劇場公開日 2018年11月23日

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「ハード・意味不明」ハード・コア 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ハード・意味不明

2019年3月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

寝られる

原作は伝説的コミックらしいが、いつもながら未読どころか全く知らず。
好きな監督とキャストが気になって見てみたのだけれど、う~ん、これは何と言うか…。

最初は話がよく分からなかった。
不器用故に何をやっても上手くいかない右近は、身元不明の牛山と親しくなり、怪しい活動家の埋蔵金探しの仕事をしている。
ある日、廃工場でオンボロロボットを発見。
エリート会社員の右近の弟・左近によると、それは超高性能ロボットである事が判明し…!

ロ、ロボット…?
え、これ、SFなの…? コメディなの…?
シュールな作品である事は確かだけど…。

最初は全然ってくらい話が面白くなかったが、ロボットが登場してから、やっとちょっと面白くなってきた。
ポンコツ男たちとロボットのシュールでユル~い笑い。
ロボットに“ロボオ”と名付け、ロボットのコスプレをしているとして、夜の店に遊びに行ったり…って、オイオイ!

シリアスからコメディまで手腕を発揮する山下敦弘監督。本作はその両ジャンルがミックスしたような作風。
山田孝之の大真面目とおバカの絶妙な熱演。
荒川良々も愛すべきキャラ。
佐藤健はそれほど出演多くなかったが、それより驚きなのは、冒頭たったあれだけの出演の松たか子!
水沼役の康すおんが印象的。この人は同じ山下監督の『もらとりあむタマ子』でも好助演だった。
だけどやっぱり、ロボオのユニークさが突出している。

でも中盤から、良く言えば予想も付かない、悪く言えばまたまた訳の分からない話に。
ロボオの性能を使って埋蔵金を発見。
活動家が思わぬ事件を起こしたかと思えば、左近の身にも思わぬ事件が…(と、右近は思っている)
恩人の娘と関係持ったり、ヤバい事態に巻き込まれたり…。
「正しい事は正しい」で突き進むも、それが通らない不条理だらけのこの世の中。
そんな中で、疎外感や孤独や社会に馴染めない苦悩を抱える者たち。
「俺たちは仲間なんだ!」
ポンコツでダメダメであっても、ロボットであっても。
シュールなコメディと思って見たら、実はヘビーな内容で、強烈パンチの訴えや叫びは込められてはいるのだけれど…

面白味あったような、無かったような…。
何か凄い作品だったような、何を描きたかったのか…。
呆然必至のラストまで、結局やっぱり、よく分からなかった。

近大