タクシー運転手 約束は海を越えてのレビュー・感想・評価
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Indie Thriller of a Lesser Known Asian History Flashpoint
As an Asian Studies major, and having lived in South Korea for some months, I had only a couple people mention the coud d'etat that happened in the 1980's. It's interesting to see this subject covered in a mainstream Korean film here--a civic duty hero's tale--when there's a worldwide trend for films on state affairs to fall in line to nationalistic bravado. Has a few plot holes.
ソウルー光州間は約260㎞らしい。
日本だと東京ー新潟くらい。
外国人ジャーナリストと巻き込まれた運転手の目線であって
光州事件の詳細を描いているわけではないです。
Wikipediaでもいいのでサラッと予習しておいた方が良いです。
(いや、巻き込まれた主人公に感情移入するためにも知らない方がいいかも?)
ロードムービーやバディムービーとしても
少し物足りないように思います。(そのわりに上映時間は長い)
ツッコミどころを誤魔化せてない+無駄に要素盛ってる。
これは韓国民主主義の啓蒙映画であって、作品のクオリティは二の次なのだと感じます。
ただ、日本人にとって太平洋戦争を描いた作品が特別な意味をもつように
韓国人にとっては非常に特別なテーマであり、大ヒットしたのも理解できます。
テーマは重いが笑いも涙も感動もある良い映画
たった40数年前の出来事
1980年の当時の韓国、政治の混乱で
軍が政治を掌握してしまう。
学生が民主化デモ活動をし、戒厳令まで発令され
市民の生活に支障をきたす事態になっていた。
言論統制、検閲も厳しく、海外への情報発信ももちろん
韓国国内でも情報を十分に共有されないでいた。
軍の締め付けも厳しく、光州の人々も
反発を強めていた。
独裁的政権が終わり、辟易していた国民も
次は民主的な政治が行われるだろうと
安堵したのも束の間、実態はひどいものだった。
タクシー運転手のキムも光州の状況を見て
徐々に異常さを実感していく様がリアルである。
当時も情報通信の技術も少ない中
現地のジャーナリストの情報だけで
光州で何かが起こっていると聞きつけ
海外から現地に潜入取材する
ジャーナリズムに賞賛します。
ユ・ヘジンもいいね
不思議な国。
感動しました。
彼の記者魂がすごかった
ソウルの春→南山の部長たち→タクシー運転手の順に鑑賞。
一番泣いた。
ソウルの春も南山の部長たちも、現場にいた軍人たちを描いたものだけど、これは市民の側からなので、光州の人たちの家族愛、仲間愛がひしひしと伝わってめちゃくちゃ心が痛かった。
タクシードライバーのおじさんたちはもちろん、通訳の彼も、なぜそこまで親身になれるのか。もうとにかくこの惨状を伝えたいがもちろんあるのだが、それより元々の人が良すぎるとしか思えない人達だった。
彼らの仲間になってしまったら、心身共に置いてはいけないよなあ。
この光州の市井の人々の色んな深い愛が見所の一つなのだけど。
もう一つはやっぱりドイツ人記者の、記者魂だよな。凄かった。
仕事の使命感というより、もう本能がこれを世界に伝えねばならんと叫んでいるとしか思えん行動力。命懸けの取材はどの場面も本当にギリギリで、ずっと心臓に悪かったわ。
しかし本当に情報って人を操作できるんだなあと毎度感心する。
私が見てる世界もどこまでが真実なのか不安になるねぇ。
『ソウルの春』も『南山の部長たち』も『タクシー運転手』もどれも甲乙付け難く素晴らしかった、そして全部を観ることをおすすめしたいです。
面白かった。
シリアスな題材だけど、さすがのソンガンホ
歴史に対して前向きな対応が好感の持てる映画。
今年378本目(合計1,470本目/今月(2024年10月度)29本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
シネマートさんの「さよなら上映」でラインナップされていた作品です。特に最終週(閉館1週間前)は、シネマートがもともと得意としていた韓国映画が多めです。
この映画自体は「光州事件」を扱ったもので、韓国映画をある程度見る方であればご存じかなと思います。同じ映画のお話でいうと「ソウルの春」の直後にあたります。このあたり、少しでも韓国史を予習しておくと有利かなと思います。
また、この映画自体も大半が実話であり、作内で登場するドイツ人ジャーナリストが光州事件の実際の写真を多く撮ったことでこの事件の真相がそうそうと国際的に知られ、当時の韓国政府はこれ以降(1980年以降)、真の民主化に入り、1990年以降はこういった事件もほぼ姿を消すようになりました。動かない証拠があり多くの国から批判されたという事情はありますが、この点は他国(後述)とは異なる部分で、韓国は国内で国民が危険にさらされたこうした国内の事件(映画が描くこの事件はもちろん、1990年以降は済州4.3や麗水順天(1948)事件)に対しても調査、補償(ここでは金銭的な補償より、歴史博物館をつくる等、当事者への名誉回復の意味のほうが大きく、当事者も金銭的賠償より「史実を知ってもらうこと」のほうを強く望んでいた)が進んだのも事実で、韓国の歴史を変えたといっても過言ではない事件です(これらのことはエンディングロールでちらっと流れます)。
結局のところ、この映画は光州事件を扱う以上、ストーリーの展開はある程度読めてしまうし、韓国の負の歴史を扱う以上、「映画として見たとき」娯楽性を求めるような立場だとちょっと「つまらない」部分は多々あると思いますが、韓国史に興味があり映画を通じて理解を求めようとするなら、「南山の部長たち」「ソウルの春」など(前者はもうVOD入りかな?後者はまだかな?)と続けて3本見るのもおすすめといったところです(さすがに「ソウルの春」は最近すぎて、シネマートの「さよなら上映」には入りませんでしたが)。
日本から見た場合、若干わかりにくい点があるのでこの時代の韓国史について触れておくとよいかなといったところです。また、アマゾンプライムでは吹き替え・字幕版とも(アマプラ会員なら)見ることができるのを確認しているので、「映画館で見たときここってどうなってたっけ?」も補うことができます。
採点に関しては特段気になる点がないのでフルスコアにしています。
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(減点なし/各国における負の歴史との付き合い方)
韓国では光州事件を扱ったこの作品、あるいは「ソウルの春」ほか、ちょっと前だと(これは日本人(厳密には在日韓国朝鮮の方になりますが)による「スープとイデオロギー」があるなど(後者の作品はその趣旨から韓国国内でも放映された)、韓国国内では自国史を「正しく」理解する動きが今では普通です(まぁ、そう書いておきながら「パミョ」は正直微妙なんですが(私のレビュー参照のこと。ネタバレ含んでいるので要注意…。
日本国内でも、例えば第二次世界大戦における沖縄での戦いや、いわゆる特攻隊に関すること、少し前であれば関東大震災における諸事件等も、資料が残っていないものも集められる範囲で集めて合理的な解釈のもと放映される等、日本も韓国と同じか次ぐほど、自国の歴史にはいわゆる「負の歴史」に対しては前向きではあろうと思います。
さて、この「タクシー運転手~」は少し前の作品であり、今ではDVD(ブルーレイ)や配信もありますが、これらの提供が一切ない国もあります。中国です。この事件が中国でいういわゆる天安門事件事件を想定させるからというのが理由で、同事件そのものについての思想の取締りが厳しいのはご存じの通り、「想定させるから」だけで(中国からみて)隣国であるところの韓国のこの作品にまで視聴に規制がかかっていたりします。
このあたりは究極最後は「国(政府)の歴史との向き合い方」といった、個々どうしようもない部分があり、特に思想良心に関しては幅広く保障する国と建前上保障しながらかなりの制約を課す国(その例が中国)とがあり、この映画一つとっても「それぞれの国の自国史に対するとらえ方」が違う点等、色々考えるところがありますね。
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軍事政権と衝突する光州へと独記者を送迎したタクシー運転手
歴史に埋もれたひとりの英雄。
タクシー運転手のキム(ソン・ガンホ)と、ドイツ人記者ピーター
(トーマス・クレッチマン)の
《光州取材》に命懸けで検問を越え死線を超えた友情を描いた
実話ベースの映画でした。
ソン・ガンホが妻を亡くして11歳の娘を育てる
優しい父親を演じています。
ラストで思ったことですが、娘を一人にしたくないなら、
光州から一人でサッサと変えるべきですよね。
美談の主と名乗らなかったのもある意味で家族の身の安全を優先しての
事だと思います。
それにしても韓国の歴史的に民主化への布石となった《光州事件》
1980年。
韓国は軍事政権でした。
《光州事件》の背景には後の大統領になる金大中氏の思想と深く関わりが
ありました。
光州事件の直前に軍事政権に刃向かい民主化運動をする金大中氏などが
逮捕される。
金大中氏の生まれ故郷に近い光州では、金氏を支持する人民が多く、
金氏の釈放を求める運動が大きく膨らみ暴動化するのです。
それに対して警察や軍隊が出動して、人民に銃弾を向ける。
公式発表では死者44人とありますが、実際にはその
20倍の犠牲者が出たそうです。
ソウルの個人タクシーが外国人を乗せて検問をくぐるのは、スリルがあり、
とてもハラハラしました。
特に帰り道です。
なんとか検問を通った途端、
「外国人は通すな!!」と軍のジープが何台も追いかけてきます。
そこへなんと応援のタクシー仲間の車が加勢に来るのです。
このカーチェイスは凄かったですね。
ジープに体当たりするタクシー。
横っ腹に突っ込むジープ。
そんなこんなでソウルにやっと到着。
ピーターを早く日本に帰す事。
そして肝心の撮影したフィルムをいかにして持ち込むか?
クッキー缶の下の段に隠すのです。
ピーターの脱出も危機一髪。
世界に《光州事件》の実際が報道されたのです。
ソン・ガンホの親しみやすさと映画のエンタメ性もあり、
とても良い作品でした。
考友情
政治的な風刺だけではない
呑気な人情タクシーロードムービー。
かと思いきや、全然違いました。
政治的なアプローチを全開にした作品です。
何も事情の知らないタクシードライバーの目を通して、混沌とした光州の実情を写していく。
どこの国でも通ったでろう軍事政権による弾圧や、民主化運動下での政府の蛮行。そんな時代に芽生えたほのかな友情を描いた作品。
これが中々に巧み。そして作りがいやらしくない。
マンソプの役所もありどこかコミカルで、かつそのギャプでよりシニカルな描れていました。
そしてこの物語が実話であったこ事を最後気付かさられます。
最後に出る本人からのメッセージ、もし目にしたら涙せずにいられないでしょうね。
そう思うと、政治的な風刺だけでなく、とても暖かい作品でもありした。
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