「力こそパワー」デイアンドナイト やぶうちへびさんの映画レビュー(感想・評価)
力こそパワー
久々に、観終わった後に伸びをした映画。
緊張感をもって観られた。
昼は児童養護施設で働き、夜は施設を守るため組織的に自動車泥棒を繰り返す。
そんな生活を送りながら、自殺した父親の無念を晴らすため地元の大手自動車メーカーの不正を告発しようとする。
何が善で何が悪かというテーマはもちろん作中で描かれているが、それ以上に力こそがパワーなのだ、ということを感じる映画だった。
力があればどんな不正を行っていても信頼され人を幸せにできる。
力のないものはたとえ勝つことができたとしても、不幸しか生まない。
そんな無念さが漂う。
「善か悪か」を何度も言葉で投げかけたり、序盤の作品背景の説明を登場人物のセリフにキーワードとして入れ込むなど、ちょっとセリフの使い方があからさまな感じがした。
主人公に「正義とは?」と疑問を投げかけるシーンもインタビューにしか見えなくて苦笑した。
そういう部分はあるものの、
バイオレンスな表現があるため、誰でも楽しめる作品ではないが、良い映画だと思う。
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