「勇気だけでは対処不能」オンリー・ザ・ブレイブ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
勇気だけでは対処不能
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2013年にアメリカのアリゾナ州で発生した巨大山火事(ヤーネルヒル火災)で消火活動中に逃げ場を失い焼死した森林消防隊グラナイトマウンテン・ホットショット部隊の実話である。
消火剤を撒く航空部隊との連携が全く取れておらず退避指示も後手後手に回った、まさに森林局消火本部の機能不全による人災である(アリゾナ州労働安全衛生局による調査)。
やっていることと言ったら破壊消防、江戸時代の火消しと変わらない、改められたらしいが防火テントで防げるのは150度、実際の火炎温度は1000度を超えるのだから非科学的にもほどがある。
オンリー・ザ・ブレイブとはよく言ったものだ、うがった見方だが勇気だけでは対処できないとも取れる。ボヤの内ならいざ知らず昨今の大規模森林火災との戦いはまさに戦争レベル、農務省森林局管轄の消防隊で対処できるレベルではない、政治家、行政の不見識、怠慢でもあろう。
犠牲者へのレクイエムとして家族関係など感動的に描こうとした趣旨は分かるが実話だからこその酷過ぎる惨事に怒りが先行して没入できなかった。
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