「あの偉大な画家への愛に満ち溢れた作品」ゴッホ 最期の手紙 ホワイトベアさんの映画レビュー(感想・評価)
あの偉大な画家への愛に満ち溢れた作品
拳銃自殺を図って亡くなったとされているゴッホの真相を探るべく、推理小説タッチで構成された作品。1秒当たり12枚の手書き油絵を繋ぎ合わせて映像化した手法は正に「動く油絵」そのもので斬新でした。ゴッホから弟テオに宛てた手紙を、彼の死後、郵便配達人ジョゼフ・ルーランの息子アルマンが配達に向かう設定でこの作品は始まります。作品の中でこの偉大な画家は、自然を愛し、周囲の人々に優しい人柄として描かれています。そして絵画に対してはとりわけ真摯な姿勢で向き合っていたことを教えてくれます。自分の耳を切り取ったりと言った奇行で、ともすれば変人奇人扱いされている彼のイメージを根底から変えてしまう本作は美術ファンならずとも必見と感じました。
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