寝ても覚めてものレビュー・感想・評価
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【RIVER】
人は人の一体何を好きになるのか。
僕が映画のレビューを投稿し始める直前くらいに公開された映画で、あまりにも印象深くて、作品を見た後、主題歌をすぐダウンロードしたのを覚えている。
tofubeatsの”RIVER”の歌詞が、あまりにも、この作品をうまく表しているような気がしたのと、エレクトロニックにアレンジされた微妙に揺らぐ歌声も映画にマッチしているように思えたからだ。
この作品は、誰もが経験する人を愛するという心の揺らぎ、時にはゆっくり、時には急に変化する揺らぎを見つめた秀作だ。
(※ 非難は覚悟の上でだが、この作品で共演したら、主演の2人が惹かれ合うのも理解できる気がするのは僕だけじゃない気がする。特に、女性の方は、そうじゃないのかなあ。失礼しました。)
人は人の一体何を好きになるのだろうか。
価値観が同じ、趣味が一緒。
一目惚れもあれば、クッシーとマヤのようにぶつかり合った末に深く結びつくこともある。
しかし、人は、不思議と一瞬にして燃え上がった恋を忘れられないことも多い。
別れた人の幻影を雑踏のなかに探したり、別の相手に面影を求めたり。
麦は、いつも、どこかで人を支えようとしていたのだろうか。
そっくりな亮平。
朝子が抱え続ける異なる中身への違和感。
そして、定まらない心。
麦が現れたのは偶然ではないだろう。
もう、心配してもらう必要はないから。
心配されて側にいるのは、きっと愛することとは違う。
それに依存することも、愛していることとは異なるだろう。
愛することは、きっと、さまざまな想いや葛藤を抱えながら、自分自身とも向き合い、考え続けることも含んでいるのだ。
仮に、”自分のことばかり”と言われたとしても、愛するのは自分自身の気持ちのはずだ。
昔、僕も、付き合っていた人に同様に叱責されたことがある。
でも、よく考えても考えても、人を愛するのは自分自身の気持ちのはずだ。
だから、考え続けるのだ。
寝ても覚めてもだ。
それは、亮平も同じだ。
だから、自分自身の怒りと、ほのかな期待を抱え、向き合いながらジンタを大切にしていたのだ。
人は一体人の何を好きになるのか。
実はさまざまなのだろう。
反対の行動に出ることだってあるだろう。
だから、愛し合うことも含めて、ずっと人は考え続けるのだ。
寝ても覚めても。
以下、tofubeatsの”RIVER “の歌詞の抜粋
寝ても覚めても愛は
とめどなく流れる
なぞるたびに線は
太く 深く 強く
空から降った雫を
集め今たどり着いたよ
一度生まれた愛は
二度と消えることなく
空と海のあいだを
まわる まわる まわる
大雨が降ったあとに
溢れ出た気持ちをそっと
すくいあげて
ふたりの愛は
流れる川のようです
とぎれることないけど
つかめない
柴崎さんの小説に興味があったが、、
杏がチラつく
悲劇のヒロインになりたい人向け
自由奔放な男に恋をしてしまった私…
周囲が反対する恋に突き進んでしまった私…
自分を愛してくれる2人の男に挟まれて、困っちゃう私…
優しい今の彼よりも、明らかに自分を不幸にしそうな元カレを選んでしまった私…
彼を傷つけてしまった罪を背負って生きていかなければならない私…
私ってわがままよね、でもどうすることもできないのっていう、不器用な感じの私…
私ってバカよね、きっと皆が私を否定するわ、という誰からも理解されない孤高の私…
おそらく、幸せとはいえない結婚生活をこれから営むことになる私…
そんな悲劇のヒロインになりきりたい人向けの映画だと思いました。
そして、
実は私、イケメン有名人の元カノなの!という優越感と、
実はとても優しいイケメン夫を手に入れたの!という幸せも、味わうことができます。
いい映画ですね。
映画世界を実践した主役の2人
キネマ旬報邦画第4位とのことで鑑賞したが、
怒り心頭のまま、観終えた作品となった。
終盤、麦と北海道へ向かう途中で
車から降りた朝子へは、
亮介に
「あいつに似てたからで朝子と付き合えた」
「実は俺、めちゃくちゃラッキーちゃうか」
とまで言ってもらえ、
麦よりも何倍も一緒に過ごした亮介との日々
があるのに、この逃避行はなんなんだ!
目の前の海に入水してしまえ!
と言い放ちながら観ていた。
麦と朝子には人を愛することへの
責任と覚悟が無い。
「シェルブールの雨傘」や
「ラ・ラ・ランド」の2人のような、
やむを得ず他に愛する人が出来た相手への
理解も思いやりも無い。
人を愛するには
まだまだ人間が出来ていなく、
もっと人間性を磨いてから人を好きになれ、
というレベルだ。
そんな人間像に付き合わされる映画が、
キネマ旬報第4位というのは腑に落ちない。
家族や運命の人との消失体験は
多くの人が持つので、人間形成の話に
3・11を都合よく使って欲しくはない。
亮平は最後に寛容の心で朝子に接するが、
「俺は一生きっと、
おまえのことを信じへんね」
との彼の言葉通りに、
私には2人の行く末には暗雲しか感じない。
また、寛容を受けてる側の朝子の
目の前の汚い川を見ての「きれい」との
締めくくり科白も自分本位過ぎるままだ。
この映画では、麦と朝子の行動を若気の至り
としたいのかも知れないが、
実は単なる人間レベルの問題ではないのか。
俳優というものは、
どんなに否定的すべき人物像を
演じたとしても、
逆説的に人間道を学べるものかと思うが、
実生活でのその後の不倫騒動で
この映画の世界を実践してみせた
主役の2人は、この作品出演を通じて
何も学ばなかったのだろうか。
映画の中での未熟な2人が、
実生活での実践へ繋がっていった
との意味では皮肉に感じてしまう作品だ。
しかし、若いと未熟は同義語、だ。
しばらくは読書等で人格形成などに努め、
いずれは我々の前への成熟しての再登場
を期待したい。
巧くて綺麗だけど
男性を虜にする魅力があった!
噂の2人なので気になって観ました💦
なるほどなと思った。
東出くんは、2役。
ある日、彼氏が突然いなくなり、
彼氏にソックリな男性と出逢って、交際してしまう。
まだ想いのある彼氏に再会した時、
彼女は、大好きな前彼と
優しく大切にしてくれる現在の彼氏、どちらに傾くのか。。
映画を見出した瞬間くらいから、唐田えりかさんには、男性を虜にする魅力があると思った✨✨
チワワみたいな黒目ガチな目、少し闇がありそうな雰囲気で、口数少なく静かに優しく喋る。
まさに守りたくなる女性!
ハマる男性の気持ちも理解出来る気がして、
自分の彼の浮気相手が、唐田えりかさんなら
「情熱的に好きだろから、自由にしたらいい」と別れるなと思った😂
苦しいけど、清々しいくらい、わかりやすい。
唐田えりかさん、復帰して欲しい✨✨
魅力ある女優さん🎬
なりたい男
最近、いまもっともかっこいい男は福山雅治じゃないかと思っていて、彼の楽曲でもっともいいのは「家族になろうよ」じゃないかと思っているのだが、なぜ「家族に」だと思うのかというと、恥ずかしい告白だがその家族観に共感するからなのだが、この「#寝ても覚めても」のヒロインは、この世に数多ある女性像のひとつのステレオタイプだと思うし、少なくない女性がこの唐田えりかに「あー、私だ」と思い、それ以上に多くの男性が、後のほうの東出昌大を「これは俺だ」と思うと考えられ、それは「家族になろうよ」の表象で、本当は先の方の東出昌大になりたかったんだけどな、と思っているはずで、そのどちらも体現しているのが福山雅治だと思うのだ。
いい映画だ。「あの夏いちばん静かな海」以来かな。
エンドロールの曲がよかった
朝子やバクのクレイジーな行動や思考に共感できるから、ゾクゾクする。こういう体験は映画でしか味わえない。
上手く言葉にできないモヤモヤ
なんだこれは。
恋愛映画なのか?
濱口監督作は2作目ですがやはり難しくて、この感情を表す上手い言葉が見つかりません。
観終わった後に結局何だったのか分からなくなるけど、なんだが凄いものを見せられているような感覚。
かなり好みが分かれると思います。
僕も正直、後半の朝子には全く同情できませんでした。
東出昌大さんの演技は流石でした。
亮平と麦を見事に演じ分けています。
劇中で朝子も夢を見ていたようだと言っていましたが、まさにそんな感じ。
麦はまるで幽霊のようでした。
途中まで本当に朝子にしか見えない幽霊なんじゃないかと疑ったほど。
突然現れて、悪魔が耳元で囁くように朝子を誘惑して、フッと消えていく。
途中で震災が起きて初めて現実とリンクしていことに気づく。
震災があり、復興していき、スカイツリーが建つという流れがあったので、年が経っていることが分かりやすかったです。
唐田さんはまだまだ未熟という感じではありませんが、これからもっと期待できる(と思っていたのですが…)。
そしてなんといっても2人の周りは伊藤沙莉、瀬戸康史、山下リオ、渡辺大知という実力派揃い。
くちびるに歌をでも感じましたが、渡辺大知さんに障害者役やらせたら間違いないですね。
※ちょっとここからは世間への文句です。
最後までの長文なので、とばして頂いても結構です。
唐田さんと東出さんの例の一件で有名になってしまった本作ですが、カンヌまで行った作品なので作りは最高です。
例のことがあってからこの映画や唐田さん、東出さんの演技面についても否定的なことを言っている人がいました。
そういう意見を持つのは自由ですが、今回の問題と無理矢理繋げようとするのは違うと思います。
彼らのしたことは確かに間違いです。
本作とも多少リンクしてしまうような感じで例えるなら亮平が杏さんといったところでしょうか。
コンフィデンスマンJPも公開され、東出さんはなんとなく許す(とまでは言わないけど)風潮があります。
彼はなんとか復帰できそうです。
ただ、問題は唐田さんです。
出演予定のドラマを降板、その後消息不明。
どっかの記者が実の姉を突撃ですか?
ネットで調べれば、アンチコメントだらけで、YouTubeの彼女関連の動画のコメント欄なんかも酷いもんです。
芸能人だからしょうがないのかもしれませんが、不倫問題なんてプライベートの問題じゃないですか。
我々があれこれ言ったって何にもならない。
私は男なので贔屓してるとか、言われるかもしれませんが、役者としての彼女が好きでした。
途中でも書いたように、これから期待できる女優さんでした(因みに逸材女優の宝庫である彼女の事務所フラームのhpには公式ページがまだちゃんとあります)。
僕みたいに彼女の復活を待ち望んでいる人はいると思います。
「どうかもう戻ってくるな」とか「復帰するな」とか悲しいことを言わないでください。
最終的にどうなるかは分かりませんが、彼女が無理じゃない方法で生きていてくれればそれで良いです。
東出さんには心を入れ替えて、これからも頑張っていただきたい。
また、こういうことを書くと擁護してるとか言われるんだろうなぁ。
怖いなぁ。
長文失礼いたしました。
揺れる心を描いた恋愛映画
おっとり女性の内なる激情
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