シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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思い返すほどに評価が下がる問題作
1960年代の米国宇宙科学研究所。
米ソ冷戦時代の次なる競争は宇宙戦略。
そんな中、米国の研究施設に謎の生命物体が搬入される。
「それ」は、南米で捕獲された半魚人。
水中で永らく生き延びていた有史以前の生き残りは、地上以外でも生き延びるすべを身体に宿しているはず・・・
というところから始まる物語で、「それ」に対する研究を傍でみていた掃除婦が見初めてしまうという物語。
怪獣映画などのモンスターものを幼い時分から観ていた身としていては、異形のものの愛には非常に興味がありました。
キング・コングを例にとっても、異形のものの愛は成就しないのが常。
この映画の元ネタ『大アマゾンの半魚人』では、アマゾンに探検に来た女性探検家に半魚人が恋し、それは当然ながら成就しないわけで、成就しないには成就しないだけの理由もあります。
この映画のダメなところは、そこのところが監督が理解していないとしか思えませんでした。
つまり、「それ」(映画で名も付けられていないので、こう書くしかない)も、話すことが出来ないというヒロインも互いにマイノリティ(少数派)であり、マイノリティの恋にはマジョリティ(大多数)の価値観に対抗して、それを乗り越えていかなければならない、そう思うのですが、この映画ではそれがない。
さらに、究極のマイノリティ関係のふたりの間のコミュニケーション(意思疎通、つまり、なぜ、こちらがそう思うのか、相手がどう思っているかをこちらが理解したかを伝える)が、あまりにも疎か過ぎ、ペットや愛玩動物に対する餌付けにしか見えないあたり、演出力がお粗末すぎます。
なので、この映画、観ているうちはそれほど退屈でもないのですが(といえ、前半、あまり後半に繋がらない余計な描写も多い)、観終わった後に、恐ろべしいほどのフラストレーションが溜まりました。
元ネタの『大アマゾンの半魚人』の結末に不満を覚えていたのでこの映画を撮ったというギレルモ・デル・トロ監督、元ネタのどこに感動したのかがさっぱりわかりません。
個人的には、元ネタでもっとも素晴らしいのは、美女を見初めた半魚人が、彼女の気づかれずにアマゾン川を一緒に泳ぐシーンが絶品なのですが、そんな優雅なシーンはほとんど登場し増しませんでしたし。
前評判通り
JWAVEのラジド(土曜日8-12)内の映画レビューにて、ポンコツ解説員の山田玲奈さんが絶賛していたので期待はしなかったのですが、素直に良かったです。
アマゾンの半魚人をモチーフに作られたという映画なので、実際キモイクリーチャーが出てきます。ヒロインは地味子ちゃん。
こんなんで、もりあがるのかよー?
と思いつつ、観始めました。
が!
いやいやいや、引き込まれる引き込まれる!
先週見た【ブラックパンサー】より、おもろい。かも。
一瞬【ドリーム】を思わせるセットに黒人の女性。
この人もいい味出してはる。
途中????というミュージカル的な事もあったが、こんな所がアカデミーなのか?
とにかく、ブサカワいいパグを可愛いと思う人は絶対みるべし!
この映画は誰のために作られた?
この映画の悪役のおっさんが一番可哀想である。
終始、上司であるクソ元帥にいびられ続け、家でも全く心の通じてないクソ妻にセックスの相手をさせられ(おっさん指を怪我してるというのにセックス相手は厳しいだろ・・・何考えてんだこのクソ女www)、イライザからはFuck youと手話で言われ・・・散々だ。
心の穴を埋めるためにやってることはキャデラックを買うこと。飴を舐めること。
まぁ実際、世の中の大多数が、このおっさんみたいな感じで生きてるわけだ。
このおっさんみたいな人に観て欲しいんだよな、この映画。
この映画で癒される事で、部下をいびらないようになってくれたら、世の中はもっと良くなるはずだwww
特殊な恋愛関係を美しく幻想的に描いた作品
非常に芸術的だと感じました。
キャストの演技は皆良く、背景も細かく綺麗でしたが、特に主演女優の方の演技と半魚人のデザインは素晴らしかったです。
ただ、二人の恋愛関係に至るまでが普通に感じました。人間と半魚人との特殊な恋愛にも関わらず、描かれ方が良くある恋愛展開に感じてしまい少々消化不良でした。
また、主人公の女性と半魚人が結ばれるシーンは凄く幻想的で良かったのですが、半魚人をいたぶる男のセックスシーンはいらないと感じました。個人的に必要性の無い部分でそれをやると却って気持ち悪いです。
とはいえ、アメリカとソ連の当時の描写やラストの演出等良かった所も多く、個人的にはかなり印象に残った映画でした。
不思議と色っぽい…
万人ウケする、ギレルモ・デル・トロ作品。
また、愛おしい一本に出会えた
鑑賞する直前にオスカー作品賞を受賞したとのアナウンスで一気に期待度が高まり、全てを目に焼き付けるべく鑑賞。
いや、やっぱ取るよね!!(爆)
直前に見た「パンズ・ラビリンス」も大好きだし、今作も全体の構図が少し近いものも見受けられたが、「シェイプ・オブ・ウォーター」は前者を超えた。今日、個人的な「愛おしい一本」がまた新しく加わった。
同じというのは、今回のテーマも夢や空想に抱くことの大切さ、切なさ、素晴らしさといった点。さらにそれを抑圧する存在、そして現実と空想を判断する境界線が良い意味で意図的に曖昧に描かれている点などなど。今回新しかったのは恋、片思いから生まれる空想が中心だったところ。時代の中の様々な困難が過ぎ去っても、やっぱり人間はどこか奥底を押し殺して生きているんだ、というメッセージはギレルモ作品全体に共通しているように感じた。「美女と野獣」へのアンチテーゼ要素が前面に出ていたことも印象深かった(すでに監督が色んな媒体で言っていることだけど)
主演のサリー・ホーキンスがもう、なんか、良いw。あまり飾りすぎない平凡なルックス、恋に恋しているピュアな主人公像と絶妙に合っていて、まったく文句なしです。(何様w)イライザ役がこの女優さんで本当に良かった、全編で思った。クリーチャーや友達など、その他キャラも皆存在感があった。中でもマイケル・シャノン、彼も絶対賞賛されるべき役者の1人だ。とことん非道なんだけれども、ちゃんと家族がいて、様々な抑圧に苦しみながら生きる悪役を恐ろしく、憎たらしく、哀しく演じきっていた。
いやぁ、ほんと好き。映画に出てくるメインキャラ、良いやつも悪いやつもみんな大好きだ!!w
ところどころイヤンなシーンやグロシーンもあるけれど、そういう描写も「生きた人間の一部」として避けないからこそ、リアルさも増して、感情移入ができる。終始、ハラハラ、ホッコリ、ジーンとさせていただきましたよ(涙)。SFではない、ロマンチック、純粋な恋の物語として、まだ見ていない人には激推ししたい一本だ。
100点
ストーリーは素敵だけれど
ストーリー自体は綺麗で、恋することとは何なのか、考えさせられたが、主人公に共感することが全くできなかった。
予告しか見ていなかったので、恋愛対象が何か分からなかったけど、彼の姿を見ると、主人公の声が出ない点も理解できた。
と、次に疑問に思ったのは題名。映画を見る前は水のような形のないものに恋する話だと思っていたので、彼の姿を見た時にこれまた違うと思いました笑
結局、形のないものが大切だ。とかなのでしょうかね。
舞台も素敵で、そちらにばかり目がいきました。
登場人物はそれぞれ個性が立って魅力的。
特にヒロインのサリーホーキンス。劇中でも、そこまで美人ではないが…という件がありますが、かなり同意笑
なぜか、引き込まれる…これが演技の凄さか…
あとはマイケルシャノン。とんでもない役。というか、この人はなんの権限であそこまで…と思った。
結局、研究所に連れてきてしたかった事はなんなのか。生かしておいた理由は?そこんところ知りたい。
こんなに素晴らしい素材の中で、入り込めなかったのはアメリカについてあまり知らないからだと思うけど、R15にする意味がちょっと残念。
例えば、ヒロインがマスターベーションするシーン。孤立を表したかったのか。必要?
マイケルシャノンのセックスシーンも、家という空間で普段と違う表情を表現するために必要だったのだろうか。
そこまでしてR15にするか?と思った。
ただ、ヒロインの彼に対する思いが一貫しているところがすごく綺麗。音楽もいいし、点数が高いのも納得。
奥が深い映画。オレはハマらななったけど…
ややネタバレ、かも!
パンズラビリンスをずっと前に見たのですが、構成が全く同じでした
弱者が強者に抵抗して、最終的に協力者は生き残り、主人公自身は幸せなつもりでも死を迎えるというパターンで、パンズラビリンスほどきっしょく悪い化け物が出てこないなって感じでした
強者が最後痛そうな死に方するという展開が読めましたが楽しめました
後半手に汗握るシーンに心臓がばくばくなりました
もう少し、ロマンチックな映画かな、と思っていましたが究極の純愛にしては映像が現実的だったり、でもそこをロマンチックにファンタジックにすると逆にその印象ばかりが残って本当に監督が見る側の心に残したいイメージを残せないからなのかな、と思ったり
まあアカデミー賞とってるし一度見て損はないと思います
自らの力では及びもしないと思える巨大な強制力に、抗える痛快感
神秘的で不思議な物語 R15ではあるが決して不愉快では無い ロマン...
久しぶりに素敵な映画
マイケル・シャノンがめっちゃ~よかった!!
これ、気持ち悪いと思う人も沢山いるし冷めちゃう人も多いと思うなあ。
引かれるの覚悟でぶっちゃけると…
わたしもいつの間にか、彼を愛おしく思っていたんだよね。
最初は怖かったし、いちいち音でビビってたけど(笑)
彼女は声を失って、私たちよりも意思伝達がひとつ少ないから、人よりずっと彼と心が通いあえたんだと思う。通じ合えることの楽しさったら!ときめきったら!
映像も美しくて、住んでる部屋が映画館の上とか、かかっている音楽とか…それぞれのキャラクターも面白かった。お友達思いの彼女も、言っちゃう旦那も、そして家族に犬買おうって言われたり、アメ車乗り回すマイケル・シャノンがすごくよかった。これがアメリカか。
うまく言えないけど、まだ余韻から抜けられない。最初から最後までこんなに気持ちが揺さぶられたの久しぶりだわ。
悲しいけれど幸せな気分になるのは何故?
最後の文にラストのネタバレを書いています
観てない人は 注意してね
昨日は「しあわせの絵の具 愛を描く人 モードルイス」
そして本日は「シェイプ・オブ・ウォーター」
続けて サリーホーキンズ主演の映画を観ることになるとは
(しあわせの絵の具が 内容が気になっていて まさか
サリーが出ているとは知らず 映画を観ている時に
あれ?この人 もしや・・・って感じ)
ギルレモ監督は日本の特撮ものが大好きだそうで
やはりかつての円谷作品の「ウルトラQ」も観ていたのだろうか?
この映画を観ているとかつての「ウルトラQ」にも重なる
1話完結で 空想SF作品があったのだけれど
思わず これはウルトラQだ!と思ってしまった
形や肌の色や さまざまな愛し方や
そういうものがあっても いいんだよ
世界が 慈しみあい 愛し合ったら
世界は素晴らしいんだよと
この映画は伝えているような気がした
しかし 世間はそうはいかず
違うものは受け入れられず 憎み 怒り
暴力で傷つける
この作品でもそういう悲しい
人の愚かなところも描かれる
以下はラストのネタバレなので
見ていない人は 読まないでね
ラストは彼女は死んでしまうのだけれど
その 瞬間
同監督の「パンズ・ラビリンス」を思い出してしまった
監督!!殺すの好きね
と 彼女の死んだ悲しさと
同時に 監督また殺した と思ってしまった
ラスト水中で死んだ彼女を抱きしめる彼(半漁人?)
突然彼女が目を覚まし生き返るのだけれど
あれは どう解釈したらいいのだろう・・・
「パンズ・ラビリンス」のラストから観てとると
やはり あれは 空想の世界なのかな?
賛否両論は分からなくもない。
観に行こうかな、と思って居たら賞を取ったのである意味期待過剰で構えてた所はあるかなとは思いますが、其れこそ映画を観た後に
「感動した!」「ハラハラドキドキした!」「切なく悲しい物語だったが、圧倒的な〜」の様な
分かりやすくカタチ(や、手応え、達成感?)の感じられるもの出ないと上手く消化出来なかったりするタイプの方には向いてないんだろうなと。
この監督は、マイノリティ達の声必ず無視しない、
拾いあげるのが…うんたら〜的なコメントを目にしていたので、そう言う意味で成る程と思いました。
先にそのコメント見ておいて良かった。
見ていなかったら、ロマンチック(?)な異種婚類譚だな…と言うだけのふんわりした感想だったかも。
そう言えば、チケット購入時にR-15?!
って思ったけど(笑)
因みにモザイクって、普通あんな雑なの??
エロ(?)描写と言うか、下品さと言うか…(アレはある意味で、ギャグ的な位置付けだったのだろうか…)
主人公に関しては、その要素があるからこそ、割とエロくてクズィ神話の様に「異種婚類譚」として機能してた様な気もする。多分。
最終的にアレはハピエンなのか…とは思うが、
どちらかと言えば、残された人々のその後の方が気になってしまった。
博士推しだっただけに特に…。
と、言うのが個人の感想で
凄く感動した!!とか、泣いた!!とかは全く無かったものの、映像もコミュニケーションの取り方も美しい映画だなと思いました。
あ、最後に
あの首の傷からの演出は、おぉ!そーゆーコト!!!
と、なりました。
正直…
ジメジメした感じ
チケット買うときR15なんだと気がつき
見終わってR15に非常に納得。
てかなんだろう心がジメジメした。女性だったらば納得というか感じるところがあるのだろうか。
研究していた博士みたいな生物として保護したいから逃がしたいとかって感情ならなんとなく理解できるけど、恋愛対象とかには絶対ならないかな〜。ん〜なんかベチャベチャしてた魚類系だったからだめなのかなぁ。なんか第一印象で気持ち悪いと思ってしまったせいか、なんでこんな奴のこと愛せるんだろうとか考えてしまって、全く感情移入できず、なんか心がジメッとした。
あと、愛してるんなら名前というか呼び方というか考えて欲しいなと思った。まぁ最後は幸せなオチ的な感じで良かったと思います。
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