ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書のレビュー・感想・評価
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うまいなあ
一人の女性に焦点を当てた脚本が良い。
監督のスピルバーグはさすがにうまい。カメラワーク、エンディングへのもっていきかたなど。さすがだなあ、唸ってしまう。
メリルストリープ、トムハンクスもさすが。
ベターコールソウルのボブ・オデンカークがいい味出してくれてる。影の助演男優賞はこの人。
硬派なテーマだけど、ダイナミックに魅せる腕前は見事ですね。
時代考証がしっかりしているだけでなく、映像の色使いが意図的?に古い映画に寄せている?のか、まるで1970年の映画をリアルタイムで観ているようだ。細かいところが上手いですよ、スピルバーグさん。。
スピルバーグの作品は一回観れば十分なものが多いんですが、これは10年後にまた観てもいい作品かもしれない。
報道の自由を取り戻せ!(&物語の補足)
スピルバーグによる現代のトランプ政権への警鐘の意味も込めつつ作られた作品で、報道の自由に戦う経営者と編集長のお話です。役年齢の方が実年齢よりも若いメリル・ストリープとトム・ハンクスですが、与えられた役職(責任)や当時の疲労感を考えると2人の配役には納得&流石の演技で映画に引き込まれていきます。
映画の感想は短めにして、この映画を鑑賞した方にむけて私がわかる範囲で長文ですみませんが補足情報を書きたいと思います。
【映画補足】
まずは時系列の整理です。
映画でメインで描かれてるのは1971年6月です。
1964年:アメリカ、ベトナム戦争に介入
1971年:ペンタゴンペーパーズ&株式公開(IPO)
1972年:ウォーターゲート事件
次に補足です。
①この映画では政府に楯突いて新聞発行をすべきか悩むグラハムのシーンがあります。
このときグラハムは報道の自由との戦いだけでなく、IPOの難局時に銀行・証券筋との関係を悪化させる決断を下すことにも悩んでいるのです。ちょっと前まで4人の子育てをしてた都会育ちの金持ち主婦がこれだけの判断をするのがいかに頭を悩ませるか想像に難くないですよね。(実際に手がぶるぶる震えてるシーンがあります。)
※ポスト紙は信頼性と報道の質の高さが評価されますが、一方でこれら報道によって投資家たちはアメリカ政府から睨まれている新聞社という印象を持ち、以降数年間株価は実際の価値よりもかなり低く推移することとなります。ちなみにこの株価低迷を救ったのは大富豪ウォーレンバフェット。1973年に株式取得、以降役員としてグラハムを支え、現在のポスト紙に至る基盤作りに貢献しています。(現在は退任)
②ウォーターゲート事件の示唆があり映画は終わります。映画内でマクマナラ長官から「あいつは卑劣なやつ」と言われていた大統領のニクソンはこの事件を機に辞任に追い込まれます。そしてポスト紙はこの一連の報道でピューリッツァー賞を受賞し、ワシントンの地方新聞社から全国区の新聞社へと大きく成長していきます。
こんなところでしょうか。スピルバーグらしい作品でしたね。
スピルバーグ監督ならではの撮り方。
泣いたぁ
久しぶりに涙が出ました。。何でこちらがアカデミー作品賞じゃなかったかしら。史実に基づいてるとは思えないほど、ハラハラドキドキで、こんな事実、ほんとに凄いって!
アメリカの若者はアメリカの負けを認めたくないために戦地へ赴くわけじゃない、自分の子供が、兄弟が今も戦争に行ってるさなかのこの衝撃の事実を記事にした新聞記者魂!ペンは剣よりも強し!
願わくば、裁判でメリルストリープ演じるケイの答弁が聞きたかったです。言いたいことは言ったわ的なことを裁判後に言ってたけど、めっちゃ気になりました。そんなシーン、メリルストリープにやらせたら、絶対泣けちゃうのに!
でも、素晴らしかったです。ウォーターゲート事件もやっちゃってください!!
見事な脚本と見事な芝居
マスメディアの意義を見る映画
前半はちょっと眠い。後半からはぐっと面白くなった。確かにベトナム戦争に関する国防文書を巡る話だけど、本題は表現の自由、報道の力、マスメディアの存在意義。そういう意味では邦題が残念。原題のままで良かったのに。
メリル・ストリープとトム・ハンクスはさすが。メリル・ストリープの重圧に押し潰されそうになりながらも決断を下すときの表情は絶妙。そりゃそうだよね、怖いよね。
新聞が信用されてるからなのか、国民性なのか、アメリカの新聞が世論を動かす熱量がスゴい。
日本には世論を動かすだけの力がマスメディアにあるだろうか。国民に政治に物申す熱量があるのだろうか。
国民が何も言わない国に、メディアが国家権力におもねる国が世界から一目置かれることなんてあり得ないんじゃないかな。
それにしても、ザ・シークレットマンはこの映画の後に観たかった!
事実と真実
ϵ( 'Θ' )϶アメリカの正義
『大統領の陰謀』の前日譚
つまらないし、結末が分かりきった展開
はっきりいって本当につまらなかったです。
私は高校生でベトナム戦争当時
生きていないのに当時の時代背景を予習しなかったのがいけなかったかも知れませんが…。
まず、前半部分のテンポがクソほど遅く、感情移入しずらく眠くなりました。
そして、後半に行くにつれ
まぁそうなるよなといった展開でした。
実話を元にしてる以上、仕方ないですが
どんでん返しといった展開も無かったです。
映画の内容が硬派すぎて、私には面白さが理解できませんでした。
時々ジョークなどを挟んで頂けたら変わったような気もします。
映像面では人物の表情を印象づけたいのか、アップによる場面が多くしつこかったです。
ただ、最後の方に流れる
新聞が一斉に印刷される場面は
圧巻でした
最後に
今の日本の新聞社(メディア)が腐ってることも実感しました
報道の自由をめぐる攻防
日本の報道機関もがんばれ!!!
事実を下にした作品。
1971年に起きた、ベトナム戦争を分析・記録した国防省の最高機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」のスクープに関連する、ワシントン・ポストの発行人キャサリン・グラハムと編集主幹ベン・ブラッドリーの活躍を描いています。
この話が、【今の】アメリカで作られたのは、何らかの意図があるんでしょうか?当時のニクソン政権の悪辣さは、今の時代、詳らかになっていますが、現トランプ政権も、ニクソン政権と似た感じで、ホワイトハウスに権限を集中させて“仲良しだけによる”政治を推し進めようとしています。ニクソンの場合は、その悪辣さから、最終的には自滅して辞任に至ったわけですが、トランプの場合はどうなるんでしょうね?意外に思ったよりも長持ちしていると思うんですけどね。今年の中間選挙がどうなるか・・・。ますますアメリカ国内の分断が進むような気がして仕方ありませんが。
それともう一つ羨ましいのは、司法が機能していたと言う事。一審では被告(NYタイムズ)勝訴、連邦政府の上告を受けた控訴審では原告(アメリカ連邦政府)勝訴。そして、最終的な決着の場となった上告審の最高裁では、6対3と多数決で被告側(NYタイムズとワシントンポスト)の勝訴となったのは作品の通りですが、政府に与することなく、きちんと憲法の精神に則って判断したのは羨ましいです。もっとも、もしかしたら、ニクソンの前はJFKであったので、その際にリベラルな判事が任命されて、判事の優劣がリベラル優位になっていたのかもしれませんが、そこはちょっとわかりません。
あぁ、こんな新聞社が日本にもあったならば、今の安倍内閣の“麺類疑惑”は、もっと解明が進んでいたのではないかと思わずにはいられません。
最後ですが、これもなぁ“邦題あるある”ですね。だってさぁ、この作品が描いているのは、報道の自由を守り通そうとするワシントン・ポストな訳で、決して、ペンタゴン・ペーパーズじゃ無いんですよねぇ。だから、その“添え物”のペンタゴン・ペーパーズがタイトルのメインに来るのは違うんじゃないかと思います。そういう意味では、やっぱり原題は、しっくりきますね。
前半は眠い、中盤から盛り上がる。
さすがです。
スピルバーグ
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