もそうでしたが、クズな人々に悲しみを感じます。クズな人間になるにはみな理由があるわけですから。
暴力でしかコミュニケートできないこと(傷つけてハッと我に返るところを見ると本当は相手を傷つけたくないのだ)、安からな愛情を受けたことがないから攻撃したり支配したりしかできないこと、人生ドン詰まって能力もないから妄想に頼るしかないことetc…登場人物たちはみな可笑しくも悲しいです。
中でも強烈なインパクトを残したのは、毒親ラヴィナと妄想デブ男ショーン。あまりにキャラが立ち過ぎているので、過剰に表現しているのかと思いきや、エンディングの本人映像を見るとむしろ本物の方がヤバく、事実は小説よりも奇なりを地で行く展開に仰天。鑑賞後に調べたらショーンはすでに故人でした。あそこまで壊れていると健康面とかも維持できなそうだし、妙に納得してしまった。
とはいえ、俳優陣の好演が光る映画でもありました(あんなヤバヤバな連中を演じる訳だから、いつも以上に気合い入れる必要があったんだろうなと想像)。
マーゴット・ロビーは下品さを醸し出して美人感を封印できていたように思います。トーニャはヤング神取忍にしか見えなかった。フィギュアの演技も凄まじく、相当練習したんだろうな、と感動。説得力がハンパなかったです。
多面的な真実を伝える藪の中演出も良かったです。DVの話とかも、双方の視点があるからこそ浮かび上がる新しい真実もあるのかな、と感じました。
エンドロールでトーニャは子どもを産み育てているとのこと。正直、けっこう心配です。虐待していなければいいけどね…
大いに異論はあるだろうが・・・
ハリウッド映画の映像演出の一つである『第四の壁(Breaking The Fourth Wall)』(※グッドフェローズを代表とする)方式を取り入れた、自分が若い頃起こった事件を、当事者達をインタビューしながら再現フィルム化した作品。
1992年にフランスで行われたアルベールビル冬季オリンピック終了後の2年後、1994年に行われたノルウェーのリレハンメルオリンピックが催されるというイレギュラーで特殊なタイミングで起こったアメリカフィギュア界のこれ又奇怪でセンセーショナルな事件は、その事件性とワイドショー的面白さで、瞬く間に世界中を驚かせた、というより、好奇の対象としてこの素材を愉しませた。あの時は只、メディアの垂れ流す情報のみが全てであり、今のネット情報などないから、(否、あったとしてももっと憶測ばかりだろうが・・・)、その真偽を確かめぬ儘、目に見える部分の事実(ライバルの足を負傷させたということだけ)からの推測とその先の決めつけで、幕が閉じた。オマケで、その後のトーニャハーディングは、ボクシングに転向という面白さも提供したのだが、勿論その部分も今作は描いている。
映画と言うよりもテレビ番組の演出に近い今作は、それでもドキュメンタリー要素、そしてコミック要素、歴史解説要素、そしてそのベースにある、所謂『ホワイトトラッシュ』問題に代表する貧困と養育問題、そして経済階級問題という社会問題を如実にあぶり出すテーマとなっている、と、まぁそうなのだが、色々な切り口を見せる、まるで万華鏡のような作りなのである。その証拠に、今作は、とにかくパンチラインというか、押しの強いキーワードと演技、カットが目白押しなのである。『アメリカ人そのもの』、『リンク内での喫煙や、煙草をブレードで消す』、『登場人物全てが救いようのない馬鹿ばかり』、『ボクシングでの殴られて体が回転するシーンと、トリプルアクセルのシーンとのスイッチのシンクロ』、『劇伴のアメリカンロック』等々、これ以上に鑑賞中もっともっと沢山の強いメッセージが叩きつけられ、実際全て憶えることができない。いや、老化の著しく進んだ我が脳のせいではあるが(苦笑
ストーリー展開も、これもハリウッドらしいスピード感で、しかも、もし今事件再現が事実ならば、『小説より奇なり』の如く、やっと溶け掛かった親子の邂逅のシーンを、無残にもぶち壊す母親の裏切り(ワイドショーに金を掴まされたのか、盗聴用録音の発覚)というオチなど、却って感情移入を排する『呆け』のみをぶつけられる、『これでもくらいやがれ』的攻撃に打ちのめされるのである。
その真理は、『真実なんて嘘っぱち』という言葉が全て。関係者全員の記憶は、自分に都合の良い顛末に常に書き換えられる。そりゃそうだ、人間はビデオレコーダー等では決してないのだから。言った言わないの世界は、常に目の前に淀んでいる。それを確かめる術は、今の段階はどこにもない。ドラえもんのひみつ道具『スパイ衛星』が義務化される、ディストピアが訪れる迄は・・・。
まぁ、そんな高尚な作品ではなく、オールドムービーのマルクス兄弟みたいなスラップスティックを愉しむという感じに落とし込めば、やるせない感情も腑に落ちるのではないだろうか。だって、負けん気が強くて、才能があって、でも親に愛されて無くて、貧乏で、でも美人で、しかし人を見る目がない、そして愛情欲求の強い、そんなキャラクターは、どう救えるのか、神様だって分からないじゃないか。
波乱万丈な半生
面白かったけど、そもそもトーニャハーディングの事件がワイドショー的...
リアルな楽しさ
裏切られ続ける人生。皮肉なことはトーニャがうそをついていないのに一番不幸になること。
母が夫に逃げられる時「裏切りもの!」と叫ぶ、トーニャも夫に裏切られ、同じ歩みを思わせる。みんなトーニャを口では愛してると言いながら裏切る。
「私にはスケートしかない」ラストにそう言った姿には心が傷んだ。
ヘビメタが好きなトーニャに合わせたBGMもかっこ良かった。
最後、息子と暮らしているという情報があったが、心から信頼出来る家庭を築いたということか?そうであって欲しい。
トーニャめちゃめちゃ被害者やんけ
言うほど史上最大のスキャンダルなのか…?と思ってしまった。この事件をリアルタイムで知らなかった(年齢バレる…)からかもしれませんが。
今回の平昌オリンピックでハマったにわかスケヲタなので、ずっと気になった作品でした
面白かったけどね。
GoogleのヤラセCMみたい
ナンシーケリガン襲撃事件とか、オリンピックで靴ヒモが切れたとか、当...
その醜く魅力的な人物
藪の中
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