劇場公開日 2017年8月19日

「ストーリー後半の緊張感が、とにかく凄い。」ベイビー・ドライバー アルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ストーリー後半の緊張感が、とにかく凄い。

2020年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

音楽と映像の一体感、スリリングな展開、
カーチェイスは観ていてとにかく心地良く、
ずっと逃げ続けて欲しいと思ってしまう程。
だが、この作品で特筆すべきは、、、

ドライビングテクニックでも、音楽でも無く、
"犯罪に巻き込まれる"という緊張感!

人を殺める事が日常の世界に、
一般人が足を踏み入れてしまう擬似体験。
そして、犯罪に対する出来る限りの抵抗。

その重いストーリー展開の中で、
デボラ演じるリリー・ジェームズがキュート。
最後までデボラの真っ直ぐな気持ちに救われる。
この甘酸っぱさが、一般人の日常と非日常、
住む世界の違い、その差を上手く表現している。

そして、それぞれの役が持っている信念が面白い。
その信念がキャラクターを確立させ、
ストーリーに厚みと緊張感を出している。
悪者のボス、ドク役を演じるケビン・スペイシー、
要所要所での存在感もさすが。

本当にレーティングGか確認したくなる、
畳み掛けまくられるラスト30分。
ベイビーはそのまま逃走出来るのか、手に汗握る。

とにかく脚本と演出が素晴らしい。
ベイビーの至極当たり前の優しさに、
良くも悪くも胸を撫で下ろすエンディング。
作品としての完成度の高さ、記憶に残る名作。

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アル