劇場公開日 2018年1月27日

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「阿部寛さん、松島奈々子さんのツートップは勿論、他の俳優さん方が素晴らしい」祈りの幕が下りる時 きなこうどんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0阿部寛さん、松島奈々子さんのツートップは勿論、他の俳優さん方が素晴らしい

2022年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ただし、落語の人とその上司を除く。

安定の阿部さん、鬼気迫る演技を見せる松島さん。
良い父親の小日向さん、腹に全てを抱えて往生する山崎さん、
そして女の子の子役二人。(特にも青年期の演技は現在の役柄の若かりし頃を再現すらしている)
端的に言えば、ほぼ全ての俳優陣が素晴らしい。
本作は殺人方法のトリックというよりは、殺人にまつわるミステリー。
最後に特段どんでん返しがあるわけでもなく、試聴しながらなんとなくあー多分こうなんだろうなーとわかる感じです。

下手な役者のヒューマンドラマなど見られたものじゃないでしょうが、本作にはその心配はありません。
演技力だけでぐいぐいひっぱられます。

それだけに、捜査一課?のシーンは辟易するというか、興醒めしてしまいます。
本作の方針として、おそらくエンターテイメントに振っていると思うのでそういった観点からのコメディリリーフ的な役回りなのか、それとも他の俳優を引き立てるためなのかとも思いますが、それにしても無駄に叫んだり、不適にニヤリ・・いや擬音で言えばニチャアと笑うシーンなどほんと勿体無い。

それらを廃してもうちょっと重厚な演出であれば、歴史に残る名作になり得たのではないかとすら思います。

きなこうどん