「SWスピンオフの終焉」ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
SWスピンオフの終焉
事前の評判の悪さにかなりハードルの下がった状態での鑑賞。
しかし結果はその評判の悪さにある程度納得せざるを得ない残念な内容だった。
正直自分が見たかったハンソロの物語とは大きく異なっていた。やはりエピソード4〜6でセリフの中だけで語られてきたハンソロの過去の物語をもっと具体的に描いて欲しかった。中でもハンとチューイの絆が築かれる過程が想像してたよりもアッサリしてたのも残念ポイント。個人的には最も観たかったジャバザハットとの絡みが皆無だったのがとても痛い。
アニメシリーズを見ていないと意味不明なコアなファンへのサービスがあったり、だったらもっと描かれるべきエピソードがあるだろーにと、SW史上最も美味しいスピンオフネタをいかしきれてないあたりが残念としか言いようがない。
キャラクター的にはキーラの描かれ方が非常に雑で、物語の鍵を握るキャラクターでありながら、そのキャラ設定が全くもって中途半端で、ハンとの再会のくだりや、悪女なのか何を企んでるのか、もっと彼女のキャラクターを明確にしていれば、面白い作品になっていたのではと思わずにはいられない。
ただそれなりに楽しめる部分もあるにはある。よかったのは前半のスピーダーのアクションシーン、中盤の列車でのシーン、後半のケッセルでのあのファルコン号の伝説のシーン等、アクションシーンのそれぞれはまさにスターウォーズらしいアトラクションが楽しめる。
特に後半のファルコン号活躍シーンでは、エピソード4や5で使用されてた楽曲がガンガンにかかりながらで展開され、サービス満点だった。
そのファルコン号のメインコンピューターが実はそんな事だったのかというネタも面白かった。
他にはランド演じるドナルドグローバーの演技は際立っており、本作の一番の収穫。
SWは好きなだけに言いたいことは尽きないが、スピンオフだからこの感じと言われればそれまでだが、個人的にはどーもロンハワード監督にはあまりスターウォーズ愛が感じられず、ベテラン監督ゆえにファンの見たかったものよりも独自路線を進んだことがこの結果を生んだのではと感じた。