シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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生き物と生き物の純愛物語
SF、ファンタジー要素が入った映画で私は嫌いなタイプやし見ないでおこうと考えていた。
それが、アカデミー賞を取ったというので見てみることにした。
過去のアカデミー賞に選ばれる作品は好き嫌いが特に分かれていたので、今回もハズレの頭で見ていたが、時間を忘れて出会いから終盤まで流れていった。
言葉が話せないという設定がよく考えられており、クライマックスの場面に繋がりなるほどと納得させられた。
言葉が話せない人と言葉を話せない生き物の恋愛は素晴らしかった。
これも純愛と言うのであろう。
とても作り込んだおとぎ話。
恋に落ちるには理由はいらない。
そういうものだと思う。
ただ、映画には説得力は必要な気がする。
相手が異形であるからではない。
出会う、恋に落ちるに足る物語が必要だと思う。
語られているのだろう。
ただ、自分には届かなかった。
同居している売れない絵描きのおじさんの愛とも憐れみとも言える哀しさが秀逸で、それこそが二人の愛を引き立たせるはずなのだが、いまいち自分は乗れなかった。
とても作り込んだおとぎ話で、ラストシーンはほんとに美しかった。
だからこそなんだか残念な気もする。
絵はキレイ
ストーリー展開が全て予想できてしまう。
映画というより、舞台演劇だなと思った。このまま舞台で上演できそう。
大人向けのおとぎ話だと割りきれるなら、予定調和のストーリーも、美しい絵と共に楽しめるのかも。
個人的には雨上がりの?夕焼けのシーンが好きです。絵がキレイだったという意味で。
恋、か。。。
冷戦下のアメリカはボルチモア。
口のきけないイライザ(サリー・ホーキンス)はある政府機関の清掃人として働いていた。そこで、彼女は恋におちる。
とはいうものの、ここに説得力をもたせるかどうかが本作のキモだと思うが、そこは必ずしも成功したとは思わない。
イライザと彼は毎日、何日も顔を合わせコミュニケーションをとってきたことをイライザのセリフで語ってしまっていた。ここを時間をかけて描けば今世紀最高傑作になったかもしれない。
国も人種も関係ない、というメッセージはよく伝わったが、彼にいろんな人が魅了されてしまう。イライザの隣人のジャイルズもそうだし、生物学者もそう。そこも難しいところである。少なくとも映画の観客はそう思わないと映画は前に進まないはず。
「E.T.」のあのエイリアンがかわいいということにあまり異論はないが、今回の彼に魅力を感じるのには時間がかかる。だからこそ恋の過程をじっくりと描くべきであった。
ギレルモ・デル・トロの思い込みでできあがった映画である。そう思うと本作は愛らしく思える。
不思議で素敵な作品。
全体的に暗い感じの映像でしたが、とてもノスタルジックで美しかった。
特に雨のシーンや水中のシーン、そして部屋を水浸しにしてしまうシーンなと、「水」をとても美しく描いていて印象に残りました。
正直、こういったモンスター物?が作品賞を獲るとは思っていませんでしたが、とにかく妙に余韻の残る作品です。
偽善と差別と偏見に満ちた現代社会を風刺しているようにも感じられましたが、全体的に愛を感じる作品でした。
とても不思議なファンタジーです。
女性性について
とてもとても切ない物語。
冒頭のシークエンスで描かれるイライザが実にチャーミングで、開始数分で映画の世界に引き込む見事な演出。
時に女性は水棲生物のように感じられることがあると、意識下で捉えていたことに気づかされた。はかなさと強さ、愛らしさと醜怪さ。そして神聖さ。それら女性性について考えさせるあれこれを、ファンタジックな仕掛けの中に織り交ぜていて、甘いだけではない余韻が残る。ほろ苦い、大人の味だね。
同じ思いと特徴を持った異性のラブストーリー
まず、かなりどぎつい性描写があったので苦手な方は注意。
それぞれの欲望、思い、感性、愛情がしっかり描写作品でした。
そのなかで、それぞれ自分に正しく動き、「成功」を目指していたんだな、と感じる場面が多々あり、自分にとっての成功や、自分の信念が時に他人を傷つけてしまうこともあるということについて考えさせられる作品でした。
また、監督が監督だけあって、光の使い方にこだわりをとても感じました。
ドンパチものに疲れた時に是非見たい作品だな、と思いました。
デルトロさん相変わらずエロと暴力描写がどぎついな〜と思う所もありま...
デルトロさん相変わらずエロと暴力描写がどぎついな〜と思う所もありましたが、嫌な奴を手を使わず尿をたす男が引き受けてくれて見やすかったww
緑にこだわった作りで、字幕まで緑で作品に合ってた。ミドリ色のケーキ‥食べたい。
確かに
たしかに、この空気感がいい。
1962年の設定で、濃いめの映像が素敵だ。
たしかに、彼女イライザは美人じゃないだろうね。
主人公の女優としてはね。でも心惹かれるものがある。
たしかに、半魚人、見にくいところはあった。
でも中盤からはなんとなくいとしいものが芽生える。
たしかに、イライザの同僚の黒人女性。
どこにでもいそうな善人のようだ。
たしかに、半魚人を連れてきた悪党官僚。
こんな風な一方的な人もいるよね。
たしかに、イライザの初老の絵描きの同居人。
夢が叶えられず彼らの逃亡に力を貸す。
みんなどこにでもいそうな登場人物たち。
でもストーリーはファンタジー。
ありそうな人たちの中で生まれた、あり得ない物語。
しゃべれない女と人間社会に置き去りにされた半魚人の
切なく純粋な恋。
たしかに、人間同士が信じにくい世の中だから、
こんなファンタジーが生きているのかな?
それにしても、彼女が悪党官僚に向かって、
「なんて卑怯なクソ野郎!」と手話したイライザ。
その凛とした姿がいまでも目に焼き付いている。
シェープオブウォーター
イライザ役のサリーホーキンスの不思議でセクシーな魅力と愛嬌のある目をした半魚人のロマンが良い。
イライザの仕事仲間、隣人の画家と愛すべきマイノリティ。反してアメリカを象徴する様な横暴なホワイトの悪人ぶり。分かり易い。
好みはハッキリ分かれそう。大人向けのおとぎ話。
【賛否両論チェック】
賛:孤独な2人がお互いに惹かれ合い、決断の末に辿っていく儚くも哀しい運命に、観ていてハラハラさせられる。映像美も見事。
否:雰囲気はかなり淡々と進むので、惹かれないと眠くなってしまいそう。ラブシーンやグロシーンもあり。
雰囲気としては、同じギレルモ・デル・トロ監督の「クリムゾン・ピーク」に近いような感じでしょうか。「完全大人向けのおとぎ話」といった印象です。
言葉を話せず、世間から一線を画してひっそりと生きているイライザと、故郷から連れてこられ、研究所で酷い扱いを受ける生物。一見異なるようで、実は似たような孤独を抱えた2つの魂が出逢い、やがてその喜びや悲しみを共有していく姿は、どこか切なくもあり、またどこか神々しくもあります。そんな2人の愛が果たしてどんな結末を迎えるのか、落ち着いた雰囲気の中にもハラハラさせられるものも感じさせます。
そのファンタジー独特の現実味のない世界観や、ラブシーンやグロシーンがある故の好みは分かれそうですが、気になった方は是非。
愛の輪郭
ヒトをヒトだと認識する材料はいったい何なのか。手探りだからこそ触れあえた手を握りしめ続けるような作品。
異形な愛なんかではない、水滴の輪郭をなぞる愛の存在を確かめさせてくれる。
幕が上がった瞬間から引きずり込まれる映画の世界に、溺れていく。
異質なる存在
しゃべることのできない女性と、不思議な生き物との交流を描いたラブファンタジー。
主人公の女性が冴えなかったのに、徐々に魅力的になっていくのがいい。不思議な彼とうまくいってから、雨のバスの窓に流れる水滴もきれいだった。そういう意味では映像が印象的な映画だと言える。
でも、2人が心を通わす過程がよくわからない。切ない恋の物語としては正直物足りなかった。
コミュニケーションを描いた作品とも言えるが、個人的には異質なる存在・少数派を描いた物語と感じた。そういう意味でもラストが切ない。異質なる存在同士で寄り添うことしかなかったことに。
美しい映画
ストーリーがわかりやすくて良かった(^^)b
でも、あんな怪物に最初からほとんど恐怖心を抱かずに近づけるものか…
ってゆーか、あの主人公のヌードを初っぱなから見せられるとは思わなかった(^_^;)
まぁ、性的な表現が(無駄に)多い作品でした…
映像的には美しくないけど、観終わったあとの印象としては、美しい映画でした(^^)b
それにしても、デル・トロ監督は痛そうな映像が多い。性的な表現もあったりで、あんまし大衆受けとかは気にしないのかな?
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