さよならの朝に約束の花をかざろうのレビュー・感想・評価
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日本人の平和主義のなれの果て
チャンネル桜という保守系のインターネット番組で佐藤健志が本作のアニメーターをスタジオに招いた上で、メザーテを日本、長命で布を織ることで歴史を残すイオルフを皇室にあてはめて持論を展開していたが、メザーテは未来のチャイナを暗示しているようにしか見えなかった。
メザーテは他国に支配的であったために最後に周辺諸国連合軍から攻められる。
チャイナは経済的・軍事的に他国支配を強めているが、チャイナが今の姿勢を改めない限り、ひとたび何らかの崩壊の兆しを見せればどこも助けないだろうし、進んで崩壊に手を貸すだろう。
数十年後になるのか、百年後になるのかわからないが、いずれはその時が来る。
そしてその時は本作で描かれたような平和的な崩壊はありえない!
東南アジア諸国の経済の実権を握っているのはほぼ漢族(チャイナ系)である。
タイのタクシンもチャイナ系である。
そしてチャイナ系の横柄な態度と成功へのやっかみから各地の現地人から恐ろしいほど嫌われていたりする。
1998年インドネシアでは大暴動が起き、それを機に現地インドネシア人によって多くのチャイナ系女性がレイプ被害に遭い、千名以上のチャイナ系が殺された。
21世紀になろうとしても人はいつでも野蛮になれるのだ。
ましてや現在チャイナはチベット・南モンゴル・ウイグルで苛烈な民族弾圧を行っている。もちろんこれらの地域の経済は漢族が牛耳っている。
平和的なチベット人はチャイナに抗議するため焼身自殺をしている。
もしチャイナが崩壊したら、チベットではさすがに起きないかもしれないが、ウイグルなどでは暴動が起きて漢族が多数殺されると予想できる。
だからこそチャイナは崩壊できず、余計に専制的な支配を強めているわけだが、支配を強めれば強めるほど更なる憎しみも増幅させていくという負のスパイラルに陥っている。
本作でメザーテは陥落するが、主要キャラクターが生き残れる上、多くのメザーテ人が略奪被害を受けておらず、城から少し外れると相当平和である。
このような描写に日本人の戦争観の甘さを感じてしまう。
二次大戦でロシア軍に攻め落とされたドイツ各都市のレイプ被害と略奪被害は相当であったし、実はアメリカ軍占領都市でも起きている。
ただでさえ民度の低いチャイナである。
しかもチャイナは南京大虐殺などを捏造して反日教育を繰り広げている。やられたらやり返して構わないと考えているだろう。
もし日本がチャイナに攻め落とされたらと考えるとそら恐ろしくなる。
笑いごとではなく現在チャイナでは軍備の近代化と強大化が侮れない速度で進んでいるし、北海道で東京23区に匹敵するほどの土地がチャイナに買われるなど経済的な日本侵略も着々と進んでいるのだ。
日本人のように原爆や東京大空襲の被害を水に流して敵国に尻尾を振るようなお人好しは世界には存在しない。
監督の岡田麿里が特別鈍いとは思わない。
多分この戦争観が受け入れられてしまう日本の現状が危ないのだ。
またもう1点、イオルフの1人レイリアは最後に自由を求めてはばたくのだが、彼女の追い求めた「自由」は家族を捨て去るただのわがままにしか思えなかった。
フランス革命で提唱された「自由」「平等」「博愛」だが、その後革命家たちがたどった道はその3つからおよそかけ離れた悲惨な殺し合いだった。
またフランスの女性思想家シモーヌ・ヴェイユは著書『根をもつこと』にて、フランス革命によって個人主義が台頭したことで家族制度が崩れ、フランス人は文化も何も理解できない根無し草になってしまったと嘆いている。
ただ少なくとも西洋社会では「自由」には責任が伴うというのが前提になっているが、本作を観る限り、レイリアの自由には責任が伴っているようには思えなかった。
レイリアの態度にも自国を自分たちで防衛することすらできない現代の日本人の弱点が投影されているようであった。
作画など不満に思うところは全くないが、根本的に首をひねってしまう描写が多い作品であったと思う。
あらためて日本の向かう先が心配になってしまった。
みてよかったです
初監督作品としては素晴らしすぎる
私は涙がでた
儚く 虚しく 悲しい
最初は話が飲み込みずらかったが、中盤、終盤は引き込まれた。
特に一番最後のマキアのエリアルに対するお別れの言葉が
「いってらっしゃい。晩御飯までにはかえってくるんだよ。」って悲しすぎた。虚無感があるが、それが別れの一族なのかと。
これからも別れと出会うという事が辛い。マキアの幸せを願わずにはいられない
複雑な親子愛
本当に愛して、よかった...
見終わった後の虚無感
監督が岡田麿里さんとのことで、ずっと見たかった映画でした。
こちらでのレビューで、母と子をテーマにした映画というのは抑えて観ました。
監督が脚本を手がけているここさけもそうでしたが、観た後の直後はすごい映画に出会ってしまった!!!と思うのですが、少し時間が経つと、あれ?でもさ…となるような作品です。
映画館を出た時は感無量で、母と子についてすごく考えさせられましたし、登場人物たちのヒビオルについても考えさせられました。
が、少し時間が経つとやはりエリアルに違和感を感じてしまいます。
母が歳をとらないという設定で人間を育てさせ、その人間の赤子から大人までの人生をすべて映像にするというのはやはり2時間でまとめるのは難しいのだと思います。母と子の話にするには、やはりマキアとエリアルが離れていた時間、2人がどのように過ごしていたかなどを入れるべきだったのだと思います。
この映画だけだとエリアルくん思春期だったからだとしてもちょっと勝手すぎじゃない?自分から出て行ったのに行かないでとか都合良くない?と感じてしまいました。
前半はマキアの母として子を守ろうとする姿、エリアルの幼いながらに母を守りたいという姿、本当にすごく良かっただけに後半が少し残念です。
岡田麿里さんの作品はいつもそうなのですが、ここだよ、ほら、泣いて!ね、泣けるでしょう?感は確かにすごいです。
ただそれも分かっていながらも、まんまと乗せられて泣いてしまうんですけどね。
分かっているのに泣いてしまう…だからこそこの人の作品はすごいと思います。
お涙頂戴ものが嫌いな方はあまり向かないかもしれないです。
さよならの朝に約束の花束を飾ろう
予習せずに行って良い意味で裏切られた
全編ホンワカした恋愛モノかと思っていたら開始5分くらいで戦争っぽいの始まって音でかくてビビった
凄く綺麗で内容も感動した
最後の振り返りの映像は監督絶対泣かせに来てた
あんまりメインじゃないがクロウが一番好みでした
梶くんの闇堕ち感がやっぱ似合うなって思った
不老長寿の少女
あらすじ含め一切の予備知識無しで観賞。
ざっくり言うと、若い姿のまま成長する不老長寿の種族イオルフの少女マキアと人間の少年エリアルの絆(母子愛)の物語。
事前情報無しだったから故か想像以上によかった。まず、映像面は、さすが日本のアニメーション技術だと言わざるを得ない。高いアニメーション技術だからこそ、少々ファンタスティックな世界観は活かされ、細かなキャラクターの情動を感じ取ることができ、開始数分後にはすんなり映画の世界に入り込んでいた。
また、内容も、見た目の変わらない少女と人間の少年の家族愛というのは非常に新鮮な設定で興味深かった。
以降は、私の全く個人的な意見であるが、私は、今作には、母子愛というテーマの他に、人間の一生というテーマもあるんじゃないかと感じた。マキアとエリアルだけでなく、ミドとラング、レイリアとメドメルのように、随所で母子の絆が描かれていた。特にマキアとレイリアの対比はよかった。かたや血のつながりは無いが、息子を何よりも大切に思い傍に居ることのできる母親、かたや腹を痛めて産んだ娘を愛しているが、触れるどころか傍にも居ることもできず、顔すら知られていない母親。一緒に過ごした時間、過程、環境や状況も異なる2組の母子。しかし、2組には共通するものがある、母が子を想う気持ち、子が母を想う気持ち、どれだけ状況が違えど、母子の絆だけは普遍なのであると、二人の母親が我が子への決着をつけるラストで明らかになる。また、エリアルが結婚をし、子をもうけ、エリアルの死をマキアが見送る場面まであるのも大きな意味がある。生命
は、母からその生を受け、生を紡ぎ、そして死んでいく。この儚くも尊いサイクルを見届ける役が、不老長寿の種族イオルフもといはマキアなのである。故に、マキアがエリアルを見届けるまでのシーンを入れたことには、家族の絆や、単純にイオルフの宿命というだけでなく、人の一生という大きなテーマがあったのではないかと考えられる。これらのテーマに沿い、それを拾いつつ綺麗にまとめられた脚本・構成は圧巻である。
ただ、あくまで個人的な意見であるが、少し減点するならば、2時間弱という短い尺故か、登場人物、特にエリアルの感情の変化が若干わかりずらかったというところと、タイトルが少し詰め込み過ぎだと感じるところくらいだ。
しかし、ここ最近観たなかでも面白く、心に残る作品だった。
☆4.0とさせていただきます。ここまでご精読頂き、ありがとうございます。
いい作品ですが、やや中途半端か
事前情報を一切入れず、勝手にラブストーリーかと予想していましたが、全く違って親子の愛をテーマにしたものでした。人間をはるかに超える長寿一族をめぐるファンタジーワールドではあるものの、人が人を思う心情に変わりはなく、特に子を持つ親の立場で見る人は共感する部分が多いのではないでしょうか。ラストは、泣かせにきてるなと思いつつも、思わず目頭が熱くなりました。
ただ、気になる部分もなくはないです。見ていればわかるとはいうものの、時間経過がやや唐突に感じられました。そのため、親子の情が深まり、すれ違い、…というような機微が今ひとつ伝わってこないのは残念でした。
尺に収めるために端折っているのかもしれないのはわかります。それならば、その他の部分を思い切ってカットしてもよかったのではないでしょうか。実際、物語の本筋に大きく関わらないキャラが多かった気がします。
逆に、多様なキャラを生かすために、テレビで2クールぐらいかけて描けば、多くのテーマを含んだ、もっと深みのある作品になるような気がしました。そういう意味では、ちょっと中途半端なもったいない作品になってしまったようにも感じました。
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