猫が教えてくれたことのレビュー・感想・評価
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トルコの街と猫
トルコで暮らす猫たちのドキュメンタリー。
猫目線で、トルコの街並みを探検するのはスリリングで新鮮で楽しい体験であった。
関係者(人間)の証言とカメラでのストーキング活動により、それぞれの猫格が存分に描かれておりこれまた楽しい。
歴史的にも猫と人とが共存してきた街だからなのか、人も猫たちのライフスタイルを尊重して暮らしているのが素晴らしいあり方だなと感じた。
とはいえ、トルコも都会は近代都市化、建物の高層ビル化で猫たちの住処が追いやられつつある。
これは岩合さんが言ってたのか、それとも本作で言ってたのか忘れたけど、猫は最も身近に感じられる野生だという。激しく共感。
人類だけに最適化された街ではなく、もっと広い目線であらゆる生物に開かれた街、の方が人類にとっても魅力的になるはず。
ジブリじゃないけど、土から離れては生きられないのよ。
人間よ、驕りが過ぎるぞ、と我が家の猫を眺めつつ自らを戒める。
猫。愛おしくて謎で敵わない生き物
12月30日。今年見納めの映画に、感慨深い映画に会えました。猫がいる町は人間も生きやすい町だというけれど、それを証明する映画でした。
私も一猫飼い(猫に同居してもらってるだけですが)として、まったく種の違う生物とどうして心が通じるのか不思議に思っていましたが、この映画でそれは全然不思議じゃなく、そういうもんだよねと納得しました。
人間は言語だけがコミュニケーションツールだとやっぱり思いすぎなんですよね。猫も人も宇宙人。猫かぶってるっていうのは猫の毛皮を着てるから。私も毎日内の猫と会話してました、ちゃんと、そういえば。
野良猫と共存する豊かなイスタンブール
イスタンブールの猫をフィーチャーしながら、イスタンブールの街や住人たちの模様を描き出したドキュメンタリー。
個性豊かな猫たちとイスタンブールの市民たちが、互いを尊重し合いながら、どこかでお互いに寄りかかり合って生活しているさまが微笑ましい。猫の求めに応じて漁師や魚屋が魚を投げ与えたりする風景は、野良猫には餌を与えるなっていうのよりも、どこか数等豊かに見えた。
しばしば挿まれる空撮によるイスタンブールの風景も綺麗。2013年の夏の終わりに訪れたイスタンブール、夜中のスルタンアフメット広場で野良猫と遊んだのを思い出した。もう少し治安が良くなったらまた行きたい。
猫が足元にまとわりついて体重をかけてくるときの、あの心地よさを思い出して気持ちが温かくなった。
YouTubeの有料サービス「YouTube Red」のオリジナル作品とのこと。
2017年 通算39本目
やっぱり猫がダイスキ♡
猫を飼わなくなって約20年経つけど、あのフワフワで柔柔な触り心地はいつまでも忘れられない
40年程昔、私の子供の頃はそこかしこで野良猫を見掛けたけど、最近では家の窓際に居る猫を見ただけでも今日はいい事あるんじゃないか!と思う程レア体験になりつつある…
病気とか衛生面では色々有ると思うけど、
やっぱり猫が居る暮らしはいいな♡
イスタンブールは猫でいっぱい!
羨ましいなぁ(•ᵕᴗᵕ•)
猫に教えてもらったこと
数年前にイスタンブールを一緒に旅した娘と鑑賞。彼の地の風景を懐かしむことができた。
しかし同時に、この映画の思いもよらぬ深いテーマに驚く。猫と人間の係わりを描くことによって、我々がどのような社会を生きているのかを明らかにする、これは一つの都市論または社会論である。
街のあちこちに野良猫が暮らす風景は、かつて日本でも珍しくはなかった。しかし、ペットの飼い方に関するマナーと、ペットとそうではない動物を峻別する思想の普遍化により、野良犬や野良猫たちの生活圏が縮小されてきた。
コンクリートとガラスで囲まれ、マーケティングという価値観で整備された都市空間には、野良猫たちの居場所はない。そして、彼らに餌をやろうとする人々もまた、そのような都市からは排除される。
確かに野良猫が巷に溢れる町に住みたいとは思わない。糞尿、食べ残しの餌、荒らされるゴミ、春の夜の恋歌。できれば御免蒙りたい迷惑である。
これらは言わば、人間にとってのノイズである。
だが、少し前まで、我々の生活空間にはこの程度のノイズが溢れていた。このノイズは何も動物だけが撒き散らすものではない。隣家の物音や他人のたばこの煙も同様である。
たばこを吸えない空間が拡がることと、野良猫と人間が交流する町が狭くなることは、一つのことに基づいて全世界で進行している。
それは生活空間からあらゆるノイズを除去し、マーケティングの法則に準拠した暮らしを人々に促す。
そこに暮らす者たちは、自然の成り行きとして、他者の発するノイズには不寛容になる。隣人の喫煙は許さず、庭に侵入する猫を許さない。
私もまた、非喫煙者であり、夜中の猫の鳴き声を疎んじる者である。しかし、かように他者のノイズに不寛容な社会では、我々もまた、ノイズを出さぬように息を潜めて生きて行かねばならないのではないか。いや、他者にしてみれば、自分の存在そのものがノイズ以外の何物でもない。
このような、他者への不寛容と無関心が拡大している社会を我々は生きている。果たして、そこにどれほどの幸福や安らぎがあるのだろうか。
猫に教えてもらったことは、存外に重い事実であった。
人と猫の距離がとても近い街
映画としては、特に優れた作品、というほどではありません。イスタンブールか猫の、どちらかに思いのある人でないと、見ていて退屈するかも知れません。
私はイスタンブールにしばらく住んでいたので、街の様子やトルコの言葉、そして街中にいた野良猫をとても懐かしく思い出しました。イスタンブールに着いて間もない頃、アパートのカフェにいた猫に本当に癒されました。街中の至る所に猫がいて、街の人たちに愛されているのは、映画のまんまでしたね。
今何かと物騒なニュースばかりが目立つトルコですが、人びとは大変穏やかで、映画のイスタンブールが、まさに普通の日常生活そのものです。
この映画を見てイスタンブールに行ってみたいという人が増えたらとても嬉しいです。
気軽に観られる良い映画
人間と猫との関係性を通じて、知り得たことがドキュメンタリー調に語られる。肩肘張らずに、ぼんやり観ると良い。トルコイスタンブールの風景が色鮮やかで美しい。猫は出会った人を覚えている。神様は人間に試練を与えた。猫は神様からの贈り物。猫に出会えた人間が幸せを感じている姿がとてもほのぼのとする。観ている方まで幸せになる。生き方を知ること、という台詞。音楽や演出もミニシアターサイズで良い。終わった後に、猫飼ってみようかと思う。
猫好きさんにオススメ!
ストーリーはないですけど、猫をいっぱい見て幸せな気持ちになれます。
いわゆる外猫さんたちの実際の暮らしをただ撮っているというものですが、トルコの人達が外猫さんたち(野良猫さんたち)と、どのように共に暮らしているかがわかる映画です。
日本で暮らす私たちとは、また違う考え方の部分もあるかもしれませんが、(トルコではまだ殺処分とかはないのかな)共生している姿を描いているという感じです。
カメラの位置が猫目線の高さなのが良かったです。
ネコとの距離を心得ているイスタンブールの街
今年も"ネコ"を主役にした商業映画がいくつも公開された。現在公開中のものでも3本もある。
最もドラマチックなのは、「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」である。奇跡のサクセスストーリーというだけでなく、ちょっとした音楽映画に昇華させているという点でも、よくできている。
実在するボブも出演しているが、ボブ役として複数のネコを使って、"演技させている"という意味でも映画らしい映画だ。
一方で、「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち」は、残念ながら映画として形になっていない。NHK-BS番組のために収録された再編集モノで、"コトラ家族"の追っかけは中途半端だし、尺の足りない部分を世界のネコでつないだだけ。
アスペクトも16対9の放送サイズだし、岩合氏の主観ナレーションが邪魔だ。そもそもNHKの映像素材は受信料で作られているはずで、受信料を払っている視聴者に対して、再び金儲けをする仕組みに納得が行かない。まあ、ネコに罪はないが。
さて前置きが長くなったが、本作「猫が教えてくれたこと」は、ドキュメンタリー作品で、おそらくいちばん"猫と人間の関係性"について真摯にとらえた、"本命"のネコ映画である。外国語映画なので、米国ではわずか1館から始まったが、あっという間に130館まで拡大し、異例のヒットとなった。
舞台はトルコのイスタンブール。とにかく街中にネコがいる。家の中や外、屋根の上、樹の上、テーブルの下、道路…。つまり"野良猫"なのだが、大都市にありがちな駆除の対象ではない。イスタンブールの人々は毎日、ネコとともに日々の生活を送っている。
本作は、映画収録の中で出逢った7匹のネコをそれぞれ主役にしたエピソードで構成されている。ネコと出逢った人々との関係性、そのネコの性格や行動パターン、家族の有無などが、余計なナレーションは省き、普段一番近くにいる人のインタビューで紹介される。
かといって、人々は決して"飼い主"ではない。彼らは野良猫なのだから。カメラワークも地上10㎝のネコ目線でイスタンブールの街を通り抜けたり、人間の目線で港町の様子や、人々の生活シーンを効果的に挟み込む。また単発的に、ドローンを使って古都の風景を空からとらえる。
人々はネコとの距離を心得ている。イスタンブールは、キリスト教とイスラム教という二大宗教の信者や歴史的な遺跡が共存している。その懐の深さが特徴的な街である。
"甘えたいとき"にしか、近寄ってこない彼らの自由を妨げることはないし、エサがほしいときにはエサをあげる。街全体がそんなことは当たり前のごとく。家ネコには家ネコなりの対応をするのはもちろんだが、野良猫には野良猫としてのもてなしと権利を認めているのだ。
(2017/11/19 /シネスイッチ銀座/シネスコ/字幕:廣川芙由美)
イスタンブールの青い海と空、船、石畳、カフェ、市場、遠くに見えるモ...
イスタンブールの青い海と空、船、石畳、カフェ、市場、遠くに見えるモスクの尖塔。そんな風景の中で思うままに生活している猫さんたちと、いつも彼(彼女)らを気にかけている街の人たちの交流が描かれています。「動物に優しくない人は人間にも優しくない」って映画の中で言ってたおじさんがいたけど、この街の人たちはほんとにやさしいんです。もしかしたら現実はこんなにキレイゴトばかりではないかもしれないけど、猫好きとしては、こうあってほしいと願うばかり。とてもホッコリする映画でした。
トークショー のゲストで来ていた写真家の沖さんがぬいぐるみ片手にやってくれた、猫の撮影講座も和みました。
世話してやってる?イヤイヤ、お世話させてもらってるの。
古都イスタンブールに暮らす野良猫達と人間の関係をとらえたドキュメンタリー。
キャストは7人?の猫たち。
猫目線の映像はもちろんのこと、とても綺麗な街並みは見応えがありました。開発されてこの街並みがなくなって行くのはすごく悲しい。
ジェイダ・トルン監督と荻上監督の対談付きという贅沢な試写会でした。お二人のトークの中にあった、人間は猫に自分を映し出しているっていうのがすごく共感。
猫も犬も自分の使命を感じつつ関わる人に接してると思うのです。
それに対して人間も自分を映し出しながら自分のできることをお返しする。その関係性はとても心地いい。
そんな心地よさをじっくり味わえる穏やかな時間の流れる作品でした。
イスタンブールの人々は居心地の良さを噛み締めながら共存していた。今の環境があるうちに一度行ってみたい街です。
私の推しキャストは断然ガムシズ。
猫と人間の持ちつ持たれつなカンケイ
トルコのイスタンブールで暮らす町猫のドキュメンタリー
飼い猫は、ほとんど出てこない
癒されたわ〜
観てるだけで、思わず微笑んじゃうし、幸せな気分になれる映画だった
ちなみに、私は犬派で、それでもこれだけ癒されてるんだから、猫好きのひとはたまらないはず
町の中で、人間と猫がどのようにして共存しているのかが描かれる
猫は人間から餌をもらい、人間は猫から癒しをもらう
彼らの共存関係も、楽しい話ばかりではなく、人間の生活スタイルが変わっていくことで、町猫たちも住む場所を追われたり、食生活が変わることで猫も病気にかかりやすくなる様子も描かれる
猫様たちの生活を通して、人間たちの暮らしや問題点が見えてくるのが面白かった
イスタンブール、野良猫、人
『猫が教えてくれたこと』試写会招待。ジェイダ・トルン監督と萩上直子監督とのトークショーの後、鑑賞。イスタンブールの野良猫たち、人々、歌、音楽、生活、いいなぁ。野良猫たちに会いたくなりました。イスタンブールに行ってみたい。
全38件中、21~38件目を表示