劇場公開日 2018年10月13日

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「日本文化って良いなあ〜〜」日日是好日 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日本文化って良いなあ〜〜

2018年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

原作は未読です。
なので映画だけの感想です。

平日午後に観に行ったので
おそらく茶道をされているのであろう雰囲気の方が多く
前半部分に出てくる「茶道あるある」的なエピソードに
楽しそうに笑っておられて
茶道なんかわかんない!と思ってる方でも
すんなりに話しに入っていけます。

特に大きな事件がある訳ではなく
黒木華が演じる一人の女性が
25年程の間に起きる出来事
失恋したり、就職試験に落ちたり
そんなことを経験しながら茶道を続けることで
より茶道を深く理解してゆく過程を丁寧に映像化しています。

そして四季折々の掛け軸や器の選び方
和菓子の美しさ、そして全てを統合する茶室の豊かさ。
茶道の精神とも言える一期一会の美しさと
何でもない日々が続くことの有り難さ〜〜
日本文化って良いなあ〜〜
と私は、涙が出ました。

星五つは、こんな素敵な映画を
作ってくれた全てのスタッフへの感謝の数です。

よく行く映画バーのマスターと話した時、
こんな映画こそ、
海外の映画祭に出せば良いのにと意見が一致しました。
これこそ、ザ、日本映画〜〜。

で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては

とにかく、映画の全てが上手い!!
先ほども書いた通り、入り易い笑える話から
だんだんと精神的な高みに内容が深くなってゆく過程が
無理がなくて、上手い!!

「瀧」と書かれた掛け軸から
飛沫がほとばしる瀑布を想像する
日本文化のイマジネーションの豊かさ!
唸らされました!

普段あまりパンフレットは買わない方ですが
この映画では、映画の中で使われた掛け軸や
器やお菓子がパンフレットで解説されているので
映画の余韻を楽しむ意味で買ってみても良いと思います。

一番目立っている3人はもちろんですが
黒木華の父親役の鶴見辰吾!
娘を思う父をさり気なく演じてして、ほんと、泣けました!

改めて、重厚な役からコミカルな役まで軽々とこなす
樹木希林さんがもういないことに涙、そして、合掌。

@もう一度観るなら?
「近いうちに映画館でもう一度観ます!」

星のナターシャ