「ベートーヴェンの第九×モーリス・ベジャール×ズービン・メータという天才たちによる豪華絢爛な舞台」ダンシング・ベートーヴェン Orbitさんの映画レビュー(感想・評価)
ベートーヴェンの第九×モーリス・ベジャール×ズービン・メータという天才たちによる豪華絢爛な舞台
今は亡き、バレエ界きっての振付師であるモーリス・ベジャールによって完成された”第九交響曲”。当初は再演不可能とされたこの舞台が2014年に東京のNHKホールで上演され、21世紀史上最高と称賛されることになる。
圧倒的なスケールで魅せたこの公演には、ベジャールの後継者であるジル・ロマンはじめ沢山のダンサーたちのたぐいまれなる努力と覚悟があったことは優に想像はできるが、映画を鑑賞して更にその凄みを感じられた。しかし、そこにはベジャールや作品、仲間への愛が溢れていて、その”人間臭さ”が心地よく、ついついわたしも彼らの世界にのめりこんでしまった。
晩年難聴だったベートーヴェンがこの舞台を観たらなんと言っただろうか・・・。きっと頭の中で彼の思い描いた音が鳴り響いたに違いない。
2017年の年末をこんな作品で締めくくれたことが嬉しくてならない。
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