殺人者の記憶法のレビュー・感想・評価
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痴呆元殺人鬼対現役警察殺人鬼
この設定よく考えましたね! あとソルギョングの演技が凄くて顔の引き攣りとか瞼の痙攣も含めて演技でこんな事可能なのか?って思うくらいの顔芸でそれを観るだけでも面白かったです あと二転三転としまくる展開や最後に実は〇〇とか痴呆症の元殺人犯というのを上手く活用していて傑作だとおもいました。 まだ別バージョン見てないのでそちらも鑑賞したいと思います!
ストーリーは面白いんだけどね
色々とツッコミどころはあるものの信用ならない語り手のストーリーは面白かった。 アルツハイマーによる記憶消去とそれに伴う起きていない事まで起きたと錯覚する妄想症のような幻覚に近いことがらまで盛り込んで上手く組み立てていると思う。 かなり最後の瞬間まで何が真実かわからないので楽しく観られることは間違いない。 それでもどことなく突き抜けて面白い!と言えるほど良くなかったのは演出面の力不足かなと思う。 脚本は良いはずなのにグイグイ引き込まれるほどの力強い面白さがなかった。 普通は直前の出来事がひっくり返るようなことが起きれば、声に出さないまでも「えっっ!」とか「おっ?」とか思ったりするものだが、そういった感覚はなくて、フラットで落ち着いた気持ちのまま時間を過ごしてしまった。 あと一歩、あと一押しあれば傑作の仲間入りが出来たかもなあと思うと少し残念だ。 作品とは直接関係ない話だが、韓国映画の親しい年上の男をアニキと呼ぶのにはイマイチ慣れない。一瞬、血縁かと思ってしまう。
やりすぎ感
ぎりぎり及第点に届かずって感じ。 設定には可能性を感じるし、展開の仕方もおおむね良かったと思う。 特に「最後に殺した女」が誰だったのかってとこには鳥肌がたった。 あとダンディ坂野に似てる所長との関係もほのぼのしてた。 なんだけど、記憶の曖昧さっていう大事な要素が活かしきれていない印象で ストーリー進行の邪魔になってる感がしてしまった。 犯人だと分かっているはずなのに忘れてるっていうのもやりすぎというか。 「名もなき野良犬の~」で気になった俳優が出てるから見たけど やっぱり内野聖陽に見えてくる不思議。
ラストはどう解釈すべきなのだろうか?
2人の殺人者が初めて出会う所はいくらなんでもご都合主義だろう、と思ってしまったが後は大変スリリングで面白い映画。主人公がアルツハイマーなので現実と妄想と歪曲された記憶が混在していて何が何だかわからなくなるところもあるが、楽しめた。ラストはどう解釈すべきなのだろうか?
混迷???
主人公ビョンスは認知症を患う元殺人鬼。ある日偶然出会った青年テジュを自分と同じ殺人鬼であると確信する。テジュが娘ウンヒと付き合い始め、ビョンスはテジュを捕まえようとするが…
ビョンスは認知症によって、記憶が飛んであやふや、さらには幻覚?妄想?によって話がさらに訳わからんくなる。
あれどゆこと?と感じる部分が多々あった。
中盤の靴が左右逆で置いてあるシーンをわざわざ映した理由。
左目瞬きすると記憶が飛ぶと言う設定だが、ウンヒが監禁された家では両目瞬きで記憶飛んだ理由、なぜ娘についての記憶が戻ったか?
それと、最後のトンネル過ぎたとこで左目瞬きして記憶を信じるなと言っていたが、これまで観たことは真実ではない?主人公が出てないシーンはあれも妄想?
何がなんだかわからない混迷する作品だった。
ビョンマン所長がタバコの火をつけて、背後にいるテジュが映った瞬間が怖くて、ビョンマン所長のやられる直前の表情も良かった。
賛否が分かれる映画だけど、メメント好きにはたまらない雰囲気
連続殺人犯で、アルツハイマー型認知症って設定。さらに別の連続殺人犯と対峙するという設定が斬新な感じがしました。
現実なのか、夢なのか、都合よく作った記憶なのか、色々なことを考えながら観る感覚は、メメントに似ています。
もう一方の「新しい記憶」よりも、先にこちらを見たほうが、より楽しめるように思いました。
両方見終わったら、どちらの構成、どちらの見せ方、どちらの結末が好きか、是非、友達とワイワイやってほしい作品です。
ファミリーをテーマにした、こちらののほうが構成、見せ方、結末、何れをとっても、私は好きですね。
ソル・ギョングの引きつった顔は見事!
認知症の映画は最近になって数多く作られるようになってきたが、この作品は主人公が殺人者であり、もう一人の殺人者を追うというオマケつき。さらにキム・ビョンスが獣医であり、相手が警官という盛り込みすぎの設定でもある。人はいっぱい殺したが動物を救っているという変な正義感と、娘ウンヒを守り抜くという信念のみが生きていく支え。まぁ、殺人者が言うことだから共感もできないが、犯罪全てが時効になっていることで納得することができるのです。 1週間分の記憶がごっそりそぎ落とされてしまったシーンは、かなり物悲しさが漂う。まるで頭を殴られて記憶をなくしたかのような、そんなイメージさえあるのですが、いつかは老いてこんな日も来るのだろうと考えるとやりきれない気分でいっぱいになりました。 そんな主人公の男は認知症患者と同様、嫌なことだけ忘れてしまっている。時折それが思い出されるからやっかいなのだけど、習慣だけが残っている程人を殺したことは全く反省していない。パソコンに日記も残したり、娘に貰ったICレコーダーへの録音を習慣づけることで記憶を整理する毎日。レコーダーも新しく録音すると勝手に新しいフォルダを作ってくれるので、便利なのだと思う。 ほぼ主人公目線でのストーリー。いくつか間違った記憶や思い込みがあるので、もやもやさせられるのも確か。お姉さんのパートは良かったし、娘をタクシーに乗せるシーンも面白かった。最後はぐだぐだ~っとアクションも入ってくるので、その点は残念でした。そして、禁煙をやめるきっかけともなったタバコ屋の娘の件も不明瞭。17年前だからテジュはあり得ない。
重い!が面白い。
情念や因縁を表現させたら日本映画は韓国には敵わないわ。突っ込みどころも多々あるが役者それぞれの魅力とストーリーに魅いってしまった。
ただ、ラストで殺人警官は殺さないで欲しかった。
主人公はあれだけ殺しまくっても無罪になるんだろうな。そこは万国共通。
終始、鈍より感で覆われた内容だがウンヒのビジュアルは幼少期も含めて癒し系。
韓国映画は悔しいけど面白い
ザシネマでやっていたので、期待せずに視聴。 ヤラれました。日本のこの手のサスペンスが子供だましとしか感じられないほどの圧倒的迫力、映像美、プロット、キムビョンスの演技力。どこをとってもすごい。昨年のオスカーをパラサイトが取ったが、この映画もレベルが高い。メメントを想起した人もいたようだが、私はファーゴの空気を感じた。 あらすじは他の方も書いているので省略し、主観的に述べる。 冒頭シーンで、トンネルを抜けキムビョンスの顔面痙攣を見て、あんなに細かく左顔面を痙攣させらるのかなと真似してみたけどできなかった。 娘のウンヒ(なかなか美人)が登場し、後の布石になる小物を提示。こうしたところが丁寧。 もう一人の殺人鬼が警察官なのは、流石に食傷気味。そのへんからは展開が読めるけど、読めないのは記憶が肝心なところで飛ぶところ。そこがサスペンスにつながっている。 ただし、声を大にして言いたい。 どうして所長は一人で突っ込む? どうして事件を拡大させる?使命感なのかねえ? 呼んだはずの応援はいつまでも来ない。しかも、理由を伝えていないとしか思えない。 ICレコーダーに本人の告白が入っているのに、検事はそのへんのツメが甘いの? 最後の場面(最初と同じ)のとき、ペンダントに敵の写真を貼っていたのはなぜ? この辺は少し雑だなあ、ざんねん
『全ては霞んだ記憶の先に』
自宅(CS放送)にて鑑賞。アルツハイマーに陥った嘗ての連続殺人犯の慚愧と葛藤を描くミステリー。公開時、後を追う様に(八割方同じだが、結末等が違う)ディレクターズカット版と呼ばれる『殺人者の記憶法:新しい記憶('17、以降「後作」と表記)』が公開されたが、そちらとの重複を恐れずレビューする。どうしても両作を比較する事になってしまう上、いつにも増してネタバレ寄りになる事を予めお断りしておく。オープニングが繰り返されるラストは後作と同じ構成だが、続く描写が異なる。この先も五里霧中を彷徨い続ける事を示唆した幕引きの領解次第で評価が分かれる。65/100点。
・濁った色調の寒々しいロケーションは、登場人物達の心象風景の象徴で本作の雰囲気やテイストを決定附けている。中でも雪に覆われた竹林が印象深く枯淡の趣を残した。
・そもそも記憶障害者が劇薬を扱う獣医を営む設定に無理があり、他にも細かな破綻や綻びは全篇に及ぶ。キム・ナムギル演じる“ミン・テジュ”の扱いも微妙で全篇に亘る中途半端な印象を際立たせる。ただそれらを圧倒する迫力があり、最後迄牽引する力を持っている。
・本作の描写は、ソル・ギョング演じる“キム・ビョンス”の見聞きしたモノ、或いは想い込みや妄想等のみで構成されており、それ故、やや難解で混乱する物語となっている。鑑賞後に何が起こったかを整理・構成し直す必要があり、更なる混迷を示すラストも悲哀と共に丸投げ感も残ってしまう。
・後作と本作では、日本におけるソフト版のパッケージやポスター等、販促用画像が異なり、二作の差異を象徴的に表している。受け取るニュアンスも微妙に異なるよう計算されており、細部に亙り手が加えられているが、本作の方が約十分程度短くなっている。後作とは“キム・ウニ”役のキム・ソリョンとソル・ギョング演じる“キム・ビョンス”との父娘関係性を示す遣り取りや来るべき対決の時に備えての腕立て伏せのシーンがあり、レントゲン写真が誰の物だったのか、そもそもの追突事故は誰が起こしたものだったのか等が後作と異なっている。更に後作からは、“アン・ビョンマン”所長のオ・ダルスと警察学校の学生が過去の連続殺人を訊く為に訪問するシーンやキム・ナムギルの“ミン・テジュ”の凶暴性を象徴する女を追い詰めた後のトイレのシーン等が省かれている。
・キム・ナムギルの“ミン・テジュ”とキム・ソリョンの“キム・ウニ”が劇場で観ていたのは『グッバイ・シングル('16、原題"굿바이 싱글"・英題"Familyhood")』である。
・左頬がひきつると怖ろしくなる“キム・ビョンス”を演じるソル・ギョングはどことなく明石家さんまを彷彿させる風貌だったが、圧巻の説得力を持った悲哀を込めた演技で、事故のシーンもスタントを使わず自ら演じたらしい。若かりし日と侘しく少々草臥れた現在を、10kgの体重増減にて演じ分けたと云う。逆に“ミン・テジュ”のキム・ナムギルは妖しい雰囲気を増す為、14kg体重を増やして臨んだ。
ギミックを楽しむ
連続殺人者のちにアルツハイマー。 どこまでが虚構で、どこまでが現実なのか、途中でこちらも正しい判断が出来なくなることろに面白さがあった。韓国クライムサスペンス特有の仄暗さとリアリティでドキドキしながら最後まで観ることができる。
こっちのほうが好き どっちも2回ずつ観ました。 今でもよくわからな...
こっちのほうが好き
どっちも2回ずつ観ました。
今でもよくわからないところもあるけど、どんどんこの作品にのめり込んでいってます。
2回目みたら、、、
前半のほうで、キムナムギル側が追突してる描写がありましたね!あれが、、新しい記憶のほうにつながるわけか。
あー、2作並べて、同時に観たいよー。
何が本当の記憶なのか
韓国で人気の小説が原作らしいが設定が非常に面白い。タイトルから、主人公が何らかの記憶法で記憶障害を克服して、自分と同じ殺人者から娘を守るというストーリーを想像していたが、実際には主人公の記憶障害により、記憶を喪失した間に何があったのか、何が本当の記憶で何が幻覚か、話が二転三転していく。 こういった闇の深い話をリアリティある作品に仕上げるのは韓国のお家芸で、本作も演技、撮影、美術どれも素晴らしく見応えがあった。ただそれは、本作を人間ドラマとして観た場合となる。 これから本作を観る人は、これが叙述トリックのようで叙述トリックではないことを認識しておくと良いと思います。叙述トリックだと思うと評価が落ちてしまうので。
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