女の一生のレビュー・感想・評価
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正直原作読んでないと、ついていくのはつらいだろう。映像はきれいだっ...
正直原作読んでないと、ついていくのはつらいだろう。映像はきれいだったが、この映画を作ることに今日的意義があるのかな?運命に翻弄される女の人生と言えば言えるが、結局この主人公って子ども産む以外は何もしてない(できない)。19世紀前半の貴族社会ってそんなモンかなとも思う。
今の時代に通用したのか
モーパッサンの有名な小説「女の一生」の何回目かの映画化。
夫の浮気、母の死、息子の家出、借金苦など次から次へと苦難に見舞われ・・・。
今、映画化しようと思った理由が知りたい。
原作は忘れていました
風景が、美しかった。
雨や冬の厳しい寒さは、主人公の心象でもありそうです。
音楽も良かったです。
お母さんのちょっとしたエピソードも心に残ります。
ジャンヌが、頭をガンガンとドアにぶつけているシーンは、お父さんに監禁されたのかな?
あまりにも安易にお金を送ってしまうから?
「女は三界に家無し」を地で行くようなお話でありました...
原作はかの有名なモーパッサン、時代は19世紀前半、世間の誰もが羨むような貴族の令嬢の晩年までを描いた作品。封建社会の貴族階級としては極々普通に幸せな暮らしをしていた主人公ジャンヌは、両親の薦める相手との結婚を境に人生を翻弄されることになります。自力ではどうすることも出来ない情け容赦ない不幸の連続が彼女を襲いますが、主人公はじっと耐え抜きます。本当に女性は強い!折々に挿入される幸福だった時代の回想描写が彼女の不幸を際立たせてくれました。ただ人生は悪いことだけではないのですね。最後の幸せの微かな兆しが全てを救ってくれたように感じました。
純粋とは愚なのか
哀れなジャンヌの寓話性が
ひたすら胸に刺さる。
これはおいらの物語でもあるのかも。
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2017.12.25 岩波ホールにて1回目
世間から乖離した一女性の人生に
同情したり腹を立てたり。
純真さは時には美徳だが
常にそうではないことを
ジャンヌの生きざまが顕にする。
あまりにも哀しく
それでいてとても清く
息苦しささえ憶えるほどの
ジャンヌを綴る映像。
仏映画には大して
シンパシーを覚えないのだが
この映画には心をぐらぐら揺さぶられた。
おいらにとって実に奥深い一本。
一人称映画 ある女の愛の遍歴
電気の無い時代の物語なので、夜は暗いです。
基本、灯りはロウソクか暖炉の炎。
寝室のシーンでは、オレンジ色の光に照らされた主人公の鼻の形から「ああ、こっち向きに寝ているのね。」と推測して見ていました。
夜中に外に飛び出すシーンは、真っ暗な画面に声だけしか聞こえず…。
こんな演出なのか?
それともスクリーンの端から光がもれているせいなのか?
はたまた非常灯が明るすぎるせいなのか?(^◇^;)
なので、ハッキリ見えた方とは映画の印象が違うかもしれませんが、レビューさせていただきます。
トークショーで「昔の女性は自分の人生を選択できなかったが、現代の女性も人生を選択できると思わされているだけ。」と仰っていたのが印象的でしたが、
どちらかと言うと私は、愛されるより愛したい女が、限られた世界の中で裏切られ続けながらも、愛する対象を求めていく“愛の遍歴”映画だと感じました。
もしかしたら、簡単なあらすじは知っておいて見た方が良いかもしれません。
ねっとり長回しのシーンがあるかと思うと、決定的な映像が無かったり、3つのショットだけで済ませたり(←コレお気に入り)
「すごく面白いけど、なぜ?」と思いながら見ていましたが…
ダメンズに振り回される度に回想シーンが挟まれるところから「これって、一人称の映画なんだ!」と気付きました。
彼女は、最悪な事態の時に、過去のお気に入りのシーンを脳内再生してプチトリップすることで、なんとか現実との折り合いをつけているようで…。
だから、彼女にとって思い出深い情景は長回しで、忘れ去りたい出来事はショットだけで済ませていたのか。
映画そのものが彼女主観で構成されているとは!
そう見ると、唐突に息子の存在がクローズアップされるのにも納得。
残念なことに、溢れる愛をただただジョウロで注ぎ続けたいだけの彼女は、息子を根腐れさせてしまうのですが…それもまた致し方なし。
愛のバランスって難しい。失敗から学ぶことの多さよ。
ラストシーンは次なる獲物にロックオンしていましたが、美しい花に育ってほしいものです。
現代に蘇る古典の世界
モーパッサンの有名な古典作品の実写化は、北フランスノルマンディの美しい自然が心に残ります。
繰り返す四季のなか、ひとりの女性の胸躍り溌剌と過ごした時間、裏切られ絶望しそれでも前を向いて生きる姿、ただただ抜け殻のように悶々と暮らす日々、そして・・・
ほぼスタンダードに近い実写化だと思うのですが、良く言えば品の良い創りながら、演出的な起伏など、もう少し見応えがあったらと思ったりしました。
なかなか壮絶なおはなしなのに、手紙を読むシーンなどの映像がパターンというか・・・
当時の貴族の暮らしぶりは、意外な発見があったりしておもしろいのですが、貞淑さと優しさゆえ、翻弄されながら生きる主人公の姿は、現代に蘇ると、果たして弱い女性と映るのか、それとももしかして強い女性と映るのか、カタチは違えども同じような気持ちになる女性は少なからずいそうな気がします。
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