SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬のレビュー・感想・評価
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MボランからDボウイ
特別デヴィッド・ボウイのファンというわけではないのですが、見逃し過去作上映してたので鑑賞。まさか直方市からデヴィッド・ボウイのあの格好良いジャケットにつながるとは驚き!ミュージシャンにとってはアルバムジャケ大事だよね しかも他のアーティストも錚々たる顔ぶれ。
写真ってこの頃何考えていて何してたっけ?ととても不思議な気分にしてくれる 鋤田さんのように素顔を映し出すことが出来るフォトグラファーなら、スターのその瞬間を多くのファンに共有出来る一流の伝え手なのだろう それにしても仕事に対する姿勢が感化されたのか元々似た者同士なのかデヴィッド・ボウイそっくり
【”真のロックンロール写真家は、世界的なロックの表現者の真の姿を永遠に写真に焼き付け、後世に残す。”】
ー SUKITA=鋤田正義。
80歳を超える現役の、デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、マークボランら世界的アーティストの代表的なポートレートや、アルバムジャケットを数多く手がけてきた日本人写真家である。
見かけは、只のオジサンであるが、彼に対するYMOメンバーや、ジム・ジャームッシュ監督や、是枝監督、永瀬正敏ら、現代を代表するアーティスト達の彼に対する絶賛に近い言葉が続く。
そして、このドキュメンタリー映画では、彼らの言葉を裏付けるSUKITAの仕事ぶりが”これでもか!”と言うくらいに、紹介される。ー
・私が、今作の存在を知ったのは、今作の監督である相原裕美さんのドキュメンタリー映画「音響ハウス Melody Go Round」を鑑賞した時である。
そして、私の手元には監督の第一作である「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」があった。
(私は、興味があったが、物理的に観れなかった映画のフライヤーを捨てないという癖がある。)
・今作で印象的なシーンや台詞は数々あるが、デヴィッド・ボウイを始めとした、世界的なアーティストがSUKITAの前では、彼の構えるファインダーから目を背けることなく、瞳の奥まで写し込まれている写真の数々である。
ー デヴィッド・ボウイが、若い頃の喧嘩の影響で瞳の色が違う画などは秀逸である。ー
・デヴィッド・ボウイが京都を気に入り、暫く住んでいた事は知っていたし、白川通の古い喫茶店にその写真がある事は知っているが、今作で初めて見た、寛いだ彼の姿をSUKITAが収めた写真の数々は驚きであった。
それは、イギー・ポップの普段見せない、寛いだ表情からも窺い知れる。
<SUKITAの凄さは、世界的なアーティストに対し、フツーの姿勢でファインダーを向け、彼らのフツーの姿を写し取った事である。
簡単な様に思えるが、劇中の一流アーティストの出演者の言葉を聞いても、如何に難しい事かが良く分かる。
世界に誇る、稀有な真のロックンロール写真家が、この日本にいる事を、同民族の遥か後輩として誇らしく思った素晴らしきドキュメンタリー作品である。>
それを喜べるスキタさんってのは最高ですよね
映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」(相原裕美監督)から。
デビッド・ボウイと40年以上も親交を重ねて、
普通では撮れないような、自然な姿を写真に収めただけでなく、
多くのアーティストに影響を与えた写真家・鋤田正義さん。
アルバムジャケットを手がけてもらった人たちから、同じカメラマンまで、
本当に多くの方が、この「スキタ」という人物像・人柄を語っている。
私のメモは当然のように増えたが、その中で1つ選ぶとしたら、
コピーライター・糸井重里さんのコメント。
「柔らかさの見本なので、みんながこう、親戚のおじちゃんに
お年玉をもらいたい感じで、スキタさんのことを語ってる、と言うのは、
怒る人だったら怒ると思うんですけど、
それを喜べるスキタさんってのは最高ですよね」
だからこそ、みんなが自然と集まってくる、そんな意味なのだろう。
みんなのわがままも、すべてひっくるめて許してくれるような存在、
それが親や兄弟、祖父・祖母という近さではなく、
「親戚のおじちゃん」という距離感に、妙に納得してしまった。
そして「お年玉欲しさに近づいてくる親戚の子どもたち」を、
嫌な顔ひとつせず、よく来た、よく来た・・と迎えてくれる、
そんな存在なのだろうな、「鋤田正義」という写真家は。
相手の心を自然に開いてしまう人・・・いい写真が撮れるはずだ。
クリエイターとは人と人の繋がりの中で良い作品が作られる。
可愛いお爺ちゃん!?
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