ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書のレビュー・感想・評価
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必観
観られてよかった。
“Post” が “local paper” だったというのも、知らなかった。
英字新聞📰の組版が見られたのも、よかった。英字には、活字を「拾う」ことなどないのは当たり前だが、活字が並んで行く過程は興味深かった。入力側は映してくれなかったが、タイプしていたのだろう。ミスのコストが高そうな工程。
日本でも活字が消えて久しいだろうが、印刷は輪転なのだろうか。現代の新聞印刷機が、見てみたくなった。
報道のあり方とは
この件に関しては、やはりタイムズの方に脚光が浴びている時間ではあるが、そこでワシントンポストの方に焦点を当てている。ウォーターゲート事件へ結びつく事件ということでそういう構成になったのかとは思うが、これまで知らなかった、ワシントンポストの功績について知ることができ、面白かった。
どんな国にもこういう報道の規制が働くとは思うが、はやり真実を伝えるという報道のあり方について再認識させてくれるいい映画だった。
メリルストリープの、難しい立場の演技はすばらしかったが、掲載の決断をした瞬間はあんなにあっさりしたものだったのだろうか。
あれが真実だとしたら、あっけなさ過ぎて運があるとしか思えないな、、
横綱相撲やね〜
都合の悪いことは藪の中へ。いつの世も、為政者の悪行は隠されて、握りつぶされて、なかったことにされてきたのだ。
そんなことあってたまるか、と義憤に燃える人たちの反逆のドラマは数々あれど、ハッピーエンドな物語はなかなかなかったのではないか。実話ならなおさら。
スピルバーグ、もうね、何をか言わんや。くすぐりの演出やインサートカットの冴えも随所に。盟友ハンクスと、初共演というのが驚きのストリープという鉄壁の布陣。うますぎる。ホンもいいね。「父が言ってた。新聞記事は歴史書の草稿だって。その通りだと思うわ」。いいセリフやね〜。
A.J.パクラの大傑作「大統領の陰謀」がもう一度見たくなった。
女が決断すること
新聞や報道の崇高さを描くと同時に、女性が初めて自分で決断を下すことに焦点を当てていて、スピルバーグの時代とのシンクロニシティに鳥肌がたった。
文字組、印刷、輪転機、配達の描写も美しく、ラスト近くの刷り上がった新聞が螺旋状に上昇していく引きのカットが素晴らしい。ちゃんと校閲や整理の描写もある。
もっとも感動したのは、裁判所を出て階段を降りながら沢山の女性たちが静かに彼女を讃えているシーン。女性が決断したことを女性たちが温かく見守り讃える、時代の変化を感じさせる。
「敵側」の彼女、ヒッピーの子だよね?
ブラッドリーの妻のセリフも説明的すぎず、うまく転換していて、見ている側もはっとさせられる。
素晴らしいテレビドラマがたくさん生み出される中、映画館の大きなスクリーンでこそ気がつく描写もあるのだと、改めて感じた。
報道機関への熱いエール
スピルバーグが長年に渡って良作を生み出せるその理由は彼のストーリーテリング力の高さであろう。メディアVS政府の構図を取りながらも物語の真髄は真相の究明ではなく、得られた情報を公表する勇気に焦点を当てている。ジャーナリズムの本質とは何かをこのような切り口で描くとは全くもって脱帽である。
プライドか?エゴイズムか?政府は言ったこと、実行したことは決して間違いだとは認めないきらいがある。故に政府にとって不都合な事実は隠蔽されてしまう。しかし、国民には知る権利がある。そして、ジャーナリストたちには報道する自由がある。
最高機密文書を如何にして報じるか?話の筋だけを追えば、単純な話かもしれない。しかし、政府からの見えない圧力との戦いと、他の新聞社よりも早く報じなければならないというタイムリミットが異様なスリルを生み出し、物語に拍車をかける。だからこそ、輪転機が動き出す新聞社ならごくごく当たり前のシークエンスにものすごいカタルシスが生まれるのだ。
昨今のトランプ大統領のメディア批判発言から、今こそ本作を作らねばとスピルバーグが奮起したとの逸話も聞くが、何分これを他の国のことと思えない今の日本。新聞、メディアといった報道機関への熱いエールとなった一作である。
強い勇気をもらえた、大人な映画!
アメリカの中枢に逆らったら、ケネディ大統領のように殺される危険。
また、会社がつぶされかねない危険に立ち向かった実話。
不可能を可能に出来るという、強く素晴らしい啓示をもらいました!
凹んでいる人に、ぜひ観て頂きたい!
大統領の陰謀
この手の作品では、やっぱり若き日のロバートレッドフォード・ダスティン・ホフマンに共感を受けるな~ぁ
アメリカがエネルギッシュに動いていた時代、ロバートレッドフォードの激昂した姿、ダスティン・ホフマンも若かった。そんな時代にぴったりの2人だった。
今の時代に、事件をえがくと、「メルリストリープ」と「トム・ハンクス」になるのかな?重厚な作品に仕上がっていましたわ。これはこれで見応えがありましたけどね。
そうそう、若き日のダスティン・ホフマンと言えば、メルリストリープとの間でのクレイマー、クレイマーがありましたね。あの頃はどちらも若かった。立派な女優さんになられました。
今の日本が見るべき映画
内容は題名にあるようにペンタゴン(アメリカ国防総省)の文書についてでウォーターゲート事件について描かれている。
ドキュメンタリー感を含みながら国の汚職を暴く新聞社をドラマチックに表現している。
見る前か後にウォーターゲート事件について調べると一層理解が深まり一番最後の描写を理解することができるだろう。
サマワ・ペーパーズの行方
明日のごはん、どうしよう?。これも1つの決断です。人は決断を繰り返しながら、生きるものです。では、自分の決断が、共に働く仲間を、全員失業させるとしたら…。
そんな悶絶しそうな現実に、大御所メリル姐さんが、いざなってくれるわけです。私が新聞社のオーナーだったら、そんなネタ、拾うんじゃありません!。返して来なさい!とか言いそう。ナッツ・リターンならぬ、ペンタゴン・リターンな、私です。
しかし、なんですね。機密守って、人を守らぬ大本営発表にも、困ったものです。その尻拭いに、納税者の血と骨を、惜しげもなく投入するくらいなら、AI 機能満載のペッパー大統領でも作ったほうが、ましな気が。現実には、ダイオキシン満載の枯葉剤、作ってましたけど。
正直、地味な映画かな?。ただ地味であるが故に、人ごととは、思えない感覚と、決断に苦しむメリル姐さんに、魅せらてしまいます。
なんだか、海外派遣の日報が、見つからない国があるそうですが、不都合な真実を知る権利と、受け取る義務、それを克服する知恵が、要求される時代なんですね。本作を、海の向こうの昔話とするか、私達の未来予想図とするかの決断の時は、案外近いのかも。
ところで、明日のごはん、どうしようかしら。私の決断が、まだ…。
面白いんだけど
なんかメリルストリープはキャリアウーマンなイメージがあるせいで違和感が…
いや演技が素晴らしいのはわかるんだけど、プラダを着た悪魔の残像が強すぎる(泣)
普通にいい映画。正義と自由マンセー。
A社の記者は入れるな!と言われてこそ
ベトナム戦争がいかにアメリカ合衆国の社会を引き裂いて、市民を苦しめていたのか、同時代を生きてきた者には、ベンやケイの気持ちがよくわかるのですが、若い観客には、その辺はぴんとこないかもしれなかったです。
単純化すると報道の自由の話ですが、国家は国民を騙して戦争に連れて行くということを、あの時代の米国で多くの市民が実感として気づいたことが重要だったと気づきました。この映画は、普遍的な戦争の問題を突きつけています。
今の日本でこそ見られるべき映画。
ラストで「ワシントン・ポストの記者は絶対ホワイトハウスに入れるな!」と電話に叫ぶニクソンの後ろ姿は、トランプ大統領を意識しての演出でしょうが、我が国の首相の姿でもあります。
報道は国民の為にあるのであって、統治者に奉仕するものではない。という言葉が重い。
日本の新聞も、出入り御免になるくらいの報道姿勢をみせて欲しい。
女性活躍🌀
そんなつもりで観に行ったわけぢゃないのに、これもまた女性が社会の中でどんな思いで頑張っているのかという想いの詰まった映画。
なんか多いな、最近。
もちろん社会で頑張る女性の1人としてはエールを送られる作品は多いに越したことない。でもこうも嬉しくも似たようなメッセージが次々と出てくると、これはハリウッドを沸かせたセクハラ問題への償いだったりする??なんて思ってシラけてしまう…。
考え過ぎか^^;
こんな余計な感情は抜きにして、創業者一族の一員でありながら男性社会の中で虐げられて力無い声をあげることができずにいたケイの男らしい決断に胸が熱くなった(*´ω`*)
今だから観るべき映画。
今あるアメリカの危機を改めて感じました。
まさしく、スピルバーグ監督が言っていた「今、撮るべき映画」でした。
ある程度の予備知識がないと、前半は置いていかれぐらい早いセリフと登場人物の数と展開。後半は結果がわかっていたとしても、緊張感がありました。
メリル・ストリープ演じる経営者の視点と決断は、同じ女性として感動しました。頼りなく、迷いながらも、信念を貫く表情の変化に、さすが、としか言えません。
微妙…。
正直、ネタがあんなずさんな管理であることから疑問でした。
そして、あの文書が作られた目的(劇中で説明はあったが)が微妙な気がした。
そのあたりの陰謀?と絡ませたら、もっと面白かったと思うけど、なんとなく微妙…。
今の安倍内閣の諸々のゴタゴタが40年後に映画化されるためには、誰かがスクープしないと…。
そんな勘繰りをしてしまう内容でした。途中眠かったし、微妙…。
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