「救世主はエイブラムスかパルパティーンか」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
救世主はエイブラムスかパルパティーンか
とりわけスターウォーズファンと言えるほど知識は無く
EP4,5,6はテレビなどでもよく観てたという程度でしたので
事前にEP1〜8までとローグワンとハン・ソロも予習して
から臨みました
EP8は確かにあまり良い印象を
持てませんでしたので不安でしたが
今作は見事に逆転サヨナラホームランを放った
のではないかと思います
パルパティーン引っ張り出してまで
フォースの暗黒面とレイが向き合うストーリーに
軌道修正を図ったのは展開修復としてはこの上ない
方策だったと思います
結局EP7に対して8が否定的だったのは
主人公達の行動と反乱軍全体の行動とのリンクが
出来ていなかった点だと思います
7は新キャラと敵の紹介で済みましたが
8はさあ物語を進めようというところで
反乱軍の戦いを中心に描いてしまい
ただの多勢に無勢の悲惨な反乱軍がやられていくシーンばかり
だから特攻しか手がなくラストのあの人の死でとどめを
刺されるというあまりに救いのないEPになってしまいました
もともと反乱軍は帝国に真っ向から戦ってないし
勝てるわけないのにそれをやらせてしまうから
そんなことわかってるファンは怒ります
作り手が理解していたのかどうかと思ってしまう有様でした
その点では今作はきちんと反乱軍らしい
コソコソ入り込んで中枢を破壊しに行く「デススター攻略」
路線を踏襲しつつ重要任務を主人公達にやらせていく事
パルパティーン総本山へのキーアイテムなど
アイコニックな展開できちんと整理しながら物語が
進んでいました
レイが修行しているシーンなどもしっかり描かれ
前作後半であまりに存在感が希薄だった部分をカバー
しています
ただちょっと気になる部分はあるにはあります
ひとつはなんでレイは「そんな血筋」にもかかわらず
一辺倒にライトサイドにいられるのかという部分が
ちょっと弱い気がします
(パルパティーンて誰?みたいな感覚でいるならまだわかりますが)
途中EP5の時みたいにダークサイドの幻影と
戦うシーンがありますがあそこでもっと葛藤の末
打ち倒すような描写でもあってよかったのではと思います
まあその代わりに「レン」を倒すんでしょうが
この辺駆け足感が否めませんでした
あとジェダイの特典とはいえ霊体が便利すぎる
まあレイをそれだけ後継者と認めてそうなった
経緯があるんでしょうがなんか死んじゃった方が都合良くないか
と思ってしまうほどの描写にも感じました
あとは結局ファーストオーダー含め帝国側の規模が
最後までいまいちわからない
旗艦を倒したらどーにかなるって数には見えなかった
あとフォースの効果の扱い?
デストロイヤーにチューイいるってわかるなら
爆発したときチューイ乗ってないってわからなかったのかなぁと
レンが出て来て興奮してたとかの影響かな
まあでも8でやっとけば良かったことを
パルパティーンと一緒に必死に回収したエイブラムス監督の
手腕には恐れ入りました
銀河を救ったのはレイ達かもしれませんが
あんたたちはスターウォーズの救世主です
カルジリアンがファルコンで助けに来るシーンは燃えるし
旧作ファンも楽しめる内容になっていたと思います
とりあえず8の出来で不安になってる人は
気にしないで行かれてはと思います