さよならの朝に約束の花をかざろうのレビュー・感想・評価
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母親の思い
この作品についてなのだが、私は当初あまり期待していなかった。というのも監督兼脚本が岡田麿里さんだったからである。私の彼女に対する印象は原作ありの作品を映像化する能力はピカイチなのだが、新作を作る能力はイマイチというものだった。全くの大誤算であった。とにかく素晴らしい作品であった。この作品を見終えてから、しばらく母親との思い出を思い出しては懐かしさに浸り、そして泣いた。ここにどんな長文を書こうが大して効果が無いことは知っているのであえて書かないでおく。見てからのお楽しみである。
この尺で語るには無理があった様な気がします。
ファンタジー要素にて(人間を基準として)エルフの様な長寿命の一族と、人間の様な普通寿命の一族があるキッカケにて母子という家族・関係になり、「生きる」と言う葛藤を描いたアニメ。
賛否両論らしいですけど、個人意見だと思ってレビュー見てくださいませ。(観なければ??の部分も御座います。)
一言で言えば「ストーリーが堅い」。
前半から、異種は交わってはいけないだの、息子が自分より早く死ぬのは辛いだのとか、私には堅苦しかった。
ファンタジーって夢があり、広がりがあると言う概念が私にはあるからだ。
しかし、この映画は広がりを見せず、全編に鎖の様な束縛するものが存在する。
それをあえて竜の出る様なファンタジーにて仕上げたこの映画の中から楽しみとして見つけなさいと言われているのであれば、「それ」は私にとってはつまらなかったし、楽しみとしては感じられなかった。(目の付け所は良いとは思うよ。)
異種の交わる命のお話と各王国の話、どっちをメインにしたいの?と突っ込みを入れたいのも度々。(生と死を隣り合わせで描きたいのは分かるんだけどね。)
主人公の息子の後半余生なんて無いに等しい短さ。
思いっきりラストへの尺が足りないと感じた終盤。
どなたかがレビューで書いていた通り、この尺でこの作品の真意を語るには無理な様な気もします。
二時間映画アニメより十数話のテレビアニメの方が良かったのでは?
新たな別れと出会う為
控えめに言って文句のつけどころがない。
新人というブランド力やプロモーションの部分でで過小評価されていると思います。
これがジブリなら新海誠の作品なら歴代最高傑作と評されると思います。
地上波で放送して全ての人に見てほしい作品でした。
別れは親しい人であればあるほど悲しみが深く、
最愛の人との別れは自分が死ぬよりも辛いと思います。
仏教ではこの苦しみを、「愛別離苦」といいます。
出会わなければ苦しまない。
親しくならなければ苦しむこともない。
恋人が、家族が、友人との別れが現実になった時。
その時、傷つきたくないから「結局人は孤独だ」と、
必要以上に愛さないようにフィルターを張って生きてきました。
でも最後にマキアは言いました。
「愛してよかった」と。
「別れは悲しいだけじゃない」そんな希望をこの作品が教えてくれました。
だからこれからは死ぬほど愛していこうと思います。
また新たな別れに出会う為に。
普遍的なテーマなのに、あまりにも深い
今まで観た映画の中で、その映画を思い出すだけで涙が出る事が多分あると思います。
その一つがこの作品です!
どうしてこんなにも涙が出るのか、
どうしてこんなにも考えさせられるのか、
そして、どうしてこんなにもこの作品に惹かれるのか
それらを何個かに分けて話したいと思います。
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①ストーリーと脚本
この話は不老の長寿の一族であるマキアと、母親を亡くした赤ん坊のエリアルを拾い育てていく、何年にも渡る壮大なストーリーです。
今年パルムドール賞を獲った「万引き家族」でも、寄せ集めの「偽物の家族」の人間模様を描く物語ですが、この親子
(マキアとエリアル)も悪い言い方をしてしまえば「偽物の親子」です。
「偽物の親子」の関係性を描いた作品でもあり、その親子の周りの関係も深く描かれている群像劇でもあります。
「ベンジャミン・バトン」のような数奇で壮大な世界観を、美しい2Dアニメで書いています。
それぞれの時が経つことによって変わっていってしまうもの、決して変わらないもの、その一つ一つが日々の出来事を織って糸を紡いでいく「ヒビオルの布」のように丁寧にしっかりと描かれていきます。
そのうえ、時が経つのが早いことを象徴するかのようにスピーディに展開が進みます。
台詞がいちいち良かったです。
特に泣いたのが、終盤でのエリアルがマキアに対して叫ぶある台詞です。
たった一言だけでこんなに感動できるんだと感心しました。
また、マキアはいつまでも15歳の姿のままですが、エリアルは普通の人間なので段々と年を取っていき、次第に追い越してしまうのでそこの重大な部分も真剣に向き合って描かれていて、感動できる部分の一つでもあります。
感動させ過ぎという声も解らなくも無いですが、個人的には全然ありでした。
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②キャラクター
先ほど親子関係とその周りの関係を描いた群像劇と書きましたが、殆どのキャラクターが興味深くて、好きになれました。
個人的にはエリアルの心が変化する模様が凄く好きです。中には思春期のエリアルがよくわからないという声もありますが、小さい時は母親に対して素直だけど、思春期になるとどうしても素直になれなくなってしまう。そして家庭を持ち、親に感謝出来る強さを持てる。それって実は自分達とあまり変わらない気がします。それを描いていて、自分とよく似ていて凄く共感持てました。
マキアも、15歳でエリアルを育て始めるので最初は子供の育て方もわからないほどでしたが、エリアルが年を重ねていくにつれて母親らしくなっていく姿が何とも堪らない気持ちになります。
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③音楽
川井憲次さんの音楽もこの映画の魅力を物語っていて、綺麗で非常に素晴らしいです。曲を聴くだけでも涙が出ます。
そして、最後に流れる主題歌である「ウィアートル」は静かな曲調ながら世界観にバッチリはまっていて圧巻の一言です。
他の映画だと、クレジットの部分で席を離れたくなる時もあるのですが、この歌が素晴らしすぎて一度も離れようと思いませんでした。
また、これは演出部分でもあるのですが、中盤の酒場で店員が楽器を陽気に演奏し、それに合わせてキャラが動くのも好きでした!
またその楽器が独特なんですよ(笑)
実際にあるんでしょうか?
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③映像・演出
演出がとにかく素晴らしいです!
岡田麿里は今回が初監督の作品なのですが、今回の作品は絵コンテ・演出チームに日本のTVアニメを代表する名監督が何人も参加しており、それによって数々の名場面が生まれたと思っています。
ですが、それを集めた岡田麿里自身が一番凄いです!
作画も凄く綺麗に描いていて、特に最初のイオルフの里の背景は思わず息を飲みました。
また、劇中に出てくる中世ヨーロッパの風景も懲りすぎず、なおかつリアルなので、スタジオジブリの作品でも観てるのでは?と思ってしまいました(笑)
前回コメントを書いた際に、色々な人間模様と壮大なストーリーなのに少し短すぎるように感じたのですが、今回観たときは全然感じませんでした。
確かに「展開が早すぎ」とか「映画じゃなくてテレビでやった方が良かったのでは」というコメントも見かけました。
ですが、あれ以上やってしまうと、テーマがぼやけてしまう可能性もありますので、個人的にはあれくらいの長さで全然良かったんだと思います。
自己満足点の-4点の所を強いて言うなら、多少のご都合主義な部分や説明口調になってる所、そして場面の切り替えがぶつ切りになってる所に少し違和感があったくらいです。
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④テーマ
親子の絆の大切さだけで無く、「出会い」と「別れ」、そして「人生」という永遠のテーマを真正面から描いていて、それをファンタジーを通して語っています。
「別れ」というのは人にとって痛みを伴うものです。しかし、「別れ」は「幸せ」でもあることを作品を通じて岡田麿里に教えてくれた気がします。
そして、マキアが自ら紡いだ息子エリアルとの思い出に対して、最後に出した答えは、僕自身強く心に残っています。
過去がどんなにつらくて苦しいものだったとも、それを受け入れる事がどんなに素晴らしい事かをこの映画を通じて知ることが出来ました。
この作品で描いてること、伝えたいメッセージが心を震わされるほどに伝わってきて、改めて岡田麿里氏の凄さを思い知らされました。
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最後に
シリアスで途中辛い展開もありますが、見終わった後は非常に心に沁みて、余韻に浸れる作品です!
女性層には、特に母である方には子供の成長していく姿に感動出来て、そうでない女性や男性には観た後に親に対して「自分を育ててくれてありがとう」と言えるような素敵な作品です。
ただ感動系の作品はどうしても一部の人から嫌悪されがちなので、そういうのがダメな人はあまり期待出来ないとは思います。
ただ、普段アニメを観ない方でもこのアニメは一度で良いから観てほしいです!
ですが、今年は10月末の時点で60本近く映画を観たのですが、僕は未だにこの映画よりも良かった作品に出会えていません。
というよりは、今年はもうほぼ諦めています(笑)
何故ならこれは、
「自分が今までで一番涙を流した映画」
なのですから!
この作品に出会えて本当に良かったです。
誰が何と言おうと、そしてどんなに作品が他人に否定されようと、僕はこの映画を愛し続け、忘れる事は永遠に無いでしょう。
滅茶苦茶。
お綺麗中世風ファンタジーの画面を2時間味わえばいいのか?
映画になってないアニメ作品です。RPGのアニメみたいな感じです。1つ1つのシーンが全体通して伝えたいことを伝えるのに寄与してない。だからキャラクターが全然何やってんのかわからない。
登場人物も国も、なにもかも、リアリティや裏付けが無く、薄っぺら。行動原理謎。
甲高い声で感傷的&投げやりに言い争う登場人物たち。
少女の見た目のまま生きる設定と、精神年齢が幼いのは全く別で、むしろ長命なんだから悟った人格のはずなのに、一向に大人びないのはなぜ?幼女っぽい女描きたいだけだろ。
お互いを思い合ってる感じに見せてる?らしが、会いに行けるのに死ぬ寸前まで会いに来なかったり、突然家族を捨てて飛び立って行ったり、全然意味不明。
そもそも長命であることで起こる出来事で悩むってよりは、侵略されたり監禁されて迫害されたことで命が危ない状況が主問題。あと思春期の子供と母のすれ違いも長命関係なし。あと拉致されたから会えないのであって、それも長命関係なし。
何も解決しなかったけど、国が滅んで自由になれたね。これも長命関係なし。
なぜ去っていく?
一人の中国人の期待
Hello,I am a chinese.The film has not been released till now in China,so I am looking forward to it.And bring your blessings from foreign friends to you.
非常的期待!!!!!(030)
映像は美しいが悲しすぎ
以前に劇場予告を見て気にはなってた作品。
飛行機で見かけたので見てみた。北欧っぽい景色だから選択されたのかしら。海外の人にも受け入れられやすそう。
攫われた歳をとらない種族の娘と人間の関わり合いを描いてるんですが、とにかく徹頭徹尾辛さしかない。。。年を取らない種族と人間の子供、略奪され自由を奪われて妬まれ、いじめられ、その挙句全てを失う、ほんとどこを切っても切ない。
初めから悲劇の香りはしてますが、どこを切っても悲劇の主人公というか悲劇の種族っていうことしかない。
切ない映画ですわ。。。
この作品に涙する人は登場人物の誰の死でも泣くのだろうか…。
美しい映像から生まれた
汚泥のような映画。
風呂敷を広げすぎて
それぞれの目的も存在理由も謎。
伏線や謎を提示しても回収解決もしない。
壮大なファンタジーを
やりたかったんだろうが力量不足。
他の方の低評価レビューの方が
『泣いた』と一点張りの
脳死レビューより読み応えがある。
視聴対象はややピンポイント
物語、展開と深さ捻りは有りませんが期待を裏切る程ではありません。
作画は背景が綺麗、人物は漫画チックですが私はこのキャラ画が気に入っての観賞ですので私的に満足です。
BGMはやや誇張気味、しかし問題は無く合ってます。
温かく柔らかな涙満ちる良いアニメでした。
日本人の平和主義のなれの果て
チャンネル桜という保守系のインターネット番組で佐藤健志が本作のアニメーターをスタジオに招いた上で、メザーテを日本、長命で布を織ることで歴史を残すイオルフを皇室にあてはめて持論を展開していたが、メザーテは未来のチャイナを暗示しているようにしか見えなかった。
メザーテは他国に支配的であったために最後に周辺諸国連合軍から攻められる。
チャイナは経済的・軍事的に他国支配を強めているが、チャイナが今の姿勢を改めない限り、ひとたび何らかの崩壊の兆しを見せればどこも助けないだろうし、進んで崩壊に手を貸すだろう。
数十年後になるのか、百年後になるのかわからないが、いずれはその時が来る。
そしてその時は本作で描かれたような平和的な崩壊はありえない!
東南アジア諸国の経済の実権を握っているのはほぼ漢族(チャイナ系)である。
タイのタクシンもチャイナ系である。
そしてチャイナ系の横柄な態度と成功へのやっかみから各地の現地人から恐ろしいほど嫌われていたりする。
1998年インドネシアでは大暴動が起き、それを機に現地インドネシア人によって多くのチャイナ系女性がレイプ被害に遭い、千名以上のチャイナ系が殺された。
21世紀になろうとしても人はいつでも野蛮になれるのだ。
ましてや現在チャイナはチベット・南モンゴル・ウイグルで苛烈な民族弾圧を行っている。もちろんこれらの地域の経済は漢族が牛耳っている。
平和的なチベット人はチャイナに抗議するため焼身自殺をしている。
もしチャイナが崩壊したら、チベットではさすがに起きないかもしれないが、ウイグルなどでは暴動が起きて漢族が多数殺されると予想できる。
だからこそチャイナは崩壊できず、余計に専制的な支配を強めているわけだが、支配を強めれば強めるほど更なる憎しみも増幅させていくという負のスパイラルに陥っている。
本作でメザーテは陥落するが、主要キャラクターが生き残れる上、多くのメザーテ人が略奪被害を受けておらず、城から少し外れると相当平和である。
このような描写に日本人の戦争観の甘さを感じてしまう。
二次大戦でロシア軍に攻め落とされたドイツ各都市のレイプ被害と略奪被害は相当であったし、実はアメリカ軍占領都市でも起きている。
ただでさえ民度の低いチャイナである。
しかもチャイナは南京大虐殺などを捏造して反日教育を繰り広げている。やられたらやり返して構わないと考えているだろう。
もし日本がチャイナに攻め落とされたらと考えるとそら恐ろしくなる。
笑いごとではなく現在チャイナでは軍備の近代化と強大化が侮れない速度で進んでいるし、北海道で東京23区に匹敵するほどの土地がチャイナに買われるなど経済的な日本侵略も着々と進んでいるのだ。
日本人のように原爆や東京大空襲の被害を水に流して敵国に尻尾を振るようなお人好しは世界には存在しない。
監督の岡田麿里が特別鈍いとは思わない。
多分この戦争観が受け入れられてしまう日本の現状が危ないのだ。
またもう1点、イオルフの1人レイリアは最後に自由を求めてはばたくのだが、彼女の追い求めた「自由」は家族を捨て去るただのわがままにしか思えなかった。
フランス革命で提唱された「自由」「平等」「博愛」だが、その後革命家たちがたどった道はその3つからおよそかけ離れた悲惨な殺し合いだった。
またフランスの女性思想家シモーヌ・ヴェイユは著書『根をもつこと』にて、フランス革命によって個人主義が台頭したことで家族制度が崩れ、フランス人は文化も何も理解できない根無し草になってしまったと嘆いている。
ただ少なくとも西洋社会では「自由」には責任が伴うというのが前提になっているが、本作を観る限り、レイリアの自由には責任が伴っているようには思えなかった。
レイリアの態度にも自国を自分たちで防衛することすらできない現代の日本人の弱点が投影されているようであった。
作画など不満に思うところは全くないが、根本的に首をひねってしまう描写が多い作品であったと思う。
あらためて日本の向かう先が心配になってしまった。
みてよかったです
長い時系列を限られた尺の中に収めるにはかなり頭を使ってシーンやセリフの取捨選択することが必要になると思いますが、その辺りがとてもクオリティ高く制作されているように感じました。観る側に思考の余地が与えられており、かつ注目すべきシーンや山場に自然と釘付けになったとても観やすい作品でした。おもわずリピートしました。
初監督作品としては素晴らしすぎる
感動、以外で表す言葉があるだろうか?
ここまでやってくるとは全く予想していなかった。
とてもよく練られた構成に素晴らしい描写、そして愛とは何か、別れとはどういうものか。とても多くを伝えてくれる作品。こんな素晴らしい作品に出会えたことに感謝
私は涙がでた
この映画を見て、泣くという表現がふさわしくなく、そう題名であるように涙がでました。それは親に対する感謝を表現できない自分になのか、子の成長を思ってなのか。それも表現してはつまらないのかもしれない。ただ涙のでる人とでない人がいる作品だと思います。私はこんな映画と出合うために映画館に通いたいですね。
複雑な親子愛
ファンタジーの中で、複雑な親子愛を描いた作品。
孤独や別れの辛さを理解しつつ、赤子を育てる決心。主人公の心理描写が秀逸。
でも、成長過程を振り返る演出はお涙頂戴にしか感じられず、あの数分はもったいないと思ってしまった。
映像と世界観は美しい。
本当に愛して、よかった...
齢を取らず何百年も生き続けるイオルフの民の少女マキアと、親を失った普通民の少年エリアルの物語。エリアルの母親代わりとして無限の愛情を注ぐマキアの一途さには胸を突かれます。なぜならそれはイオルフの民の教えに背くことだから... 観終って、本当に心癒される作品でした。
本当に素晴らしい映画でした。
私的に文句なしの作品でした。
2時間という時間の中でとても感動があり、いろいろなことを考えさせられました。
アニメーションが好きじゃない人でもとても満足できる映画だと思います。見ないのは勿体無いです。
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