「異彩の中の異彩」シェイプ・オブ・ウォーター TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)
異彩の中の異彩
ノミネート作品の中でも極めて異彩を放っているこの作品。米ソの冷戦時代を背景に、女と人魚が心を通わせるラブストーリー。
映画を観て、これは芸術だ、と強く感じたのはなんとも久しぶりの感覚だ。よって評価することさえもエポケーしたくなる、不思議な感覚に陥ってしまう。
話自体も、理性的に見ればありえない箇所だらけなのだが、かえってそのスキが、芸術性を高めている。またグロテスクなシーンと水中に舞う神秘的なシーンの対比も素晴らしく、この監督が根っからの芸術家であることがよく表れている。
この映画は相対評価ではなく、絶対評価で測られるべき作品である。
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