「レイは◯ー◯でポーが◯◯でフィンは◯◯◯?」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け ヨコヨコさんの映画レビュー(感想・評価)
レイは◯ー◯でポーが◯◯でフィンは◯◯◯?
初っ端ポーとフィンがスパイからの情報を受け取った後、基地に帰還してレイとポーが喧嘩っぽくなるシーンで何故か既視感。なんかルークとソロみたいだなあ…。
じゃあ、間を取り持つフィンはレイア?(笑)
黄金のバランスで成り立っていた3人の関係性を、新たな世代が絆として受け継いでるのが嬉しい。レイの身近にいて信じることで、フィンもフォースに目覚めているし、それまでトルーパーとしての陰を引きずっていたフィンが、ポーとすっかりバディになって射撃の腕前が成長していたり、男子っぽくじゃれていたり、彼の人間としての個性の発露がこのシリーズ通して一番嬉しいことだった。
それに伴って、ep1.2.3ではクローンだったトルーパー達が今シリーズでは攫われた子供であったりしたことが、私には苦痛にもなった。ブラスターで撃たれてあげるうめき声は男性だったり女性だったり様々。ああ、メットの下には本当の名も出身星も分からない、ひとりひとりの命があったんだ。それが苦しく切ない。それを思い知らされた。決して数や思い通りになるただの人形じゃない。祭を楽しんだりジェダイに憧れたりするはずだった命が。
レンの腹部の傷を治したレイのフォースは、顔の傷も治すほどの強力なフォースなのか? 2回観て気づいたのだけど、不確かなのでまた確認しに行きたい。
レイのピンチの時に響く歴代ジェダイの声の出演も熱かった。アナキンー!メイスー!オビ=ワンー!ヨーダー!クワイ=ガンーーーーー!!(1番好き)
大団円で3人がハグするシーン、グッと来た。今シリーズの根底に流れているのはep4.5.6を好きだった世代へのオマージュなのかもしれない。二次創作とか焼き直しとか言われているけど、私は好き。もちろん嫌いな人もいて当然だ。それでいい。万人が納得するものなんて絶対に作れない。だって子供の時に攫われたトルーパーのように、私たちは顔も中身も違うのだから。
JJはその間口が広いものを作れる監督だということ。創造主ジョージルーカスの手を離れて商業的に成功させようと思ったら、この手法は間違っていなかった。後半流れ続けて止まらなかった私の涙は、そう言っていたと思う。
終わりに、レイとキスしてジェダイとしてこの世を去ったレンの、はにかんだ表情は絶品だったことを強調しておきたい。彼にとって最初で最期のキスだったらと思うと悲しいけど…(あの世界で修行に明け暮れてすぐ暗黒面に堕ちたらそんな機会もなかったろうし)。