モリのいる場所のレビュー・感想・評価
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ひねりは必要か?
家の庭でずっと自然を観察し、描き続けた画家・熊谷守一の映画。
沖田修一作品で、熊谷が山崎努、その夫人が樹木希林ときたら期待せずにはいられない。
二人の好演は言わずもがなだが、ん?その要素本作にいる?といったひねりが用意されているのが残念でならない。確かに単調なストーリー展開になるのは想像に難くないが、それを淡々と丁寧に描くことこそが熊谷守一を描くということなのではないだろうか?
いまの山崎努と樹木希林を「時間の冗長性」と共に40代監督が映し出す贅沢
モデルとなった人物の予備知識ほぼなし、演者と監督に惹かれて観賞。
基本的に長ったらしい映画は嫌いだが、沖田修一はむしろ「時間の冗長性」を映画の最大の贅沢と考えている節があって、それこそがこの監督のメッセージ性なのかとも思う。この作品では、外界とは時の流れが異なる画家の庭という極めて限られた空間が主題のため、まあ上手くハマっている。
山崎努の存在感は流石で、一瞬彼とわからぬほど。
家族映画における樹木希林の佇まいはやはり一流で、どの家族映画でもそこの家族の中に溶け込んで一員としてそこにいる。
この二人の会話はずっと聴いてられるなぁ。老夫婦の生活感とそれに根ざすおかしみが混じり合った会話。
この両名がこの先に演じられる作品も時間も無限ではないので、やはり連ドラよりは少しでもこうして多くの映画監督(特に若手から中堅になりかけの世代)と仕事をしてもらえるとありがたい。もちろんTVドラマ等でも気を吐いている人々がいるのは承知だけども、どうしても制限と拘束負担が大きいのでね。
何より、最近の中堅世代監督の中に、映画・人・役者の三者に対して誠実であろうとする姿勢が窺える監督が複数いるのは心強い。そうした監督が本作のように実力あるベテラン役者と仕事をできるというのは、邦画にとっていい状況のように思える。
とはいえ作品として難がない訳でなく、ちと映画としての「転」に拘りすぎたというか突飛な印象を受けるシーンがあって、やや蛇足のように思った。ただただずっとゆったりとした時間が進む映画でも構わないんだが。
もう上映映画館もほとんどないが、庭にいる身近な虫や小生物などの愛らしさを追った虫萌え映画でもあったので虫好きは映画館で観るべき。音響も丁寧。大掛かりな映画とはまた別の方向性で、手間暇かかった豊かな映画だった。
いやいや、それはないでしょ
いやいやそれはないでしょという感じのおちゃらけのオチがいくつかあり興ざめしました。実在した芸術家の淡々としたストーリーの中に変化をつけるつもりで創作したシーンだと考えますが、むしろ作品の価値が下がったと思います。
熊谷守一氏とその妻が自宅の庭を生活の拠り所とする魅力を、余すところなく徹底して表現できる日本を代表する俳優陣を揃えながら、それが失敗に終わったのは残念です。
それは、無駄なシーンの方が強烈なインパクトを残したからだと感じます。狭い空間であっても自然が織り成す世界には、かけがえのない美しさがある。だから30年もの間に自宅の敷地から出ることがなかった熊谷守一の生き様をもっとしっかり伝えるべきでしたね。
ホントに左から2番目からなのか⁉︎
アリンコ
目を凝らして見たけど
速すぎる(笑)
山崎務と樹木希林が
とても
可愛らしかっです。
のんびりまったりでしたが
飽きず見れました。
食事のシーン
笑っちゃった〜
ハサミで切ったり
万力みたいなので潰してた(笑)
何度でも生まれ変わって生きたい
もっと生きていたいと
迷いなく言う所は
生に対する執着が
もの凄いなと思いました。
私は若い頃に戻りたいとかまた生まれ変わりたいとか
思った事もないので
樹木希林の私はイヤですよに1票‼︎
日本の名優達
山崎努さんと樹木希林さんは素晴らしかった。
予告編を見た時から、のんびりとした穏やかな雰囲気の内容だと思っていたので、それはそれで良かったです。
ただ、あの宇宙人はいらない。
ドリフのタライもびっくりでしたが、まだ笑えました。宇宙人は笑えない。
ゆっくりした時間
小さな面白いが隠れている。
全体には、ものすごく緩いので、
ダルいときもある。
が、そのゆるりとした時間がこの映画の
よいところだから仕方ない。
この人達の知り合いとして、
生活したかったなー的な空間だった。
平和に笑える
熊谷守一のある一日を描いた映画。話は庭を散歩したり、たくさん来る来客の対応したり、めちゃくちゃ平坦なんだけど、暖かい目で見守れる。
そして最後のモリのもっと生きたいってセリフがずーんときた。おじいちゃんとかってもういつ死んでもいいって言う人いるけど、90歳超えててもなおまだ生きたいっていう生きる希望みたいなのを持ってていいなって思った。
これ、レディースデイの朝に見たんだが、ばあちゃんとおば様でほぼ満席で、自分の想像をはるかに超えた笑い声がすごくて新喜劇を見に来てるかと思った。
残念です。
この画家の芸術や生き様を題材にしたものかと思って、制作発表の時から楽しみにしていましたが、まるで違いました。
映像や舞台美術、樹木希林の存在感など出色である面は多々ありましたが、脚本のせいなのか?ユーモア程度は楽しめるが、ドリフのギャグや宇宙人のくだりなど何か意図があったにしてもおふざけはいらないし、こう言ったまとめ方は、実在した画家を変人として扱った単なる商業映画になってしまったという印象です。
邦画は、こんな風に他にも色々な要素を入れないと売れないという考えがあるとすればその志向が完成度の低い仕上がりに繋がったのかと印象をもちました。
団塊世代受け
前に観た東海テレビドキュメンタリー
「人生フルーツ」のイメージが強かったので
期待感があり過ぎた私…
でも、我が庭と共に生きるモリとそれを支える糟糠の妻…夫婦の在り方に愛らしさや温もりを感じました
池の処理に困り宇宙人に助けられる現実離れした出来事も、あの庭でなら起こりそうな…
庭の総てを知り尽くすモリが見つけた見知らぬ石ころは宇宙人に繋がる…
笑いを織り交ぜてあるのはいいけど…
ドリフのタライが落ちるシーンとか要らない様な^^;
映画好きの監督さん
大都会でもなし
大自然でもなし
へそ曲がりでもなし
奇人でもない
ただそこに生きている
何かをしてもしなくても人はそこに集まっていく
変わっていく世間などたわいもないこと
何度でも生きていたい
もっと見ていたい
似ていく夫婦
反対の夫婦
どちらだってどうだって長続きもすればダメな時だってある
世間はどうであれ自分の世界は平和にしてあげたい
そこそこ手を加え、そこそこほっておこう
後はどうにかなるだろう
きっとそうだろう
いい娯楽映画です
懐かしさが込み上げる映画でした。
何でもない話に結論を見出す事も目的とせず、話のオチも想定せずにワイワイ盛り上がって気が付いたら時間だけが過ぎている。みんなが同じ方向を向いて生きてるという感覚。
宇宙人とモリの会話は、「そうだったんだ!この事がモリの生き方の筋の一本なんだ! 」と勝手に合点しました。
観終わって…前日からの頭痛がスッキリ無くなっている事に気が付きました。DVDが今から待ち遠しいです。
庭が世界
見えないものが見える。それが彼だった。
庭はモリであり、小さき森は世界だった。
周りはドリフ好きの、日常の人々。
その日常の人々の間に、小さき眼差しがある。
・・・昔、実家の小さき庭も、季節の花々、木々、昆虫が棲む宇宙だった。今はコンクリートが剥き出しの「明るい場所」。自然の香りには、鬱蒼した茂みが合う。
そんな映画だった。
とはいえ、樹木希林の細かな演技にはほとほと感心したな。
いらない演出が多過ぎる
植物、昆虫、鳥、トカゲと言った身の回りにいる生物のその確固たる何かを掴もうと日々飽くなきまで、その対象を見詰める熊谷守一の命の発露が上手く描けていたと思う反面、ドリフだとか三上博史の宇宙人は全く意味がないどころか弊害になっていて、この作品を貶めしてしまった。山崎努の素晴らしい演技が台無しである。何かしらギャグのようなものを入れたくて演出をしているのだろうが、幼稚な上にセンスが無いから今後はやめた方がいい。全体的に中途半端な出来。熊谷守一という稀有な画家なのだから、もっと描きようがあるはず。返す返す残念な映画だ。
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