「私たちの愛は水のように」シェイプ・オブ・ウォーター nagiさんの映画レビュー(感想・評価)
私たちの愛は水のように
本年度アカデミー賞、最多ノミネートの本作。上映前に批評家からは『美女と野獣』が辿り着けなかった領域へと到達した作品だという賞賛のされ方をしていたが、それの納得の一本。
異形のものと恋に落ちるプリンセスのおとぎ話であることは間違いないが、イライザはベルのような、絶世の美女ではなく(むしろ...)あのクリーチャーも、ハンサムな王子様に変身するわけでもない。自分の姿をありのままを見てくれる者への愛情は水のようにあらゆる形態を取るもの(取りうるもので、取るべきものだ)で、自由なのだという、デルトロ監督からの普遍的で優しいメッセージ。
『スリー・ビルボード』とはまさに極値同士の関係とも言える。
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