「中盤まではハラハラする展開が怒濤のように続く」3D彼女 リアルガール 佐ぶさんの映画レビュー(感想・評価)
中盤まではハラハラする展開が怒濤のように続く
正直最初に観たときは、よくある美少女が都合良く主人公に惚れる凡作かと思って冒頭だけ観て放置していた。しかし、アニメが周囲の平面を縦横無尽に動きながら語りかける演出は面白いなと、もう少し続きを観てみようという気に。そこからは怒濤のハラハラ展開が続き手に汗握ってしまった。
色葉が光を好きになる過程はきちんと描かれていないのだが、原作は女性が描いた漫画なので光というキャラはコミュ症オタクではあるものの、女性からみて好きになり得るキャラとしてよく練られてる。女性視点で光は、自分だけがその価値を見いだした誰の手垢もついていない男の子という事なのだろう。それだけにこの筒井光というキャラの再現はかなりの難易度だったはずだが、うまいバランスで成立させたなと思う。
本作を電車男と同じ視点で観ると、強引な展開で感情移入できない駄作という事になるのだろうけど、ちょっと視点をかえて中盤までハラハラ展開を楽しみつつ光は良い奴なんだと理解して二人が好き合ってる状況を呑み込み、その後のラブストーリーを観てみると、また違った印象になるのではないかと思う。
良いところも多い映画だが、逆に全然ダメだと思うのが演技や演出のデフォルメに統一感がないところだ。統一感がないので、え?なにこれ?と感じる点をレビューに書いてる人も多いが、こいつはまったく擁護のしようもない。
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