すばらしき映画音楽たちのレビュー・感想・評価
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アメリカ映画における映画音楽の歴史
映画の名シーン、あるいは映画全体を音楽で記憶している人というのは相当に多いんじゃないかと思う。映画音楽は、映画そのもののイメージを決定づける大きな存在だ。このドキュメンタリー映画は、そんな映画音楽の歴史に迫る作品だ。アメリカで作られた作品だから、スポットが当たるのはアメリカ映画だけなので、ゴジラなど日本の作品などは紹介されないという点は留意してほしい。各国で同じコンセプトのドキュメンタリーを作ったら、それぞれの国の映画音楽の特色などが比較できて楽しいのではないかと思う。 映画はサイレントの時代から、劇場内で生演奏つきで上映されていたので音楽との付き合いは台詞よりも古いと言える。そんな映画音楽がどうやって発展してきたのかをわかりやすく見せてくれる。ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマー、ダニー・エルフマン、トレンド・れずなーや、バーナード・ハーマンやマックス・スタイナー、エンリオ・モリコーネなど、歴史的に重要な作家はだいたい網羅されている。こうして網羅的に見せてくれると映画音楽にも時代ごとにトレンドがあり、先代のものにどう影響を受け、また乗り越えようとしてきたのかがよくわかる。
Behind the Scenes Celebration of Film Music
It's inspiring to see some of the most successful composers and producers in Hollywood work and discuss the highs and lows of the OST job. There are many films covered that are already irrelevant, but it's worthwhile entering the workflow. It's not quite as fascinating as what Visions of Light was for cinematography, but there is plenty here to learn. Glazes through film history to the modern era.
オーケストラが奏でるレッド・ツェッペリン
ハンス・ジマーはかなり有名になってきているが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』の音楽を聴いたときにそう感じたと言う。うん、言えてる。そして時代は電子音楽へ・・・そんな歴史ある映画音楽。やっぱり70年代80年代のジョン・ウィリアムズがどうしても記憶に残る。 映像から発想を得て作曲し最終的には映像に合わせてオーケストラが演奏するというスタイルは変わりないものの、それまでのアプローチが多種多様。今でこそコンピュータに頼ってデジタル保存できるし、自由度は広がっているのだけど、作曲家と指揮者の絶妙な相性が映画音楽を盛り上げてくれる。映画ってやっぱり総合芸術だと思っていたけど、それでも予算の幅がものを言う。 どんなに素晴らしい映像であっても音楽が駄目なら駄作となってしまう。それだけ音楽の比重が大きいものだと感じました。ただ、音楽単独でも楽しむためにはメロディが命。メロディのモチーフをこれでもかこれでもかとバリエーションを変えて訴えてくるベートーベン的な作品が心に残るのだろうなぁ・・・
いろんな人間がいないと、完成しない
あっという間に観終わってしまう。 それくらい、次から次へと引き込まれる音楽、そしてそれを作った音楽家たち。 プロが作ったものをプロが演奏してプロが収録してプロが編曲して... 当たり前だけど、全員がそれらに「プロ」だったおかげで、出来上がってんだよなあ、と感動する。 全員が、自分のスキルに時間をかけた成果が、果たされる瞬間。 凝縮されたもの。それが作品となって、残る。 それぞれの人間がいてこそなんだ、と壮大なスケールの感動が押し寄せる。。。笑 そんな力が、音楽にはあるよね。 人間の真剣な姿って、なんであんなに、見入ってしまうんだろうね。 スポーツ、アスリートたちを見るのと同じで。 人の真剣、集中してる姿は、心を動かす。 どれも名曲だ。そして、名作だ。 それを作った人たちの「顔」を見ると、 また改めてその作品を見直したくなる。 ぎゅぎゅぎゅっと、美味しいお菓子の詰め合わせを 一気に食べてしまったような。 あれ?もう食べ終わっちゃった。ああ大満足。 観終わったとき、そんな感じだった。 また、定期的にみたい。
「ジョーズのテーマを初めて弾いてもらった時、ジョンの冗談だと思った...
「ジョーズのテーマを初めて弾いてもらった時、ジョンの冗談だと思った」 ・・・S.スピルバーグ、その時28歳。 観ている間、ずーっと楽しかった(^^)。 映画音楽史の膨大な情報を、なめらかに伝える監督の手腕が見事。 次に紹介されるのが「あの曲/あの作曲家」とわかったときの興奮!たまりません。 各作曲家の特徴紹介にいちいち「それ!正にそれよ!」と言いたくなる。 映画音楽家の仕事の凄まじさと重圧、苦悩、達成した時の感動を、巨匠それぞれの口から聞ける貴重なインタビュー映像にも感激。 たまらずに劇場で二回鑑賞したのでした(^^)。 情報はエンタメ寄りに選ばれていて、カンタンにいえばジョン=ウィリアムズ台頭の前後、というカンジ。 二度の大戦や世界恐慌などの情勢変動による映画業界への影響は割愛。 /////////////////////////////////////////// 【memo】 はじめは、映写機の作動音をごまかすためのオルガン即興演奏だった。 やがて、映像のチープさを補う目的でオーケストラ演奏が当てられるようになり、 ついには、物語そのものをドラマティックに語る役割を担うようになる。 「テーマソング」の誕生も重要。 荒野の用心棒、007、ロッキー、ロードオブザリング、 クラシック音楽の"ライトモティーフ"をヒントとして、ある音型パターンが "キャラクターの性格や内面を説明する" 役割を果たすようになる。 もはや、音楽なくして映画は成り立たない。 「サイコ」のバスタブシーンも、「ジョーズ」の水中シーンも、 音楽が無いと、何がおきているのか?まったくわからない。 音楽が付くことで、ストーリーの風向きや状況が補足説明されると、映画がとたんに面白くなる。 「スーパーマンが空を飛べるのは、バックにジョン=ウィリアムスの曲が流れるからです!(笑)」 音楽が人体に及ぼす影響について、脳科学の見地から分析が加えられる。 音楽に反応する脳の部位は人それぞれで、まだ一定の法則が解明されていない。 にもかかわらず、ある映画を観た客がみんな同じ気分になり、 視線の誘導(客の視点を、画面の注目して欲しい箇所に移動させる演出)に効果を発揮するのは、 鑑賞者が音楽の強い影響下にあるからだという。 (視線の切り替えは、90分の映画で2万1000回以上) 劇演出という大役を担う映画音楽。 携わる音楽家たちへのプレッシャーは凄まじい。 「オファーがある度に、ジョン=ウィリアムスに頼んでくれ!って言って断りたい衝動に駆られるんだ」とハンス=ジマー。 「レコーディングの唯一の楽しみは10分休憩」とスタジオミュージシャン。 「それでも、歴史に残る音を作り出せた時の興奮はたまらない。」 「ワイルドスピード」のテーマなどを手掛ける作曲家ブライアン・タイラー。 「プレミア上映会の密かな楽しみは、ちょっと恥ずかしいんだけど、終演後、トイレの個室に隠れることだ。」 「見終えた観客が、僕の作ったテーマ曲を鼻歌しながら用足しにやってくる・・・その様子が、とても嬉しくて」 ////////////////////////////////// 中盤、場面状況説明や人物の心情描写に、音楽がどれだけ効果的かを解説するシークェンス。 E.T.の最後のシーンがまるまる使われてるんだけど、なんかもうそこだけで、ごめんなさい私ダメです(泣) フルートの音色、アウチ......アウチだわ。
【”名画は名音楽と共にある。”映画は総合芸術であるが、その中での映画音楽の重要性を認識すると共に、映画音楽を創り出す人たちの熱意を観る側に伝えるドキュメンタリー作品である。】
ー 冒頭、映画を発明したリュミエール兄弟の「工場の出口」が映し出されるが勿論音楽はない。因みにリュミエール兄弟のドキュメンタリー映画も面白い事を書き記す。- ■このドキュメンタリー映画には多数の映画監督と、映画音楽を生み出した方々と名画が登場する。 ・ロッキーのテーマが流れ、ロッキーがトレーニングするシーンが出るが、ロッキーのテーマを知らない映画好きっているんだろうかと思う。 ・そして、ジョン・ウイリアムズである。ジョージ-ルーカス、スティーブン・スピルバーグ監督作品を多数手がけ、80年代の映画音楽を支えた巨匠が紹介される。 「スター・ウォーズ」「未知との遭遇」「インディー・ジョーンズ」「ジョーズ」など多数に及ぶが、彼が手掛けた映画のメインテーマを聞いた事がない人っているのかな・・。 ・そして、エンニオ・モリコーネも紹介される。嬉しい。「モリコーネ 映画が恋した音楽家」も面白かったな。パンフを買って、観ていない作品を随分観たモノである。 ・次なる巨匠は、今や大御所のハンス・ジマーである。大作の映画はほぼスコアを書いているのではないかと思う程、多数の映画のクレジットに名前が出るが、このドキュメンタリー映画を見ると、その凄さが良く分かる。 ・近年では、ロックミュージシャンが映画音楽を手掛ける事が多くなったが、この作品で紹介されるのは”ナイン・インチ・ネイルズ”のトレント・レズナーである。 最初に映画のエンドロールで彼の名前を観た時には、同性同名かと思ったモノである。 <今作では、多くの映画音楽製作者たちが、多大なるプレッシャーの中、映画音楽を作っている事が見事に描かれている。 当たり前だが、映画には優れたる音楽が必要であるし、画像と音楽を掛け合わせるシーン等とても興味深く観たドキュメンタリー映画である。>
映画音楽ってすごい
映画の良し悪しってストーリーとか演技とかに行きがちだったけど、音楽も重要役割だったんだ。気づかないうちに潜在意識に働きかけてる。映画一本で一枚のアルバムが出来るくらいだもんなあ。映画っていろんなものを統合した総合芸術なんだな。 作曲、演奏者、エンジニアいろんな影役者の仕事が知れてよかった。 『楽しいおしゃべりなら何時間でもできる 言葉の裏に本当の自分を隠せるから だが音楽では自分を完全にさらけ出してる だから聴かせる時は不安だ でもこの仕事を愛している』 最後らへんで出てきたハンスジマーのこの言葉が印象的だった。「音楽」の部分に置換できる、自分の好きな物事ができたらいいなぁ
名曲を辿って知る映画音楽の奥深さ
アマゾンプライムで鑑賞。無声映画の時代から辿る“映画音楽の歴史”をベースに、映画音楽の作り手たちへのインタビューと楽曲製作の裏側、そして作品の一場面を繋いで作られるドキュメンタリー。作り手の“生みの苦しみ”や締め切りとの戦いと、現実的な部分は見せつつも、総じて作り手が楽しそうに生き生きと映画音楽を語っている姿がとても印象的で、とても後味の良いドキュメンタリーだった。なんだか明日からも仕事頑張れそう。 ナレーション、テロップはほとんど用いられず、各テーマの移り変わりもふわっとしているが、ある程度テーマを分けてまとめてあり観やすい。個人的に最近洋画をあまり観ていなかったため、晩酌のおともにと流すだけの予定だったが、耳から入ってくるヒッチコック映画やスターウォーズの音楽に思わず聴き入り引き込まれていく。ハンス・ジマーの作る音が大好きで、彼のインタビューは何度も繰り返し観てしまった。 ところどころで映し出される映画のワンシーンとその音楽は、その作品を初めて観た時の感動を呼び起こすだけでない。ある程度プロットは知っているもののきちんと鑑賞したことのない映画ですら、音楽が前後の文脈を繋いで感動を生み出している。自然と涙が溢れてくるのは、まさに映画音楽の意味でありすばらしさそのものなんだろうな、と思う。 映画好きにも音楽好きにもクリエイター職の人にも、なにかひとつ気になる要素があれば観てほしい作品です。
最高の参考書‼️
こんな作品が有った事に「驚き」と「感激」を、強力に感じる。 かつて「野生の証明」「復活の日」世代の角川映画時代の音楽プロデューサーが 「我が国の業界では、音楽に対する予算は、最後の最後しか用意されていないのが常、しかし此処はちゃんと予算を組んでくれる・・・」 DVDを観ながら、かつて目にしたそんなインタビューが脳裏で蘇り、「映画」の創り方がどんなに違うか、ドキュメンタリーなのに衝撃的にかつ「楽しく&面白く」見られる❗ 映画好きなら誰もが知っている作品、スタッフ❗それも近作の・・あの大御所作曲家の我々と変わらぬ仕事へのプレッシャーエピソードなんかもう~たまらん❗思わずにやけてしまう。 鑑賞後350%映画が楽しめる事約束出来る作品🎵 正に「お得効果絶大」作品❗️星10や🌟
映画✕音楽
ジョン・ウィリアムズ、ハンス・ジマー、モリコーネ、クインシー・ジョーンズぐらいしか分かりませんでしたが、偉大な才能ばかり 最初は映写機の音を消す為のシアターオルガンに始まって、時代と共に変化 各時代で変革をもたらした天才があらわれたようで、とても創造性のあるお仕事 それだけに皆さん時間に追われて大変そうでした 名作、名シーンは映画音楽有ってからこそ 名作だから音楽も良いのか、音楽が良いから名作なのか混乱するほど、傑作は音楽もオリジナルで印象深いメロディばかり しかもルール無しで映画に合っていれば、何を使っても良いとのこと また何か面白い映画音楽が出来るかもしれません 逆に同じ作品で違うBGMバージョンとか有ったら見てみたい
ファン向け、まとまりに欠ける内容
とても豪華な顔ぶれのインタビューが次々に挿入され、最後まで興味深く見ることが出来ました。 例えば、あの有名な「ジョーズ」のズンズンズンズンの2音が単純に繰り返されるテーマに、繊細な味付けが施されている解説など、当事者のスピルバーグとジョン・ウィリアムスのやり取りが収録されていますが、「なるほど、そうだったのか」と、目からうろこの展開でした。 最新の映画から、懐かしの名画まで、有名な旋律を中心に取り上げてあり、多くの人が共感できるとは思いますが、編集が雑で、ややまとまりを欠く内容でした。 章仕立てにするとか、ジャンル別に構成するとか、いろいろ方法はあったと思うのですが、「撮れたもん順に並べていったらこうなりまして」と言わんばかりのバラエティさで、もう一工夫して欲しかったのが、正直な感想でした。 2017.7.22
これぞ職人技!
映画好きなら絶対に、あのシーンに入るあの音楽がタマラナイ、 聞くだけで思い出して涙腺崩壊の名曲、というものがあるはず。 本作はそうした数々の映画音楽を作り、 作品を影で日向で支える作曲、編集、演奏家たちのドキュメンタリーだ。 その専門的で、案外やっつけがブラック企業並みの仕事ぶりに驚かされた。 だが考えてみれば、そらそうだろう。 映像が出来上がってからしか音楽はつけられず、 そして編集まで仕上がってきたということはつまり、 ガンガン告知も行き届いた上映初日なんてもうすぐそこ。 この隙間を縫っての突貫工事が、音付け作業というわけである。 加えて、オケ録などどこで練習しているのだろう、と守秘義務について過ったなら、 演奏家たちはその場でスコアをもらい、 練習抜きで録音してゆくのだと知り驚かされた。 そりゃ、家で何日も練習していたら新作の秘密もダダ漏れだよなっ。 もうプロフェッショナルが恰好良すぎて、シビれる! 仕上がった映像を見ながら作曲家たちが、監督のイメージをヒアリングしつつ 曲の方向性や入れるタイミングをすり合わせてゆく作業も印象的だった。 もちろん作曲できないから監督なのだし、 つまり専門的なやり取りは出来ないというディスコミュニケーションの極致から あの楽曲は引き出されてきたのかと思えば、 もう作曲家の能力も楽曲の誕生もミステリアスでしかない。 音楽は唯一、目に見えない、触れることのできない芸術だと、作中でもインタビューがあった。 だのに的確と操り、時に視線を誘導し、物語への感情移入を高める映画音楽のプロフェッショナルの皆様には、 マジ、お世話になっています。ブラボー! と拍手の嵐だ。 いや、本当に映画好きにはたまならい良作だった。 ちなみに私のイチオシ作曲家は「テルマ&ルイーズ」以来、 今となっては大御所のハンス・ジマーである。
映画って、総合芸術なんだな、という事を しみじみ感じました
今まで映画を観る時、あまり音楽を意識して いなかったけれど、このドキュメンタリー映画を 観ていて、馴染みのある曲が多くて、意外と 耳に残っていたんだなと思う 効果音的な音響とは別の意味で 映画音楽の、作品を印象付ける効果というのは 大きなものなんですね スタジオミュージシャンが楽譜を初見で オーケストレーション出来るというのは幾らか 誇張があると思うけど、それ位時間をかけずに プロの仕事をしているということなのだろう 高名な作曲家が、大きな仕事を 任されると逃げたくなるとか〇〇に頼んでと 言いたくなるとかいうのはカメラを意識した リップサービスだと感じた でも 映画って、総合芸術なんだな、という事を しみじみ感じました
こ、これは!
「映画音楽」というジャンルも確立されている昨今。 映画には音楽があるその当たり前の凄さを感じました。 その始まりは「映写機の“カタカタ“音を消すためって、なるほどなあ。 音楽があることで、作品に力がみなぎり、恐怖感を増し、感動する。 例えば。 ロッキーのテーマ曲。ジョーズの迫り来る音、E・Tで少年たちが自転車で空を飛ぶ音楽。 音を聞くだけでそのシーンを想像できる。 このドキュメンタリーでは、実にたくさんの作品が取り上げられ。 ハリウッド映画100選って言うくらい、いろんな作品の「シーン」を味わえます。 音作りも譜面があってそれを弾くだけじゃなく。 「ミニオンズ」では、弦楽器に爪をたたて。ウクレレのように弾く。 するとその不協和音っぽい響きが、個性的になったり。 ある作編曲者は、実際に映画館に足を運んで、観客の反応を見たり。 トイレに入って、客が映画の曲を「鼻歌」で歌ってたら大ヒットする。 そんな経験談もありました。 たまたま録画した私、グッジョブ。 1時間半ほどなので、ぜひ機会があったら見て聴いて。オススメです。 ⭐️今日のマーカーワード⭐️ 「音楽は映画の魂」
ジョン・ウィリアムズに頼んでくれ
映画音楽というものを多面的に語り尽くすとても内容の濃いドキュメンタリー。映画音楽の歴史、映画音楽の効果、作曲者の心理、あらゆる関係者のプロフェッショナルな仕事ぶりなど様々な要素を、耳慣れた有名曲と錚々たる作曲者のインタビュー映像とともに次から次へと見せてくれる。 印象深いエピソードは沢山あったが「仕事を受けたあとに怖くなって断りたくなり『ジョン・ウィリアムズに頼んでくれ』と言いたくなる」などと語るその人がジョン・ウィリアムズに劣らぬ大御所ハンス・ジマーであるというゴージャスぶりが凄かった。
映画ファン必見のドキュメンタリー映画
いまをときめく映画音楽家に焦点を当ててインタビューを交えながら作品を紹介して、音楽が導き出す人の感情の高ぶりや、作品の根源的なテーマへの理解を導くナビゲーターの役割を果たしたり、本能に訴えかけ、鳥肌が立つほど人を感動させる音楽の数々に、胸がいっぱいになりました。
ラジオスターの悲劇が聴けるとは
「映画音響の世界」に感動しての関連作鑑賞。無声映画時代はエレクトーンみたいなオルガンで即興のBGMや効果音を出していたとか、ハンス・ジマーが実はバグルスでキーボード弾いてたとか、様々なトリビアが知れて楽しい。だが何と言っても圧巻は怒涛のように繰り出される名作名シーン。最高の音楽が無いとどんなシーンも鳥肌など立たないということに改めて気づかされた。(ダースベーダーがライトセーバーを抜くシーンは身震いするほど。やはりスターウォーズはジョンウィリアムスあっての作品だな) オーケストラの存亡は映画音楽にかかっているというのも納得。管弦楽で新鮮な感動を得るためにも、今の天才方にはまだまだ頑張って欲しい。ジョン・ウィリアムスさん、長生きしてね。
自分で鳥肌が立つような音楽でなければだめだ
映画「すばらしき映画音楽たち」(マット・シュレイダー監督)から。
「映画音楽」の作曲家インタビューが中心だけど、
彼らの映画音楽にかける情熱みたいなものを充分感じた。
「斬新さを競っているわけじゃなく純粋に楽しんでる」
そんな作り手のメッセージに、なるほどな、と頷いた。
「ほとんどの映画監督は感情を音楽に変換できない」から、
音で映画を表現すると思いきや「作曲家は語り部だ」と語り、
監督もまた、映画音楽について
「音楽次第では映画のメッセージが変わったり破壊されかねない」と
その重要性を口にしている。
「刺激的な場面をより盛り上げる」
「狙った通りの反応を引き出す『感情の潤滑剤』さ」
「映像では伝えられない感覚に訴えかけるものだ」
「作品を昇華させる」など、映画音楽についてメモが増えた。
では、どんな音楽がいいのか、と興味が湧いたが、
「自分で鳥肌が立つような音楽でなければだめだ。
決しておごりじゃなく自分にガツンと響く音でないと、
観客や聴く人の心にも響くわけがないと思うんだ。
自分で鳥肌が立てば他の人でも立つ。
あの感覚の源は万人共通な気がする」とまとめてくれた。
「シーンを貫くリズムを見つけ出し」
「シンプルなフレーズをいろいろなイメージでアレンジする」
「ロッキー」然り「スター・ウォーズ」然り、
音楽を聴くだけで、映画を思い出し、シーンが蘇る映画音楽。
私の場合「小さな恋のメロディ」のビージーズかな。
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