「2つの話になってる」ナチス第三の男 あっきーさんの映画レビュー(感想・評価)
2つの話になってる
比較的早く歴史から消えたナチス幹部の珍しい伝記物と思い鑑賞。実際そのようなストーリー仕立てで進み「ふんふん大殺戮の代名詞となった男も元は奥さんにケツを叩かれてた弱気なオッさんだったのだね。良くも悪くも妻の存在というものは……」などと悦に入ってたら意外に早く暗殺当日に。そこからは唐突に「暁の7人」の説明ほとんど無しバージョンに移行。非業の最期までほぼノンフィクションぽく進むが、背景を勉強しておかないと何が起きているかサッパリ分からんだろう。欧米人にはこの辺りの経緯は我々の真珠湾攻撃ばりに頭に入っているのかね。
まあそれにしても特に東欧におけるナチの残虐非道ぶりは気分が悪くなるほどだが、このような恐ろしい報復がなされる事は計画段階で分かっていたはず。なぜこんなリスクに比べて効果が大して無い(実際ナチスの体制は何も崩壊せずヒムラーに権力が集中しただけ)暗殺計画を遂行したのか理解に苦む。チャーチルの思いつきだとしたら彼もある意味同罪だ。
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