Visionのレビュー・感想・評価
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比較的しょーもない(^^;)、意味深なだけの薄っぺらい主張。 「人...
比較的しょーもない(^^;)、意味深なだけの薄っぺらい主張。
「人は孤独になっちゃったから自然の偉大な流れに帰ろう」「破壊と再生は命の本質」とかさ、"いまさら言われてもなぁ"感がハンパねー。
「自然に抱かれる安心」を描きたいんだったら、むしろ雄大な森の映像と音だけたっぷり見せてくれれば足りるのに、素数だのガイア思想だの、使い古された材料で「浅さ隠し」していてげんなり。
トンネルが産道(胎内回帰)のメタファーとか失笑。
森の素晴らしさって、そんなにファンタジーごかしで観せないと伝わらないものか?
自己顕示欲もとい作家性が強いのは結構だけど、だったらもっと感性を磨いて欲しい(苦笑)。
「あん」「光」は好きだったので残念。「萌の朱雀」に退化してどうする。河瀬監督が森を撮ると失敗する?
夏木マリが良い
ジュリエット・ビノシュと河瀬直美目当てで鑑賞しましたが、一番印象的だったのは夏木マリでした。まだまだ色々な作品に出演して欲しい俳優です。『あん』の樹木希林や『二つ目の窓』の松田美由紀も、河瀬監督が撮ると魅力が増してみえるので、女性の感情を引き出すのが上手いのでしょうね。
現在活躍している日本の映画監督で日本の自然をここまで神々しく撮れるのは河瀬直美くらいではないでしょうか。河瀬監督のフィルムからは、自然の美しさではなく『もののけ姫』的な畏怖を感じます。
山の歴史と比べるとひとりの人間の生涯は本当にちっぽけですし不条理ではありますが、それでも人がずっと生命を繋いできた尊さを感じました。舞踊で表現したいのも理解できます。
本作は内容が難解なので賛否両論ありますが、河瀬監督はとても日本の個性を出すのが上手い方ですし、分かりやすくしないところも欧州では受けると思いますよ。個人的に好きな日本の映画監督と聞かれたら、3本の指に入ります。
この映画に出てた岩田剛典さんより夏木マリさんのほうが印象に残ったんですが…
この映画に岩ちゃんが出てると知って観たんですが、岩ちゃんより夏木マリさんのほうが印象に残っちゃいました。
逆に良かったのは夏木さんと岩ちゃんの奇抜なダンス(?)がやばかったです
ジュリエット・ビノシュとの最強タッグに・・
個人評価:3.5
河瀬直美作品はほぼ全て見てきているが、もっとも暗示的で、はたして自分自身がこの漂う作品の芯を捉えて見れたのか、分からなくなる作品でした。
今までの作品では、土地に宿る道祖神のような魂や、森や土地が刻んでいる記憶など、山々の息衝く鼓動の様な物を作品から感じとったが、本作品はさらに大きなスケールを感じる。
普遍的な様に感じるその山々の魂でさえ、人間と同様に死が訪れ、やがて移り変わっていく。
林業は山を切り開く事で、山を守り育てていく仕事だが、そういった山が死ぬ事で、山が生まれていく、そんな生命の受け継ぎのようなモノも個人的には感じとりました。
それは輪廻など宗教的な表現ではなく、もっと単純で、当たり前の生命の大きな流れの様な。
河瀬直美とジュリエット・ビノシュ。最強すぎる2人なので、見る側は追い付くのに必死になる作品でもありました。
奈良の山間の圧倒的な映像美
河瀬直美×永瀬正敏×ジュリエット・ビノシュ!
河瀬監督のホームである奈良の山間の情景。その映像がもつ力は圧倒的だ。そして山守の男を演じる永瀬には神が宿っていた。彼とビノシュの交わりが山に新たな生命を吹き込む。
自然への畏敬を感じさせる聖なる作品だ。
当て書き
永瀬さんとビノシュ……スピリチュアルな話にも展開にも少し無理あるなーLDHを絡ませたのもな…映像やロケーションがとても良いだけに少し急ぎすぎた感がもったいない。そして、なぜフランス人が必要だったのか…
ビノシュのサービス精神に感謝感激
楽しみにしてた作品を見逃してしまうことが最近多くなってきたので、この作品を映画館で観れたことに先ず感激なのだが、本当にこの作品最初から最後まで大好きな作品。以前Mナイト・シャラマン監督のエアベンダーと言うタイトルの作品が私の中で彷彿される。この作品シャラマン監督好みの作品ではないだろうかと思ってしまうぐらいに結構自由に作り撮れてる気がしたのでエグゼクティブプロデューサーが気になってしまいエンドロールを注文してたらEXILEのHIroだった。正直少しウッと思ったがこの作品があまりに好きすぎて逆にHIRO に感謝しなければいけない気になった私は初めてEXILEの曲をダウンロードした。そしてEXILEをカラオケでも挑戦歌うことにした。長々と私のくだりの話が増えてしまったが出演シャラマンすべてが素晴らしいので間違いない作品。映像と音も最高だったので大きければ大きいほどデカデカスクリーンでまた観たい。寧ろ爆音映画祭に選ばれて欲しい作品の一つだなぁと思いながら。締めくくりたい。
ありがとうございます。ビノシュ。
正直
理解できない派です。
なんか、やたらと高評価の人がいて、あれ?自分の感じ方がおかしいのか?と思ったけど、最近、低評価の人もいるみたいで、理解できない低評価派です。
全然、あんの方が良かったと言うより、あん以降、だんだんレベルが落ちているのかもね…。
そもそも、ドヤンキーが英語喋れることに違和感がありすぎて、集中できなかった。これなら、言葉は理解できないけどもなんとなく表情と手振りで理解できる超能力みたいな方がマシだったかも?
分かる人は分かるよ感
分かる人分かるでしょ的な、格好付けた芸術振りの、不親切なだけの作品になってしまった。
「光」「あん」が好きだから贔屓目に観てたし、製作まで脚本やその他に時間かけずに撮ったというんで、ハードルだって下げに下げて観てみたが退屈だし鼻につくし、つまらなかった。
そして、観てる途中から「私は分かった」「この作品の良さが分からないのかい?」的な顔してレビューする人々の事が頭に浮かび、うんざりした
がっかり
ただの薄っぺらいスピリチュアル映画やん。
思わせぶりな雰囲気を漂わせながら、これがオチ??
・・・としか思えなかった。
なんとなく深い映画のように思わせて、ちっとも深くない。
「痛み」とか「愛」とか「進化」とか言葉で言われてもねー。
リアルに伝わってくるものがない。
終始、絵空事の世界で終わっている。しまいにゃ、意味不明なダンスでお茶を濁しとるし。
「あん」「殯の森」が良かっただけに、期待外れでした。
映像は綺麗です。今時珍しくはないけど。
LDH picture ついに河瀬監督すらも…
内容は他者が述べているので、あくまで私見ですが。どう考えても納得できる世界観でも展開でもない。と思います。
イメージが先行して作品を作る作家は映画のみならず、どんなジャンルもあるのですが、イメージだけで物事を述べたり演出すると、物語(つまりエンタメ性)から破綻する。だから破綻しないように、イメージたちをつなぎ合わせる必要が生じてくる。起承転結、序破急、3幕構成…イロイロありますが、映画というのはエンタメの側面も合わせています。
この映画は?監督はどちらにふるのか?過去のライブラリから見て、多少の生合成よりもイメージ優先して成功して来た河瀬監督作品、今回もジュリエットビノシュや永瀬さんなどの一流俳優が出演しているし、もはや何もいらない気がするのだが。なぜ?LDH??お金を出してくれたのかもしれないし、もしかしたら監督が凄いLDHと仲が良いのかもしれないですし、その辺りは全くわからないし興味ないですが、僕の感想としては今までの河瀬監督作品とは全く一線を博した駄作になってしまっている。それは多分ほかのLDH作品を見たらわかるように、あくまでLDHは彼らのCM的側面があります。きっと世界的な監督の作品にLDH岩ちゃんが出ることで「はくがつく」と言うような浅薄極まりない発想が透けて見えます。河瀬監督にはそういう側面に触れずに、奈良で凄くちっさな世界で映画を撮っていて欲しかった。
見て聞いて触って感じたことがすべて
河瀨直美監督は本作品と同じ永瀬正敏主演の映画「光」で高評価を得ている。当方も映画館で鑑賞し、高く評価した。
「光」も一筋縄ではいかない作品で、水崎綾女が音声ガイドに挑戦する映画の藤竜也の演技を中心とした幻想的な映像をどう解釈するのか、非常に難解であったが、本作品は幻想的な映像ばかりが最初から最後まで続くような、抽象的で分かりにくい映画である。
舞台は日本の山の中だ。森の映像と音が相当の迫力で表現される。それは時間と空間の表現であり、世界であり宇宙でありそして生命である。産み出して、そして再生する。壊すことは産み出すことと同義なのだ。同じことを繰り返しているようで、少しずつ変わっている。変化の速さは人間の進化と同じくらいゆっくりだ。
永瀬正敏が演じる智は山を守っている。守るというのがどういう基準なのか、人間の独善ではないのか、そのあたりははっきりとは明らかにされないが、神社らしきところで柏手を打ってお参りする場面からすると、智は神の遣いではなさそうだ。
夏木マリのアキは千年前に生まれたと自称する盲目の老女で、映画の中ではシャーマンみたいな存在だ。見えない目で自然を見極め、予言めいた台詞を吐く。
ジュリエット・ビノシュが演じるジャンヌが探しているVISIONとはどういうものなのか。それは人を癒す力を持つという。薬草かもしれないという淡い期待は現実の森で消え失せるが、違う形で彼女の視界に訪れる。
森山未來の岳が無言で踊るのは、そのシーンがジャンヌが見ているVISIONだからだと思う。ジャンヌは山火事を見る。森の中の自分自身を見る。山火事は山を壊すものであり、従って山を産み出すものである。
ジャンヌはフランスで何かを失った。それは多分、素数に関わりのある何かだ。田中泯の誤射は彼女の喪失の象徴かもしれない。それを失ったことで欠けてしまった心の一部を修復するために、ジャンヌは日本の山の中にやって来た。彼女の心は再生できたのだろうか。
姿を消したはずのアキが森の中で踊る。踊りはエネルギーであり生命である。森と同化して山の生命力に包まれて生きる。如何にも幸福そうなアキの表情が作品に救いを齎している。見て聞いて触って感じたことがすべてなのだ。
深い森に負けない深さ
河瀬直美監督の映画を映画館で初めて観ました。さすが世界で評価されている監督だけあってスケール感が他の邦画とは違いますね。ちょっととらえどころがないストーリーとも言えますが、役者の演技が凄くよかったです。ビノッシュしかり夏木マリの怪演にはびっくりしました。また吉野の森の神秘に包まれて自然と涙が出ました。
静かで心地良い作品
今作は何と言っても河瀬直美とジュリエット・ビノシュの組み合わせでしょう。何しろ三大映画祭全てで受賞した役者です、どんな化学反応を見せてくれるのか大変興味ありました。
始まるとまず、とにかく息を呑むような自然の美しさに圧倒されます。
その物語はとても抽象的で、その解釈は見た人間に委ねられている作品です。
つまり「河瀬の色」が大変強い作品です。
なんで?といったフックがたくさんあり、そのほとんどに明確な説明はありません。
だけど不快なしこりが残るわけでもなく、最後まで森に包まれているような気持ちのまま見ることができました。
期待していたビノシュは演出が抑えめで、なんだか大自然の一部のようです。むしろ夏木マリの圧倒的な存在感でしょう、怪演といってよいのではないのでしょうか。
舞台挨拶で数回「何度か観てもらい…」といった言葉を耳にしましたが、何度かこの作品という森に触れてもらい、何かを感じ取って欲しかったのでしょう。
確かに観る人を選ぶ作品だとは思いますが、何度か観るとまた見えかたも変わりそうです。
吉野の大自然と、そにに住まう生き物の輪廻を感じる、静かで心地良い作品でした。
キレイでした
感覚的な作品ですね。
あまり考えちゃいけないかな。
普段からアートが好きな人には好まれる作品かもです。
とにかく、吉野の山がいい。
自然界が生み出す音、光がいいです。
そして、夏木マリさんの気迫にやられました。
夏木マリさん、すごかったな。
追記:一日経って、なんかもう一回観たくなったので星五つにアップしました。
あと、岩田さんて人を私はよく知らないのですが、なんかイノセントな感じが伝わってきて、良かったかな。
非日常のゆったりした時間の流れ
内容は他の方々が詳しく書いていらっしゃるので、私は感じた感想のみです。美しい映像美とゆったりとした時間の流れの中で、自分も吉野の山中に居る錯覚を覚えました。岩田君のファンは勿論、その他の方も彼の成長を感じずにはいられないと思います。
愛のヴィジョン
全ての起こりうる、起こり得た出来事は直線的な時間軸から離れて、一つの特徴的な環境の中で既に完結していた。後先なくそれぞれのエピソード一つ一つに光が当たり、山という理想的な舞台において、まとまり、繋がり、美に昇華している。生と死も、始まりと終わりといった定義を離れ、循環する永遠性を通して、愛という答えを明確にする。
観念的な愛を様々なエピソードを交えて上手く可視化した監督の力量には目を見張るものがある。
タルコフスキーに通じる映像美、啓示的な脚本、外さない俳優陣、全く素晴らしい。
この監督の才能あふれる最高作品である。
久々に求め欲していた作品に出会えた。
今日はとても好い日だ。
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