デトロイトのレビュー・感想・評価
全201件中、61~80件目を表示
凄かった。
バイオレンスか、サスペンスか、そういう細かなところではなく、人間の醜さそのものを見せられた気がします。
あの一連の事件は、誰かが凶悪な思想を持って行った様な行為ではない様に思えます。
ちょっとした悪意がヒートアップし、各人の面子や責任が絡み合って最終的にあのような結末を迎えたのだと思います。
この映画の最も邪悪な点は、「警察」が起こした事件だということです。
平穏な日常を過ごす市民のモラルは、詰まるところ、警察の存在によって担保されています。
警察が全く信用できない世界では、モラルは崩壊するでしょう。
人々の良心は、それを監督する存在に寄って、呼び覚まされ機能する物の様な気がします。
通常、狂気を孕んだバイオレンスムービーでは警察は最後に出てきて救いを与える存在です。
それがこの映画では、ハナから加害者側です。そこが本当に怖かったです。
裁判の結果を判事が告げられて、取り乱す遺族を見て「今は1967年よ」というあの娘の言葉が頭をよぎります。
人々の意識に、まだついていけていない司法はその時代の矛盾と、歪みを象徴している気がしました。
キャスリンビグロー!こえー!
評価はとても難しいが、観てよかったことは間違いない
音楽や車好き、あるいは映画好きのエンタメな気持ちと、シリアスな気持ちが、自分の中でコンクリフトし、うまく消化できません。
作品との距離が近く、傍観することは許されない。
”イエロー”の一言にもナーバスに反応してしまう。
当事者だったら?自分の街だったら?と思うととても恐ろしい。
往年のR&Bを聴いていると、ときどき話題になるデトロイト暴動。
本作品をみたらザックリ理解できるかな??
などと考えていたのは大甘でした。
理不尽を普遍化して、こちらへ出前してくるようなところがあります。
それでもやっぱり面白く観れちゃうところが、とてもよかった。
音楽もモータウン一辺倒じゃなく、ちょっとSTAXが入っているあたり、こちらでもドッキリさせられた。
油断も隙もないです。
役者たちの臨場感
凄まじいまでの人種差別。実話だという。横暴な白人警官、貧困にあえぐ...
事実
絶妙に生々しかった。
差別とか黒人への迫害をテーマにした作品は数々あれど、映像技術の進歩や風潮などにより臨場感が半端ない。
終始、眉間に皺をよせて観てた。
前半後半みたいな事になってて、前半は漠然とした暴動の経緯や状況などが群像劇かと思う感じで展開されていくんだけど、後半…モーテルの中に焦点を絞ったシーンの緊迫感に愕然とする。
白人警官役の人がこれまたベストなキャスティングで…風貌といい、目付きといい、黒人を迫害する事に躊躇も疑問もない。
当時の白人の有様を見事に落とし込んでらした。いや、素晴らしい演技でした。
「演技?」と疑問を抱く程に。
まあ、なんせ最初から最後まで、アメリカの闇というか人種差別の実態を事細かに描いた作品であった。
これは事実だったんだよなあ…脚色はあるものの。差別する側の残忍さと、される側の恐怖が生々しかった。
とてつもなく理不尽な理屈が、神の鉄槌かの如く降りかかってくる。
白人とそれ以外…。
バカげた思想だが、当時はそれが常識だったのだ。
大国の闇を垣間見た作品だった。
そして、その闇は今だに仄かに燻ってもいる。
暴力シーンが怖すぎ
人種差別の映画かー、ぐらいの基礎知識で観に行ってしまったのですが、ちょっと暴力シーンが多過ぎてお腹が痛くなりました。
さっさと「陸上用のおもちゃのピストルでふざけてただけ」と正直に早く誰か言ってよ!それで済む話じゃん!とイライラしました。
本当にあんな風に差別的な警官がいるなんて信じられない。
最後に泣かされた
強烈な尋問
傑作だけど疲れる
「キャスリン・ビグロー監督、すごい」
19本目。
監督は「ハート・ロッカー」で、2010年のアカデミー賞で、作品賞、そして女性初の監督賞などに輝いたが、その時の手法を、さらに発展させた作品になっている。
なんと言っても、40分間にわたる尋問場面が最大の見せ場となっている。
この作品を見て、今のトランプ政権下での「差別主義の広がり」が収まり、少しでもいい方向に向かってくれれば、と願うばかりである。
この問題はまだ終わってはいない
歌の力、映画の力
ゼロダークサーティ ハートロッカーの監督かぁ 決して観るものを気...
全201件中、61~80件目を表示