さよならの朝に約束の花をかざろうのレビュー・感想・評価
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岡田麿里の才能がいかんなく発揮された理想的な監督デビュー作
どれだけ経済格差があろうと、差別があろうと時間の流れ方だけは、人間にとって平等なはずだ。しかし、もしそれが平等でなかったら人は何を感じるだろうか。
これは、驚異的な長命の一族の少女、マキアが母を亡くした赤ん坊を救い、育て上げる物語。シンプルに母の愛の物語であり、時間の流れが違うために起こる、複雑な出会いと別れの物語ともなっている。
飼い犬の老衰のエピソードが、この時の流れの違いを観客に想像させるのに一役かっている。細かいエピソードの配置が絶妙だ。
母の愛の強さは時には残酷でもある。赤ん坊の実の母は死んでも子どもを守った。その結果、赤ん坊を抱きしめたまま死後硬直してしまった。あのままでは赤ん坊は母の強い(強すぎる)愛のせいで死んでしまったかもしれない。その死骸の指を一本ずつ折って赤ん坊を引き剥がす行為は、その母の想い(重い)を引き剥がす行為だろう。こういう残酷さも描かれるからこそ、優しいシーンは一層貴重なものになる。
新しい出会いのために、別れがやってくる。その繰り返しが人生で、そんな人生を多く見つめられることは喜びだ。とても美しい物語だった。
90点
映画評価:90点
無事、大泣きしました。
大泣きしたという事は、
私がマキナに感情移入したという事です。
感情移入したという事は、
この物語に共感できたという事です。
要するに、
私からは理にかなっていました。
途中に挟まれる抗争などは、無視しました。
きっと、この作品が伝えたい本質から少しズレるからです。
勿論、抗争部分の作成者の言わんとしている事も理解した上で無視しました。
私はどこまでもマキナとエリアルに寄り添いたかったし、他のイオルフに構っていられる余裕はなかったので。
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一番オドオドしていて、
一番のっぺりしていて、
一番頼りなかったマキナが、
ひとつの命と出会い
真摯に向かい合って、
色んな人に頼りながら、
一生懸命成長していく話しです。
長老から言われた【本当の別れ】を知ったのに、マキナは晴れやかでした。
だって、ひとつの命から繋がる系譜を幸せに出来たのだから。
それは、マキナのエゴ?
そうですよ。
自己中なんです。
でも、世の中そんなものです。
綺麗事じゃないんですよ。
この作品て、映像もイオルフも世界観も
全部めちゃくちゃ綺麗じゃないですか、
でも、この物語は綺麗事じゃないです。
見せかけの綺麗さに騙されて、
一喜一憂しているかもしれませんが、
それも貴方のエゴです。
この作品、めちゃくちゃ好きでした。
出会わせてくれて、ありがとうございました。
【2025.9.11観賞】
ファンタジックな世界観と風景の映像が美しい。 長命の種族が一人の人...
せっかくならアニメで…
ストーリーが好きな感じでした。
ただいつの間にか時間めっちゃ経ってる!?みたいなシーンが
数回あって追いつくのが一瞬遅れる感じがあったりしました。
マキアとエリアルの生活、想い、周りの人達のストーリーも
せっかくだからアニメ化して細かく描いてほしい。
終わり良ければ総て良しな感じに描かれて途中腑に落ちない部分がある。
絵も綺麗だし、感動する素敵なストーリーだと思ったので
気になる方は観ても損はないと思います。
私はこの監督の作品が全体的に好きなので、高評価です(笑)
うーむ・・・
なんて素敵な物語
最後泣いた泣いた。映画のタイトルはイマイチだし設定もよくある御涙頂戴ものかな、と思ってたけど親子の絆と仲間の絆をかなりギュッと詰め込んだいいお話で、親子関係に悩める人にとっては響かざるを得ない内容だったと思う。
長寿のイオルフたちの塔の島、王の住むメザーナ、製鉄の街、古代生物?世界観もとても素敵だった。名前難しかったけど、Netflixで字幕付きで見たから全部名前付きで助かった。
歳を取らない種族の少女が普通の赤ん坊を拾って母親として育てる。やがて見た目の年齢も逆転していき息子も離れていく。仲間もバラバラになり、それぞれが苦悩を抱える。人を愛してはいけない、愛するとひとりになると育てられる。
母として息子を守ろうと一生懸命頑張る姿、そんな中で息子からの愛で救われる姿、反抗し始める中、まだ成長途中ながら息子を独り立ちさせる覚悟と、その後一人で生きていく覚悟。一方では初めて会えた娘を容赦なく置いていく母親もいて、親の愛はこうあるべしと説教くさくなることもなく、無駄にずっと見守るといった調和もなく。最後子供が生まれて、この子もやがて誰かを愛する、というセリフは待てよ、それはどうかなと思ったけど。親子も色々、そんなことを言ってくれたのかなとも思う。
私には子供はいないけど親とのきずなを思うとなんだか胸が締め付けられる思いだった。離れていいのか、いけないのか。どうするのが正解なのか。ある視点からは正解に見えないことでも、一つの解なのかもしれない。そういうことを考えさせられる映画でした。
胸揺さぶられたんだけど....
織り上げながら ~思い出を重ねて~
大事な子供を大切に育てる母親とその息子を描いた感動の話でもありました。
主人公とヒロインの家族思いを描いており家族としての育て方とか母親に対して何ができるのか真剣に考えさせられる話でもあったためファミリームービーとロードムービーでもあります
初めて見た瞬間に僕が思ったことがこの作品で事態という流れを通して生きる存在でもある人たちを描いて居りますが激動の戦いの中で生きて帰る決心をしている兵隊とリーダーが主人公の村を破壊してしまいますがそんな中主人公が出会った赤ん坊とともに大切に育てようと決心する中で
主人公がちなみに主人公の名前がエリアルという名前でもありますヒロインがマキアです。
マキアとエリアルが様々な困難がありながらも誰かを守りたいという決心から成長していく姿を描いた話でもあり。
成長していく中で母親として育てて北思い出と大切な時間を共に家族として何ができるのか真剣に考えてゆく中でエリアルとマキアが本当の家族として別れを告げるまでの何年間を描いた話でもあり。
最後に決断した二人の運命とエリアルとマキアが伝えたかった本当の言葉に涙が止まらなくなるぐらいにボロ泣き状態になってしまうぐらいにすごく感動してしまいました。
どれだけ母親としても必ず旅立ちの日が来てしまうのと必ず親子としても育て上げた時間は決して忘れられない思い出でもあるかと思います。
エリアルが母親に対して反抗期になってしまう気持ちもわかりますし。マキアも母親として怒る気持ちもすごくわかってしまうぐらいに
家族ってこんなにも愛されているんだなって感じてしまいました。
物語が進んでいくうちに次々とわかる村を壊した敵と共通する仲間の裏切りとかを知りながらマキアも苦しみを味わっていきますがそれでもエリアルのためなら生きていきたいという思いから
少しでもエリアルのためにバイトとかで稼ぐのですがそれでも戦争がある中で時代が変わっていく世界でどんな困難があろうとも挫折してもあきらめない存在から二人の家族がどうなるのかもすごく気になっています。
そして幼いころに出会ったエリアルの親友とエリアルのいとこでもある子供たちとともにマキアがどう育ててきたのかその真実を知った瞬間に涙する場面が増えるのでそこも見逃さずに見てほしいと思いました。
主題歌はウィアトールという曲名ですがこの曲がね歌詞がめちゃめちゃいい曲に出来上がっておりまして聴いた瞬間にかなり涙がこみあげてくるかのようにすごく伝えたいことがたくさんあることを感じてしまうぐらいに。
ひたすら泣いてばかりでいましたね。マジでそれぐらいに好きな曲でもあり曲としての映画の思いとかシーンを思い出すぐらいに感動する作品になっておりました。
ウィアトールという曲名がいいタイトル曲になっていてそれを考えてくれたアーティストさんに感謝しかないぐらいにありがとうの気持ちが溢れましたね。
マキアとエリアルの家族の物語でもあるしその先で愛してよかったというキャッチコピーにもすごくインパクトを与えるかのように凄く涙するぐらいに出来上がった作品を見れてよかったです!
それぐらいに好きな作品でもあるため何回見ても思い出すぐらいな作品にもなっております
皆様にも是非とも見てください!
まじでオススメする作品になっております!
素晴らしい作品
泣かずにいられない!布が織り成す中に見える出会いと別れ
映画としては成立してない。
マキアが可愛い
良く海外で配給できたな…
これほどの傑作が売れていないなんて。
今年第一子が生まれた男です。
自分の子どもを育てているような気持ちで、
マキアが子を育てる光景を見ていました。
自分は父親なのですが、マキアの気持ちを思って、
マキアが子を育てる姿も、自分が子を育てているかのように、感情移入して見てしまいました。
作画のクオリティも驚異的に高く、日常的な仕草がとても丁寧に細かく描かれていることが、一層リアリティをもって作品にのめり込ませてくれたのかもしれません。
そしてぼくは、最後まで見て、本当に感情がぐちゃぐちゃになりました。
そしてぼくは、我が子を大切に大切に、育てていかなければならないと、改めて感じ入りました。
子を生んだことに責任を持てとか、
親としての自覚がないとか、
そんな言葉があるけれど、そうじゃない。
責任感とか、親としての自覚で、
子どもを育てるんじゃない。
愛するからこそ、子どもを育てるんだ。
そうでなくては、本当はいけないんだと思う。
そうは出来ない親がいるであろうことは、勿論分かっている。人にはいろいろな事情がある。
けれど、どんな親子もそうであって欲しいと願う。
少なくともぼくは、そうやって妻と一緒に、我が子を育てていきたいと思う。
最後に。
監督・脚本をはじめ、作画、背景、音楽、撮影、編集、etc...あらゆるクオリティが段違いであり、何よりも心に刺さる作品だった。
これほどの傑作が売り上げを出せていないことについて、作品をプロデュースした人々は、自分たちの仕事を恥じて良いかもしれない。
もっとこの作品は売れて、多くの人々に観てもらい、この先の世代に語り継がれる作品となっても良かったはずだ。
初監督作品を売り出すことは難しいかもしれない。それでも、これだけのクオリティと熱量を持った作品であれば、売り出し方はもっといくらでもあったと思う。
せめて10年先20年先に、この作品が改めてさらに多くの人々に評価しれることを願います。
泣けましたよ
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