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マザー!のレビュー・感想・評価
全111件中、1~20件目を表示
これは間違いなくアメリカの歴史を描いている。
男社会と旧来の女性が、新しいマザーを中心に回っている。
周りは全ておかしな者ばかりだが、一番おかしいのは彼女の夫。そう思って、見てると、この異様な世界を理解できてしまう。
残り1時間だが、男社会と言うよりも、アメリカ社会を比喩してんじゃないかなぁ。
黒人と東洋系の逢瀬に出ていけとクレームを入れる。
しかし、若い美人な奥さんと見るからに醜い男。産まれくるその子はこの醜い男のDNAを受け継ぐ事になる。この映画で一番おかしな夫のDNAを受け継ぐのである。つまり、まだ、当分この社会は続くと言っている。
我が親父も飲み会があるたんびに人を連れてきた。普段は友人もいない親父だったが酒を飲むと、僕ら家族とは関係ない仕事仲間を家に連れてきた。八畳と六畳二間の借家である。家族5人でも狭いのにその倍の見ず知らずの酒と煙草臭い連中が訪れる。心の中はこのマザーのようだった。僕のマザーに聞けば、親父に暴力を振るわれるよりも嫌だったと生前語っていた。
だから、このエキセントリックで矛盾だらけの世界が理解できてしまうんだよね。間違いなく、これはアメリカの歴史。
焼け落ちる様は『ソドムとゴモラ』若しくは『バベルの塔』なのだろう。
墮胎しなければ、僕の見込みは間違ってない。
あとから、NET情報をさぐると、創世記をイメージしたとのこと。
そうすると、旧約聖書では、もう一人子供が出来る。そして、人類最初の事件がおこる。
つまり、人類滅亡へのパンドラの箱が開けられた訳である。
ボロボロにされた女性は男にとっては人類存続の為のequipment。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』って『世界の終わり』てはなく、『世界の果て』つまり、アメリカのことなのかなぁ。
凄い傑作だ。
じわじわくる感じが良い
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見た後に、じわじわじわきます。
「汚染されている」の一言で
あーそうなんだって、
それまでの不快感が一気に消えました.
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徐々に戦場になっていくシーンは恐怖です。
でも、現実もきっとそうなんですよね。
血がじわじわと染みて広がっていくように
いつの間にか、戦争に巻き込まれている.
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そして最後は新しいマザー!
ぎゃー
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とにかくジェニファー・ローレンスが可愛い。
フルメイクより、すっぴん?ナチュラルメークが
とても可愛い.
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いいよねえ。私なんてすっぴんでいたら
おばさんていうより
おじさんって言われそうだもんね….
とにかく観て不快になる映画
とにかく観て不快になる映画。家に押し寄せるゴキブリみたいな連中はBLMを彷彿とさせ、"黙示録"というフレーズで宗教をモチーフとした映画だったのか、と激しく後悔した(宗教画もキリスト教色の強い映画も嫌い)が時既に遅し。原作があるのかどうか知らないがとにかくストーリーが破茶滅茶。ハビエ・バルデムは好きな俳優だが彼には悪人役が合っている。詩人にも小説家にも見えない。
ジェニファーさんの演技はすごいけど
なんだろう、よくわからないお話。
ループ?
で?
なぜ?
どうして?
ホラー、だとしても怖くないし。
あれだけ家の中をめちゃめちゃにされてるの観てて
とても嫌な気分になった…。
期待しすぎた、すきなジェニファーさんだったから。
残念
パンドーラーの箱の中身
これ…本当にネタバレ見ないと意味が解らないと思う。
何の予備知識もなく初めて見て傑作だって言える人居ないと思うわ。
高評価の人が、何の前知識なく観たとは到底思えない内容だった。
え?!初見でこれ見てなるほど!って思えますか??
私には理解不能でした。
聖書になぞらえてるのだとしても、キリスト教徒じゃないと理解し難いだろうし、聖書を勉強した人でも聖書の要素は微塵もないとレヴューでありました(解釈の違いはあると思いますが)。
無宗教の多い日本人にはもっと理解し難いはず。
ジェニファー・ローレンスが母なる地球だとして、ハビエルが神で やりたい放題の人達を受け入れて、その上「赦すのだ」って、まぁこんなのを見させられても到底受け入れられないし、それを人間共がやっているんだって言いたいのかは定かじゃないけど。
ギリシャ神話で言うところの「パンドーラーの箱」をひっくり返したみたいな後半の展開には本当に疲れた。
最後ジェニファーの体内から出てきた輝く石?は、さしずめ箱の中に残った「希望」とでも言いたいのだろう。
予備知識なく傑作だと本当に言えるのか…
私はそうは思えなかった。
不穏なスリラー、A24でもオカシクナイ作品
賛否あるみたいですが、否の気持ちは分かります。
でも、僕は好きです、高く評価します。
オープニングそうそう不穏な感じですが、底知れぬ不穏さ、ヒリヒリする高い緊張感、が最後まで作品を、つらぬきます。
上映中止になったヤバイ作品ってのは知ってたので、性的虐待なエログロかと思ってたら、違った…
1番思ったのは、ジェニファー・ローレンスの演技が上手い!!
かなり痛々しい姿にもなりますが、体当たりの演技、女優魂を感じた。
あまり彼女の映画を観た事なかったけど、かなり見直した。
ミシェル・ファイファーも、珍しく汚れ役を演じていて、ビックリ。
個人的には、汚れ役やめてほしい(笑)
ハビエル・バルデムは、不気味な存在感ありますよね。
胸クソわるい映画なので、観る人を選ぶと思う。
僕は『ミッドサマー』や『ウィッカーマン』はキライです。
でも、この映画は好きです。
胸糞悪い連中にイライラ
全米での興行が振るわず、日本公開も見送られた不運な作品だが、これは日本人に受け入れられる作品ではないだろう。配給元も良い判断をしたのでは無いか。その理由として、本作の根源はズバリ聖書。もっぱら私も読んだことは無いが、映画に触れた際に意味が分からなくて調べたら旧約聖書の第何章の・・・という事が過去何度かあったため、そこで調べ得た脆弱な知識を加味すると、全くの無知では無い・・・と自負している。だが、日本人一般はこんな感じではないだろうか。これを機に聖書に興味を持つ反面、逆に絶対読みたくない気もする。
天地創造のあれこれは、やや理解し難い物があると思うが、本作は一般家庭の日常生活における場面に置き換えて天地創造を描いた作品と思われる。本作では妻(マザー)を目線にして具体的に描いており、その構成が分かった時(劇中で理解不能でも後に調べて理解した場合でも)には、見事な構成だと拍手を送りたい程の感動を覚える。だが、そこに至るまでが我々日本人には困難を極めるという訳だ。
まず、本作で母(マザー)を演じたジェニファー・ローレンスは、恐らく地球を表している。そこで、招き入れられた客らは我々人間である。本当に無神経でバカ揃いの客人らであり、私も潔癖が故に自宅に人を入れた事も無いし、入れたら入れたで何を触ったかが気になる位だが、とにかくこのシーンを自分に置き換えると心底胸糞悪い。勝手に物(環境)を壊して、殺し合って、大地に血を付けて、我が物顔で我こそが地球の主だという客人(人類)がいる。地球もこういう気持ちなのかと考えると申し訳なく思ってしまう。そして、登場人物らの台詞から、この惨事が初めてでない事が悟られる。結局また同じ過ちを繰り返すのだろう。
この解釈に加えて、地球上の歴史からも分かる、女性への待遇も皮肉たっぷりに描いているのもポイントである。聖書に対する批判とまでは思わないが、明らかに現代社会の闇と聖書をリンクさせて描いているのである。国が国なら暴動が発生してもおかしくない内容だ。「全世界震撼」や「超問題作」等の煽り文句も間違ってはいない。何だか映画の中で出来ることの最大限を見た気がする作品である。
キリスト教をこき下ろすにもほどが有る‼️
ふざけた映画!全く意味不明。おつむの弱い嫁と独善夫のラプソディ。作る側は聖書の話に仕立てて徹底的に女性を馬鹿にした話。これを女性の鑑賞者が論理的に批判できなければサルトルに舐めまくられたボーボワールの二の舞い。監督の舐めきったほくそ笑んでそれでお終いだろう!こう言う映画を許してはいけない!
最低
サブスクで事情があり急いでポイント消費しないといけなかったので、うっかり購入し観てしまい後悔しています。
結局、観ているこちらの脳に多大なる悪影響を及ぼしました。
この監督はブラックスワンという退屈な映画も作っていた人です。(まるでバレエ文化や白鳥の湖という作品を侮辱した映画でした)
アメリカ人ってこんなにマナーが悪いんだなと感じてしまうし終盤では悪魔崇拝のようでした。結局妻と言いながらネタの一環として住まわせて次の女を住まわせてるじゃないですか。
この監督はきっと女性に対して強い憎しみや恨みでもあるのでしょう。
気持ち悪いエグイ描写が突然出てきて大変胸糞でした。
こんなもの公開しないで自分の中だけで楽しめばいいのにと思います。
気持ちが悪いし疲れる。
支離滅裂。
おまけにカメラワークがひどいので目がチカチカして疲れます。
不可解なので他のコメントを読ませていただきました。
これ宗教を題材にした映画なの?と目からうろこです。
聖書を知らないと理解できないと思う。と書かれている方がいますが、
私はイギリスで聖書を1年間勉強し、創世記から黙示録まで読んだ福音派のクリスチャンです。
福音派のクリスチャンは聖書の言葉を字義通り解釈します。
この映画には悪魔的要素を感じますが、キリスト教の要素は微塵も感じませんでした。
大体、主人公である人間を「神」と模倣する発想自体、聖書の教えに反します。
これが悪魔の隣人とされるローマ・カトリック教の感性に基づいているのであれば納得です。
韓国で作られた映画でも似たようなものがありました。
こういった悪魔的な発想に基づく映画は聖書のみ言葉を勝手に解釈し、不気味な表現を好みます。
宗教の気持ち悪さ
ろくにキリスト教を知らないし、仏教もあんまり好きじゃないし、
なんなら宗教全般から無理のない範囲で距離を置きたいと思ってる。
そんな飲み込みの悪い僕は、”黙示録”ってフレーズが出て初めて気づいた。
そこから先は、もう怒涛の混沌。不快きわまりない欲望の濁流。
ラストにも救いがなく、僕の生涯ランキングでもトップレベルの胸糞悪さだった。
不思議なのは見終わってみると、
感じていた不快感が何か重みのある問題意識に変わっていたこと。
宗教批判と環境問題をつなげてみせて、
人間のおぞましさと強さをしっかり描き切った作品だと思う。
最後に蛇足だけど”宗教”にはやっぱり欠陥があると思う。
個人の救済になることは否定しないけれど、それを人に勧めるのは違うというか。
”信じる”という力が強ければ強いほど害になり得たり
聖職者です、みたいな顔をしてる奴は信用ならなかったり。
要は都合のよい”正義”を与えるための装置でしかないんじゃないのっていう。
日本では公開が見送られた問題作。僕は見て良かったと思っています。
暴力と母
彼は心の臓から取り出した鉱石をディスプレイに飾った。・・・ふりだしにもどる。
──そんな輪廻のファンタジーだが、ドラマの気配がある。
たとえば、これはホラー映画です──と標榜されていると、怖くない。ってことはありませんか?
ホラー映画がhorribleなのはとうぜん──なので、その構えで見るとき、観衆には余裕が生じる。
ところがAronofskyはジャンルに規定されない作家なので、現実味がある。その現実味によって、Mother!は傍若無人な他人たちに、なにもかも侵犯されるサスペンスに見えてしまう。その見え方をするとき、この映画はとても恐ろしい。
ただし描写が苛烈すぎて、荒唐無稽。
世評は、胸糞な展開に対する嫌悪感によって賛否になったが、客観的に見るとMother!には、何かとほうもない迫力がある。
この映画のcons(下げ評)の理由は、どこまでもお人好し(──を通り越してマゾヒスト)の旦那と、彼と客人にすべてを奪われまくる母親の苦しみが、あまりにもダイレクトに表現されていること。何かの象徴──というわけでもなしに、ひたすら搾取される母親を見ているのが辛いから。
わたし/あなたの大切な住居へやってきた、どこの馬の骨ともわからない輩が、リヴィングにたむろし、キッチンを使い、調度を破壊し、寝室へ押し入り、そこらじゅう散らかして、ひたすら神経を逆なでする。
ぎゃくにpros(上げ評)の理由は、そうは言っても、すさまじい迫力によって、それが描かれているから。──である。過剰が面白さになっている。Aronofskyの中でもホラー値の高い作品だが、でもホラーとは言えない──そんな絶妙な風格もあった。
『監督のダーレン・アロノフスキーは「この映画は一般の観客に向けて作られたわけではなく、ある特定の人たちへ向けたものである」と語っている。』(ウィキペディアより)
じっさいのことは知らないが、アノロフスキーが自分の家を荒らした無礼な客人に対する私怨でこれを作ったのなら、迫力が生成されるのも当然だったと思う。
本作を悪名にしているのは、いやな感じのEd HarrisとMichelle Pfeiffer。に加えてStephen McHattie。とりわけStephen McHattieはHistory of Violence(2005)のとき感じた強烈な冷酷さのまんまだった。Stephen McHattieの前では、悪い顔選手権なんぞお子ちゃまもいいところ、である。かれらの憎々しさによって、どの映画でも気の強そうにしか見えなかったJennifer Lawrenceがとても気の毒に見えてしまう──という珍しい映画だった。が、その嫌忌を越えて、有無を言わせないバイオレンスがある。と同時にmotherly(慈悲深さ)も感じられる映画だった。
私はやっぱりダーレンが好き♡
本作は、詩人(男性)の視点からではなく、妻(女性)の視点からキリスト教の欺瞞と矛盾が描かれており、世界中のキリスト教信者+男性達という圧倒的な権力+マジョリティを敵に回した問題作品だったので、ダーレン流石怖いもの無しだわと、胸が震えるほどに感激しました。
この詩人は、つまり男性社会の象徴である『一神教』です。この一神教=男性社会は、自分に才能や権力があると盲信した男、外面だけは良い男、全てを引っ掻き回して台無しにする男、直接的にも間接的にも妻への暴力に加担する男、間接的であれ子供を殺した男、として描かれています。戦争、殺戮、差別、環境破壊等、諸悪の根源は一神教である男性社会だったというオチ。女性を虐待してきた男性社会の歴史。
なんかこの詩人の言動に見覚えがあるなあなんて思ったら、実は身近にいる男性(父親、夫、恋人、上司)だということに気がつきます。だからこそ、この妻の憤りに共感できる女性は多いと思います。
自分が原因で妻や子供が死んでも、何事もなかったかの様に次々と新しい女性に乗り換える詩人。しかも死んだ妻よりもさらに若い妻なんでしょうね。本作を鑑賞後、冷静にこの社会を見てみたら、パーソナリティがある女性ってどれくらいなんだろうって思ってしまいました。女性は、長い間産む道具(妻)としてしか存在出来なかったんだなって。祖母も母も叔母も次に生まれ変わったら、仕事を持って自由に生きたいって言ってたし、私が今存在していることは喜ばしい反面、沢山の女性の苦しみがあったからこそなんだなと想像しました。
厳格なユダヤ教徒の家に生まれたダーレンが、こんな女性目線の作品を撮るとは思ってもみませんでしたし、ここまで神を否定してみせたのも凄いパンク。
私はテクノロジーが進めば出産は男性でもできるようになると思っています。不変だった生命のルールが変わったらとてつもない変化が人類に訪れそうですよね。そんな時に宗教はオワコン化するのか?一神教だけオワコン化するのか?男や女って何それ?になるのか?そんな革命を見届けてみたい気分です。
R18+じゃないの?!(閲覧要注意)
聖書とかを知ってないと見ながら理解出来ないと思います
わたしは見終わった後に考察まとめを読んで、スッキリしました
描写とかもろもろこれは制限かかりますね笑
閲覧要注意です!
あーあ
前々から気になってたので、amazonレンタルでチラ見しました。
ふー。。何だかなぁ。。
見始めてから中盤まではず〜っと凄く面白くて、ポンコツ旦那にイラついたりしながら、はて?これってミザリーの現代版に近い感じ?なんて思ってたんだけど、最後の30分がアテクシの気持ちの全てを台無しにしてくれたかな。
んだって最後のシークエンスなんて戦争映画みたいじゃない、急に。ランボーでも観てるのかな?って思っちゃったんだから。んで何となくラストのオチが腑に落ちなくてネットでレビューとか見てみたけど、モチーフは聖書のお話だとか何とか。。これってよくある話だけど日本人にはあまりにもピンと来ないんだよね。
まぁ、勉強不足な自分が悪いんだけどさ。けど仏教がモチーフでも日本史がモチーフでも、自分にはピンと来なかったと思う。前段の設定があまりにも良いと思ったばっかりに。ジェニファーローレンス主演のホラー?を観たのはこれで2作目だけど、ボディ・ハントもピンと来なかったしなぁ。。設定が良い割にとても残念でした。
あと、あの嫌な感じのおばさん、ミシェルファイファーだったのね( ³ω³ )
〜劇終〜
嫌悪感は自身への鏡
宗教観念の強さからか上映禁止となった話題作ということで鑑賞。ジェニファー・ローレンス演ずる妻の忍耐強さに感服。だがそんな人間の傲慢さと身勝手さも、いつかは壊れてしまうものだ。人間の醜態とも言えるその"我"はまさに鏡のようなものだろう。誰しもが持つ煩悩、欲望、欲求とはここまで醜くカオスを生み、そして壊れてもなお再生するのだろうと思わされた。そして夫役の存在は何を意味していたのか、妻役の存在は何を意味していたのか各々考えが割れるだろう。
【”我慢強すぎる創造の母” 不穏感、終末感が尋常でないダーレン・アロノフスキー監督節全開の、怪作である。創世記をモチーフにした作品でもある。】
ー 今作に登場する人物は、誰も名前が出て来ない・・。
草原の一軒家に住む、詩人の男(ハビエル・バルデム)を夫に持つ若く美しい妻(ジェニファー・ローレンス)
そして、そこに訪れる詩人のファンだという男(エド・ハリス)と矢鱈に”子供は?性生活は?とづけづけと聞いてくるその妻(ミシェル・ファイファー)
錚々たる布陣だが、今作はアメリカでの興行で惨敗し、日本上映も見送られたという、曰く付きの作品でもある。
この内容では、不興を買うだろう・・、と思う反面、私は今作を面白く鑑賞した。
但し、事前にアメリカ在住の著名な映画評論家の本で、今作のレビューを読んでいた事が、その要因であることは否めない・・。ー
◆感想
・冒頭、炎に包まれた女性の顔がアップで映し出させれる。だが、この女性はジェニファー・ローレンスではない事が、詩人の男の言葉で分かる。
詩人の男は、火事で前妻を失っていた・・。
・若く美しい妻は、草原に出る事もなく、只管不安げな顔で、家の壁にペイントを塗っていたり、不安感が増すと、黄色い水を飲む。
ー ダーレン・アロノフスキーは、ある映画祭でジェニファー・ローレンス扮する女性は、”激甚化する気象や、戦争により大地が傷つけられている地球の象徴だ”と語ったそうである。
この後の展開は、監督の映画製作の根本理由を知った身には、良く分かる。ー
・矢鱈と、他人を家に招き入れる夫。それに、抵抗する妻。ミシェル・ファイファーが、夫が大切にしているクリスタルを壊した時には、夫も激怒するが、妻が妊娠しその喜びを詩にしたら、ベストセラーになったらしく、嵐の様に家に押し寄せる編集者、ファンたち。
夫は再びその連中を家に入れるが・・、彼らは家をバッコンバッコン破壊し始める。
・そして、漸く授かった男の子を、妻は夫に抱かせない。
”私がマザーよ!”
・だが、男の子は夫により、民衆の中に連れて行かれ、無残な死を遂げる。そして、妻も民衆から暴行を受ける・・。
妻は、家に火を放ち、死に至る前に夫は妻のお腹から”クリスタル”を取り出す・・。
ラスト、灰になったベッドから、新しい妻が姿を現す・・。
ー 成程。ダーレン・アロノフスキー監督版、"創世記"だな・・。ー
<自由で、寛容すぎる詩人の夫はどう見ても、ダーレン・アロノフスキー監督自身であろう。
そして、詩人の夫は天地創造の”神”でもあるのであろう。
もう少し、自身の想いを制御して、商業ベースとして成り立つ作品を作れば良かったのに・・、とも思ったが、観客にイロイロと類推させる面白い映画であった。>
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