ひかりのたびのレビュー・感想・評価
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映像が美しい
モノクロで切り取られる画がどれも美しく
車のシーンなど移りゆく景色がすけて本当に綺麗だった。現代社会であまり語られてない闇の部分が炙り出されてくる
モノクロだとくもりがちになりそうな音もアフレコによって明確でら言葉がよく届いてくる。
ラストの父娘の笑顔がよかった。
ミステリアスな運びと最後に繋がっていく構成届くシビアなテーマは興味深かったが
父親がそこまで悪い人にも見えず、お金のために搾取していく冷酷さというか、ドライさみたいなもの、
土地を外国人に売っていくことの自体の非情さが
いまいち、ピンとこなかった。(自分にとって実感がわかないといまいちう意味で)
意外にいいお父さんなんじゃないかなと感じていたので娘との関係にもうひとつ振幅を感じられなかったが
父娘のシーンは良いシーンだった。
山田真歩さんがとてもよくて、アフレコだからか、声の良さも際立っていた。
題材があぶり絵のように浮かんでくる作品
澤田サンダー監督は、社会の中で誰もが内心思っていること、気付いていること、そういう題材を使って作品を作るのが好きなように思う。
そして、その題材をプロットのポイントとして使うわけではなく、プロット上のあちこちに、まるで魚の骨が喉に引っかかったような、そんな使い方をするところが面白い。
ちなみに、この作品のプロットポイントは、ある人物が秘密の告白をするところだろう。でも実は、この映画の登場人物はみんな秘密を持っている。秘密とは言えないまでも、伝えたい気持ちを持っているんだろうなという、そんな雰囲気を感じさせる人もいる。
そもそも、秘密を持っていない人間なんていない。秘密があるからこそ、人に伝えたくても伝えられない気持ちがあるからこそ、人間関係にどこか気持ち悪さを感じるし、事件も起こるし、ドラマチックなことも起こる。だからこそ、そんな登場人物たちで織り成すこの作品は、すごくリアリティを感じさせるし、いい意味での「気持ち悪さ」を感じさせてくれる。
この「気持ち悪さ」というのは、リアルな人間関係の気持ち悪さでもあるし、誰の考え方が正解なのかわからない気持ち悪さでもあるし、冒頭でも述べた、「題材」が魚の骨のように引っかかっている気持ち悪さでもる。
題材を追う映画ではない。ストーリー、会話、人物関係、役者の表情、それらを追っていくうち、観終わった後に「題材」が頭に残る、そんな映画です。ちなみにこの作品の題材は「土地」。観終わった後、自分の故郷の土地問題を考えさせられました。
「気持ち悪い」を連呼してしまいましたが、観終わった後に後味の悪さを感じる映画ではありません。それはきっと、志田彩良さん演じる主人公・奈々の未来に、「ひかり」を感じたからだと思います。社会問題を感じさせながらも、爽やかな気分にもさせてくれる、見事な映画だと思います。
引き込まれてしまう
全編モノクロの作品だが、
そぎ落とされて、シンプルな絵になり
淡々としていて、それがまた良い。
激しいシーンがあるわけではないのに
心を揺り動かされ、引き込まれていた。
物語の最初は、よくわからないのだが、
中盤から押し寄せるように繋がっていく
もう一度、観たい。
おもしろい!!
とっても面白い。
とっても興味深く、色々考えさせられ、のめり込んで観てきた。
背景がモノトーンの田舎のため、余計な情報がなくグッと映画の中の世界に入り、集中できた。
素直に「見て良かった」と思える映画だった。
心理を彩る光と影
不動産ブローカーの父とその娘の話。
次第に明らかになっていく父の仕事の裏側とその煽りを受ける娘。その中でも居場所を少しずつ感じこの街に留まりたいと思っている娘と自分が荒らしてしまった街から離れたい父。
不動産という仕事の光と影が親子の心の中を彩る。
この時代にあえてモノクロで映していることで父と娘の心の動きをよりはっきりと丁寧に映し出している。
なにより志田彩良が可愛い!!ラストシーンの笑顔は観に来て良かったと思える。
今まで観た事のないテーマと映像美
公開初日に観に行ってきた。
タブー視されつつも、目を逸らしてはいけない、リアルなお金と命の問題を描いている。今までにないテーマに驚きと感動だった‼︎
緊張感もありつつ、モノクロの映像美がたまらなく美しかった。でも、美しいだけでないミステリアスな感じにも映り、映画としての凄みを感じた。
大スペクタルでもなくCGも特撮もなく正義のヒーローも火を吹く怪獣も...
大スペクタルでもなくCGも特撮もなく正義のヒーローも火を吹く怪獣も快刀乱麻神のような名探偵もでてこない。映像はモノクロ、何処がみどころかと説明したら映画がだいなしになってしまうので言えない。踵落とし?延髄切り?レインメイカー?を受けたような衝撃に、点と点が繋がって気付く重量感。もう一度じっくり観たくなりました。
難しい内容だったが実感があった
地方の土地をめぐる不動産屋の話でした。
はじめは訳のわからない感じでしたが、徐々にいろいろわかってくるあんまり見たことがない作品でした。しかし、後半がすごい。地味にオススメです。
逆恨み
仕事の為に田舎町で暮らす不動産ブローカーの父親と将来のことを考え始める女子高生の父子家庭親子の話。
酷い言われ様で子供にまで…確かにキレイではないけれど違法じゃないし罵られるのには疑問を感じる。
言いたいはわからなくはないけれど、そんな思いがあるから、娘が背負おうとしていることの重さとか覚悟とかをあまり感じず。
自分にはこういう地域とか地元に対する想いとかがないから感情移入出来ず「2倍以上なら」の方を有意に感じてしまった。
良かった
映画祭にて、一足先に鑑賞して来ました。脇を固めている俳優さんが素晴らしかった。そしてなにより、主演されている志田さんの繊細な芝居が良かった。劇場公開前なのであまり深くは言えないが、良く出来た作品だった。ただ、カラーで見てみたかったという個人的意見で星4つ…私が行った日は丁度志田さんがいらっしゃっていて、上映後に一瞬志田さんと話せました。今風の言葉で言うと、神対応!でした(笑)人柄の良さが一瞬でわかるような素敵な方だったなあ。今後の活躍に期待大!
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