劇場公開日 2018年2月24日

  • 予告編を見る

「岡田麿里の才能がいかんなく発揮された理想的な監督デビュー作」さよならの朝に約束の花をかざろう ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

3.9219
48%
30%
14%
4%
4%
採点

採点する

採点するにはログインが必要です。

新規会員登録

5.0岡田麿里の才能がいかんなく発揮された理想的な監督デビュー作

ローチさん
2018年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

どれだけ経済格差があろうと、差別があろうと時間の流れ方だけは、人間にとって平等なはずだ。しかし、もしそれが平等でなかったら人は何を感じるだろうか。

これは、驚異的な長命の一族の少女、マキアが母を亡くした赤ん坊を救い、育て上げる物語。シンプルに母の愛の物語であり、時間の流れが違うために起こる、複雑な出会いと別れの物語ともなっている。

飼い犬の老衰のエピソードが、この時の流れの違いを観客に想像させるのに一役かっている。細かいエピソードの配置が絶妙だ。

母の愛の強さは時には残酷でもある。赤ん坊の実の母は死んでも子どもを守った。その結果、赤ん坊を抱きしめたまま死後硬直してしまった。あのままでは赤ん坊は母の強い(強すぎる)愛のせいで死んでしまったかもしれない。その死骸の指を一本ずつ折って赤ん坊を引き剥がす行為は、その母の想い(重い)を引き剥がす行為だろう。こういう残酷さも描かれるからこそ、優しいシーンは一層貴重なものになる。

新しい出会いのために、別れがやってくる。その繰り返しが人生で、そんな人生を多く見つめられることは喜びだ。とても美しい物語だった。

コメントする (コメント数 1 件)
共感した! (共感した人 25 件)
ローチ
アクアMARINEさんのコメント
2019年3月30日

素晴らしい映画でしたね。愛は傷をともなうという描写のひとつひとつが素晴らしかったです

アクアMARINE
「さよならの朝に約束の花をかざろう」のレビューを書く 「さよならの朝に約束の花をかざろう」のレビュー一覧へ(全219件)
「さよならの朝に約束の花をかざろう」の作品トップへ