星めぐりの町のレビュー・感想・評価
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脚本が少々甘いが、ほのぼのする
舞台は愛知県豊田市。豊田市と言えばもちろんトヨタの企業城下町で、工業住宅都市なのだろうと思いきや、豊かな自然が残っていて、良い意味で予想を裏切られた。
大ベテランの小林稔侍が映画初主演というのも意外。頑固で恐い豆腐職人かと思いきや、割と優しいキャラクター。震災で家族全員を失って心を閉ざした遠縁の少年を預かり、その少年と徐々に距離を縮めていく過程が物語の主軸になる。
変だなと思ったエピソード。少年のが留守番中に地震があり、震災を思い出した少年が家を飛び出し行方不明に。稔侍が帰宅して少年の不在を知り、その後町民総出で捜索する場面が続き、見つからないまま夜に。そこで稔侍が「男は一人で乗り越えなければならない時がある」みたいなことを言うんだけど、捜索願い出したのあんたでしょうよ。一人で乗り越えさせたいなら、捜索願い必要ないし、町民がいい迷惑。脚本が甘いところもあるが、人情系でほのぼのする。
豊田市をアピールする良い作品
黒土三男監督を偲んで
黒土三男監督
2023年3月25日多臓器不全のため76歳で他界
監督と脚本『オルゴール』『渋滞』『蝉しぐれ』の黒土三男
若い頃に京都で修行し地元豊田で京風の豆腐作りをしている男となかなか懐かない遠縁の男児との交流を描いたヒューマンドラマ
愛知県豊田市を舞台にしながら東日本大震災を絡めてくる強引さはいかがなものか
意外にも小林稔侍映画初主演
意外にも壇蜜お色気全く無し
なぜ壇蜜
小林稔侍の熱望か
壇蜜演じる志保は川を見るためバイクに乗って金沢まで遠出するような活動的な設定
ライダー姿の壇蜜さまになってる
この作品には関係ないが僕は個人的に言うと休日に遠出するバイクが嫌い
車の前方を走り続けるので邪魔でいけない
スピードもうちょっと出せばいいのに法定速度守るんだから
追い越したくても対向車がバンバン走るのでなかなか追い越せない
日中はまだいいが夜中になるとなんでこんな時間に走っているんだと腹が立つ←おまえもだろ
子役がめちゃくちゃ可愛くない
白人とかがアジア系を茶化すときの顔に似ている
しかも子役とはいえ近年稀に見る大根ぶり
荒井陽太くんの役名木内政美は岩手県出身
勇作の亡くなった妻が花巻出身でその遠縁という設定
花巻は内陸で沿岸から遠く離れているので政美は釜石辺りにでも住んでいたのだろうか
脚本がいまいち
台詞もしらけたものが多々見受けられる
業界では有名な作曲家のようだが全体的にBGMが白々しい
豊田といえばトヨタ自動車で工業地帯かと思っていたがわりと長閑な田舎町だった
主人公の苗字は島田だが豆腐店の名前は平野屋豆腐
平野は地名でもない
京都の暖簾分けか
大勝軒みたいなものか
配役
豊田で移動販売の豆腐店を営む島田勇作に小林稔侍
勇作の娘で車の修理工の島田志保に壇蜜
豆腐料理店の女将の弥生に高島礼子
亡くなった妻の遠縁で東日本大震災で家族全員を亡くし島田親子と同居することになった子供の木内政美に荒井陽太
勇作と親しく政美を連れてきた巡査の坂崎五郎に神戸浩
豆腐料理店の常連客で車関係の社長に平田満
社長の部下の加藤に六平直政
ラーメン屋の従業員で漫画化志望の土門まきに佐津川愛美
ラーメン屋の店主でまきの兄の土門浩に高橋克明
志保の後輩修理工の佐久間信に石田卓也
豆腐料理店の料理人の沢本健司に小林健
豆腐料理店の仲居の小雪に小林千晴
父娘2人の家に震災孤児がやってきた。泣く準備は完璧だった…が、全く...
ほっとけ、ほっとくしかないんだ。
映画「星めぐりの町」(黒土三男監督)から。
作品の中に「東日本大震災での津波により家族全員を失い、
心に傷を負った少年」が、遠く離れた愛知県で、
再び大きな揺れを体験し、フラッシュバックしたのか、
忽然と姿を消すシーンが設定されている。
町をあげて捜索している中、世話をすることになった主人公は、
「捜索に行かないの?」と言う娘にこう答える。
「ほっとけ、ほっとくしかないんだ。
男にはな、誰も手を出していけない時がある。
誰の手も借りず自分1人で、歯を食いしばって、
戦わなきゃならん時がある。今、その時だ。
誰かが手を差し伸べて、あいつを助けたら、
これから先、生きていけない。
もっともっと、人として、男として辛いことがいっぱいある。
それに負けない男にならなきゃ。
今、あいつは、どこかで泣いてる。雨に濡れた野良犬みたいに、
もう生きてるのが嫌で悲しくて悲しくてきっと泣いている」
監督が伝えたかったのは、これかな、とメモをした。
日本列島を大きな地震が何度も襲い、その度に、
家族を亡くした子供たちにクローズアップされるが、
最後は自分が置かれた現状を受け入れて、生きていくしかない。
そんな子供たちへの応援歌作品として観終わった。
ほっておくことも大切な時があるんだよなぁ。
壇蜜のバイクに二人乗り。俺だったら手をそんなところに・・・
これが小林稔侍の初主演作だと知り、驚いた。震災のトラウマから、地震への恐怖がある少年・政美くん。学校へも行かず、豆腐屋の家業を継ぐのかな?などと結末を予想しながらのTV鑑賞でしたが、壇蜜のバイクとか、走り屋の道を歩む可能性も十分に秘めていた。もしや頭文字Dへのオマージュ・・・名前も美で終わってるし。
悪い人が出てこない作品で、豆腐に関する知識も学べる映画。「雪虎」などと風情のある魯山人も愛した厚揚げ料理。手作りのため、料理屋では品切れになることもあるのだとか。そして和紙工房への見学。教育映画としても通用しそうだ。
そんないい要素満載の映画だったけど、セリフのやり取りなどが棒読みに聞こえるのはダメ出ししないのが原因なのか、編集が下手なのかはわからない。平田満の演技にもがっかりだったし、とにかく小林稔侍が一人で頑張ってる感じがする。また、他のエピソードなんかの伏線が全く回収されてないのも残念なところだろうか。壇蜜とラーメン屋の恋の行方とか、佐津川愛美がまた漫画家目指してる役だぞ!とか、クラシックカーは直ったのか?とか・・・。
最後は宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の暗誦合戦。いや、唐突すぎる気もするが、もっと気になったのは少年は5歳で被災してるので、いつの間に覚えたんだろうと不思議だった。
豊田市の豊かな自然と豆腐を堪能する映画・・なのかな?
予告編がよく出来ており、震災遺児が主人公(稔侍さん)との交流で心を開いていくという映画ということで鑑賞しました。でも内容は残念ながら期待ハズレでした。
主人公と震災遺児の交流といっても二人の間に特に感動エピソードがあるわけでなく、少年は終始無言無表情で車の横に座っているだけです。時折主人公が示すいたわりの行動に思い出したように動き出しますが、そこにいたるまでの少年の心象風景を描くシーンが余りにも少なすぎるため行動の一つ一つが唐突な印象が否めませんでした。そもそもこの主人公の豆腐屋さんについて観客は簡単な家族構成とか京都で豆腐の修行をしたらしいということぐらいで何も知らされません。なぜ豆腐を作り始めたのか、豆腐への思い入れの原点ともいえる主人公の核となるものがまるで描かれていないので、プロの仕事としてこだわりをもっておられるのは分かるのですが、豆腐作りがこの物語を引っ張っていくだけの主人公の魅力になっていないように自分には感じられました。そんな二人が、出会いから終わりまでほとんど会話をかわすこともなく、あれよあれよというまに心がつながったかのようにめでたしめでたしとなって映画は終わってしまい、もっと濃厚な交流を期待していた自分としては肩透かしをくった感じで、ぜんぜん食い足りないというのが正直な感想です。
あとこれは個人的な意見で、震災をドラマ的に描く作品に全般に言いたいことなのですが、震災の悲惨さは直接体験、或いは見聞きしてもう十分世間に広まっていますからその悲惨体験をなぞるような「あの体験ゆえにこんなにかわいそうな状態です」的なエピソードはもう繰り返し見せなくてももういいと思うんですよね。それより、その回復過程の描写にこそ尺を使うべきと思います。本作もその点でバランスが逆のように感じました。実際、最初の見知らぬ土地の遠い親戚の主人公のところにいきなり連れてこられた少年の怯えぶりに、とても見心地の悪さを感じましたし、トラウマによる少年の奇行が繰り返し描写されて、感動よりもまえに、こんなところにいるよりプロのカウンセラーに診てもらってケアされた方がいいのではないか、と自分などはやきもきしてしました。仮に、少年の心の回復をうながすための田舎住まいをすることになったというのなら、いきなり連れてくる前にカウンセラーから勧められたとか、地元のそれらしき援助者の支援のもとで主人公と一緒に暮らし始めることになったとかのくだりをいれる等、丁寧な導入部が必要でしょう。
なんというか、豆腐づくりも仕込みが大切なように、物語にも伏線というか仕込みが大事だと思うんですが、本作はプロットの大枠だけ決まっていて、あとは監督さんの熱い思いで力まかせに作った感じがあって、それはそれで伝わるものも確かにあるのですが、震災遺児という繊細な主題を扱う映画としてはあまりにもラフすぎで、語り(描写)が足りなさすぎで、せっかくの監督さんの熱い思いも空回りしている感じがして残念に思いました(宮沢賢治の有名な一節のくだりも何の前触れもなく、あまりにも唐突すぎて気持ちがのれませんでした)
追記;
小林稔侍さんは好きな俳優さんの一人なので今後の益々のご活躍を期待したいと思います。それと、豊田市の豊かな自然、豆腐作りの過程やうんちく、昔風の生活の描写などはとても丁寧に撮ってあって、テーマ音楽も魅力的だったしその辺りの作りはとてもよかったと思います
ラストに涙
良さそうな映画ですが
美しい情景
なんだかなぁ…
静かに見守る勇気
高倉健と小林稔侍のタッグ
この作品は企画が数年前からありました。
当時、高倉健さんの最後の作品として企画したのがスタートです。
紆余曲折あり、やっと今年に公開となりました。
最近、映画が原作である作品がほとんど公開されません。
そして、この作品は監督が資金繰りから企画まで苦労して作った映画。つまり、東映や、東宝の予算で作った作品ではないということです。
その難しさを感じながらも演じた俳優の方々、撮影に携わった方々がいる。新しい時代の幕開けです。
もし、高倉健さんが演じていたらと考えると、
子供もなく、奥さんを亡くした後、一人で豆腐屋を営んでいるでしょうか?昔気質の変わり者の無愛想な豆腐屋さんです。
そんな男の前にある日遠縁の子供がやってきて。
子供を持ったことのない男が、小さな男の子に翻弄される。
唯一頼りにしていた女将に相談すると、女将は的確に子育てを指南していきます。
という流れでしょう。
バイクに子供を乗せ、恐々目をつぶっていた少年が目を開けて
外を見つめる情景、それがもし、主役の小林稔侍(高倉健)さんだったら、きっともっと感動があったとは思います。
男はきっと自分の子供(養子)としてその子を育て生きていくことが予測されます。
最後になりますが、宮沢賢治の詩は「星めぐりの歌」のタイトルからいただいています。
☆☆☆ 豊田市が製作に深く関わっているらしいのだが…。 小林稔侍は...
☆☆☆
豊田市が製作に深く関わっているらしいのだが…。
小林稔侍はこの作品が映画初主演らしく、それはとても目出度いのだが…。
映画の初め辺りに平田満が登場する。どうやら豊田市だけに、TOYOTAと何らかの関係があるのでは?と思うのだが…。
小林稔侍の娘役である壇蜜は、どうやらTOYOTA関連の修理工場で働いているようだ。
小林稔侍演じる無骨な男は昔ながらの豆腐屋。
そこに震災孤児の男の子がやって来る。
観た人の殆どがこう思うのではなかろうか!
豊田市が何故震災孤児の子の話を?
そして何故豆腐屋?
壇蜜絡みの恋愛模様は何処へ?
平田満の存在は何だったのか?
漫画家らしき佐津川愛美は、何の為に出て来たのか?…等。
なんでしょうねえ〜!映画の中で描かれる全てが中途半端にしか感じなかった。
映画の最後は石川啄木が…。
もうね!あそこで啄木ですから。古い人間が振りかざす【理想の押し売り】にしか感じなかったですね、残念ながら。
黒木監督は『蝉しぐれ』等、優れた監督だと思っていますが。今回は、色々な制約が有ったからなのか?…としか思えなかったですね。
2018年1月28日 イオンシネマシアタス調布/スクリーン4
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