スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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小説を読んでいるかのような濃密な映画体験!
綿密に練られた脚本力、
各々の演者の演技力、
全てを不可分なくまとめ上げた演出力!
一切、展開が予想できず、サスペンスが延々と持続し続け、登場人物すべてが愛おしい。
「ファーゴ」「LA コンフィデンシャル」「ゴーン・ガール」「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の時にも感じた、
早くページをめくりたい、いつまでも読み終わりたくない、といった、
小説を読んでいるかのような感覚を味わいました。
この濃密さは映画館でのみ味わえる体験なので、ぜひ映画館で観ることをオススメします!
怒りはぶつかり、愛はすれ違い...
またもやネタバレせずには大きな魅力を語れない系映画と遭遇した。過激な出来事の連続なのに淡々とした全編中の雰囲気が印象的だった。
この映画を取り巻く3人のキャラは圧巻だった。フランシス・マクドーマントのシーンと音楽はどうしてもファーゴを思い浮かべてしまうのは自分のせいだとしてw、見た方ならわかると思うが、相当イかれてるwけれどそれらの行動は見ていて爽快だった。特に缶を投げた学生へのシーン。日本のドラマじゃやれない、けれどもこれぐらいのやり返しをしてみたいよな、とスカッとして見ていた自分がいた。でもその真っ直ぐすぎるあまり、すれ違ってしまうエピソードも組み込まれていて、そこにまた人間味が増し...。
ウディ・ハレルソンといい、サム・ロックウェルのキャラクターといい、警察2人は新たな側面の表れをうまーく見せていた。人間ってのはどれだけ日常で相手を部分的にしか理解していないかということを考えさせられた。不器用だけど、ホントにいい人。
ピーター・ディーンクレイブ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、その他の脇もここで出るんかーいwってところで登場し、皆役割があるのも抜け目なしって感じ。人間一体どこで救われるかってわからないってことを教えてもらった。(オレンジジュースとか、嘘っぱちのデートとか...)
各々の人間関係が交錯して、その中で間違いを繰り返し、成長し、そして出会い...これらを小さな田舎町で起承転結うまくまとめてたのが今作。一回見ただけじゃまだまだ味わいきれない状態だが、相当計算されて作られていることはわかる。てな訳でまた見よう。
そしてぜひ見てほしい。
最終評価92点
どう受け止めたらよいのか
この作品をどう受け止めたらよいのか戸惑っております。
たぶんよい映画だとは思うのですけれども。
どの登場人物の考え方も行動パターンも私からは遠い。なので、共感ができない。
いちばん共感できたのは、元オットのカノジョ(19歳)です。この娘がいちばんまともに見えました。それと、息子と。
価値観の違い
脚本もしっかり作られているし、役者の演技も含めて映画としては悪くない。が、とてもアメリカ的な価値観を感じる映画だった。その意味で、あまり感情移入は出来ないし、共感もしなかった。
観てみて、アカデミー賞作品賞は、この映画かな?と思った。何故ならば、アメリカの今の闇を映し出し、問題提起しているものだから。
ただ、個人的にはこの作品にアカデミー賞作品賞は取って欲しくはない。第89回の作品賞も社会情勢を反映したものだったから、今回はもう少しエンタテインメント色を取り戻して欲しい。
表裏なんてものはない。人間の複雑さと愛情に満ちた映画。人間として生...
表裏なんてものはない。人間の複雑さと愛情に満ちた映画。人間として生きて行くことの辛さとそれでも生きていく人間の滑稽さを描く映画。
魂は…震えなかった…な〜〜。 母もおバカな警官も行動が激し過ぎて見...
魂は…震えなかった…な〜〜。
母もおバカな警官も行動が激し過ぎて見ていて共感というよりハラハラした。
署長と広告社のレッドがいい子♡
怒りと悲しみ
怒りと悲しみは親戚みたいな感情ですね。
彼女が怒れば、悲しみが見える。自分にも怒っている。ただし、どんなに怒っても何も変わらない。
スリービルボードは怒りで赤い。
人間の感情には良い悪いはないけれど、行動にはある。正当な怒りに駆られた行動でも、間違った行動がある。
怒りに満ちた間違った行動の生み出すものは怒りや悲しみ。
思いやりに満ちた間違った行動もあるかもしれない。
果たして何処に着地するのだろうか??
Excellent....──っっ!!!!
期待を一回りも二回りも越えられたっっ!!
然程劇的な展開を設ける訳でも無く、かと言って一瞬たりとも“目を離す”なんて発想なんか頭を過らない。
起 こ っ て し ま っ た 一 つ の 悲 劇 。
ただただ各々がその事件に対する受け止め方と反応に踊らされ、自らの視野が自らの信念と怠慢に拠り狭められて行く。
やがて気が付けばジリジリと加速し最早歯止めの利かなくなる狂気…。
物語の展開に拍車を掛けるかの如く、登場人物に弱者は一人も居ない。そして「是でもか!」と云わんばかりに (笑/苦笑) 絶妙なタイミングに出合い当然の如く噛み付き合う。
大なり小なり罪を犯した事のある人なら (そんな人が極々少数なら良いのだが…!) 共感したり想像出来たり思わず笑みを浮かべてしまう場面の連続っっ!! (笑)
配役も極上っっ!!
主演 Frances McDormand やはり嗚呼恐るべしっっ♪♪
共感できず、スッキリしない映画でした。
娘を殺された母親が、犯人を逮捕できない警察に抗議のため巨大広告看板を設置して、警察や住民たちとの争いが始まるが、 母親にも警察にも所々共感できず、ラストも何だかスッキリしない、後あじもよくない映画でした。
いろんな意味でいい映画でした
悪意が溢れた町で、怒れる女性の取った手段が上手い
怒りと恨みと悪意の風潮を、溶かしていく感じが良かった
犯人探してめでたしめでたしじゃない
ミルドレッドがクリントイーストウッドに見えた
くそ
時間の無駄
時間の無駄
時間のムダムダムダムダムダっ!!
男の心の変わり具合が
超超超超超超超不自然。
人間そんなに変わらない。
監督さん、人生わかってない。
ここは話の軸だから
丁寧に、つくらないと!
それ以外はチャンとしてる。
おしい。
人生初の映画館退室
1時間半くらいで、時間の無駄なので、出ました。
演出も脚本も音楽も配役も、思春期の男子レベル。私の映画鑑賞趣味において、ただの邪魔物でしかない。
ちょっと映画好きの人が陥りがちな、B級感をへらへらありがたがるような半端な下劣さにはもう飽きた。
圧巻の人物描写
流石の本家アカデミー賞ノミネート作品だった。
娘を殺された母親が3つの巨大な看板を出すことで静かな田舎町で巻き起こる人々の様々なドラマ。その複雑な人間関係の人物描写がほんとに素晴らしいですね。
主人公の母親と息子、警察署の人々、別れた旦那、その他の人々が静かな物語のうねりに密やかに飲み込まれていく様、その見事さは圧巻だった。
フランシスマクドーマンドの感情を昂ぶらせない芝居でビンビンと伝わってくるその芝居の素晴らしさ。
ファーゴ以来久しぶりに観た気がするのだけど、名女優さんなのに映画あんまり出てないのかな?それとも日本に彼女の作品がこないだけ?
重く、深く、じわじわと心に染み渡る名作
CG全盛で現実とはかけ離れた境遇の主人公が冒険し空想の快感を与えるオナニー映画が作られ続ける一方で、どこにでもあるリアルを用いたほろ苦く哲学的でニヒルで静かな名作が毎年1つぐらいは生まれる。
昨年はこの映画かな。
一昨年は「マンチェスター・バイ・ザ・シー」。その前は「フレンチアルプスで起きたこと」
こういう映画こそ、本当に怖く、救いのない境遇を私たちに示し、その中での本当の救いとは何なのか?を教えてくれるものだ。
本作。地味そうだったので、退屈しないかどうか心配したが、めちゃめちゃハマった。
能力や見た目に関係なく、世の中を上手く生きる事ができない人はいる。そんな生きる事が苦痛でしかない人に向けた静かな癒しの映画。
登場人物達のどん底っぷりが、日常的にどこにでもありそうなリアルな(差別を受けているわけでもなく、マイノリティでもなく、障害者でもなく、人に言えない特殊能力があるわけでもなく、凄い貧困なわけでもなく、凄い過ちを過去に起こしたわけでもなく、ごく普通の人間の行き場のない)感じで、見入ってしまった。
この映画の中で、最終的に本当に心を通わせてるのは、あの3人だけなんだよね。
特に、ガンを患っていたあの署長とその奥さんの間の、全然心が通じてない感じが凄く嫌だった。怖いっすねマジで。
でもまぁ人生ってそんなもんなのかもしれない。
主人公はそんな鬱屈した境遇を遂に抜け出すことを決意する。ラストは清々しい。
こういう映画の良さがわからない人は、将来本当に救いようのない困難に直面したと思った時に、この映画を観て欲しい。きっとこの映画は、あなたに癒しと勇気を与えてくれるはずだ。
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