50年後のボクたちはのレビュー・感想・評価
全34件中、1~20件目を表示
現在進行形の子供たちの物語
終始、大人のノスタルジーでなく、現在進行形の子供たちの物語であることがよかった。“過ぎ去ったあの夏”を懐かしむ後ろ向きなムードは一切なく、マイクもチックもこの現代を生きている子供たちなのだ。
リチャード・クレイダーマンのピアノ曲が旅のBGMになるのは原作の通り。監督はどこかで「皮肉をこめて使った」と発言していたが、多種多様な音楽に混ざることで、クレイダーマンの曲もダサさから一周まわって肯定的に響いているように聞こえる。それもきっとこの映画の力なのだと思う。
チックのその後をイラスト調で描くエンドクレジットでブタの姿をしたおばさんが出てくるのは原作を読んでいないと意味がわからないと思うが、原作とはまた違った“その後”がより開かれているように感じられた。これも自分がこの映画にすっかり惹きこまれた証拠なのだろう。
民主国家でもいるんだよね。男社会はやはり暴力さ。
渚のアデリーヌ リチャード・クレイダーマン
は立派な音楽だよ。ドイツとかヨーロッパの人は若者でも聞くと思うが。
もう少し、楽しいスリリングなロードムービーなら50年後に再会しても良いと思うが。
これじゃ、スタンドバイミーと変わらないかなぁ。
先日お亡くなりになったドイツの血をひく名ピアニストのフジ子・ヘミングさんがおっしゃっていた。『ドイツの人って個性豊かな人多い』って。但し、もう少し辛辣な言い方だったけどね。
僕はタチアナは可愛い♥と思わないけどね。
2066年7月28日 僕は99歳だ。
『小さな恋のメロディ』の
150学期後を思い出す。
ジュブナイルだが現代的な意匠
ファティ・アキンを知らずに観ました。少年たちの一夏の冒険と成長。昔ながらの定番的なジュヴナイルかと思いきや、清く正しく美しくではないところもあり、チックが抱えているものとか、終わりではなく始まりを感じさせるエンディングとか、色々と思うところがあった。
でこの後『女は二度決断する』で次は『屋根裏の殺人者 フリッツ・ホンカ』と、この人いったいどういう人なの。
懐かしい痛み
リチャード・クレイダーマンの『渚のアデリーヌ』を聴くたびに、この作品を思い出しそうだ(笑)。
14〜18歳ぐらいの間に、少年は(たぶん少女も)忘れられない夏を経験するのだ。
何もかもが気に入らなかった、あの頃のやさぐれた気分や、女の子に対する興味と憧れと恐れみたいな感情がうっすらと蘇ってきて、胸がちょっと切なくなった。
主人公が、憧れの女子生徒の誕生日パーティーに乗り込んで自分の描いた絵を渡すシーンは、まるで中学生の頃の自分を見ているみたいでとても照れくさかった。
それにしても50年後の約束ができるってことは、その若さをいまキミが持ってるってことは「本当に素晴らしいことなのだよ」と、若い人には伝えたい。そして年寄りには「50年後にはこの世にいない者がエラそうに指図するんじゃないよ」と警告したい。
日露戦争の終結が1905年で、その50年後といえば1955年。その間にどれほどめまぐるしく世の中が変わったか思い出してみるといい。
閑話休題。
ロードムービーには傑作が多いのかも。『レインマン』しかり、『スケアクロウ』しかり。旅は人生のメタファーだ。
個人評価:3.4 とても良い青春日記。少年があるひと夏の経験で成長...
個人評価:3.4
とても良い青春日記。少年があるひと夏の経験で成長する様を描く。古典的で王道の脚本だが、3人の少年少女のキャラクターが上手くかみ合い、小気味良く物語が進む。
退屈な日常から抜け出す。大人にはとても羨ましく思う行動力。いい物語でした。
タイトルなし
ドイツのベストセラー児童文学の映画化
.
母はアル中・父は若い女性と浮気中の
冴えないマイク 14歳
ロシアからの転校生
ヤバイ感じのチック
クラスでも変わり者扱いの2人が
盗んだ車で過ごした数日間を描いた
青春ロードムービー
.
大切な一時がここに😊
【”少し浮いている”14歳男子二人のB級感溢れる(褒めてます)、一夏の休みで彼らが成長していく姿を描いたロードムービー。】
監督は、”女は二度決断する:Aus dem Nichts”のあのファティ・アキンである。(ダイアン・クルーガーの哀しき姿は忘れ難い・・)
だが、今作は実に痛快なロードムービーに仕上がっている。(今作は、彼の作品の一年前に制作されていたようだ・・)
■登場人物
・マイク:級友からは変人扱いの、自分に自信のない14歳の男の子。同級生のタチアナが気になるが、彼女からはパーティーの声もかからない・・。お母さんは、ウオッカ好きのアル中(でも、明るい)。
・チチョフ(チック) ロシアの奥地から来た可成りおかしな転入生。(ロシアン系ノマドと後半一瞬だけ語られる。成程。)
髪型が独特。(北朝鮮のあの人の髪型を更に剃り上げたみたい・・)
やることが、とにかく桁外れにオカシイ。この人もタチアナから招待状が来ない。(結局、この二人だけ来なかった事が分かる。)
この二人が、夏休みにチックが無断借用した水色の小型ボロ車で、ひたすら南を目指す(ウラキアへ)旅に出る・・。
途中の廃棄物処理場で、浮浪者の少女イザと出会い、おかしな旅は続く・・。(あの、ガソリンを盗む件も可笑しい。)
■印象的なシーンは数々あれど
・山間の湖で、水浴びする三人の姿。そして、イザの髪を切ってあげたマイクに対して、”いきなり美少女”になったイザが掛ける言葉。
・イザが姉がいると言っていたプラハ行のバスに乗り込む前に、マイクにしたこと・・。
14歳で高速道路を(リチャード・グレーダーマンを聴きながら・・)ぶっ飛ばし(いけないなあ・・でも許す。)、様々な経験をしながら、徐々に”世間”及び”世界の大きさ”を知っていく二人の姿。
そして、高台の岩場で三人が岩に名前を彫り、マイクが二人に言った言葉・・。
<私は、君らのような不器用で、ちょっとおバカな少年たちの成長していく姿を鮮烈に描き出したロードムービーが大好きなのである。
とても素敵な風合いを醸し出している少年マイクの成長ロードムービーである。
あんな”凄い”経験をすれば、新学期にタチアナから”メッセージ”が来ても、靡かないよなぁ・・、マイク・・。>
スマホを捨てるところ!
友達ができたマイクの成長物語ってところがいい。チックは一体何者だったんだ?などと、最後には不思議な存在になっていた。
転校生チックはロシアンマフィアの息子じゃないかとも噂され、教室ではゲロは吐くし、いかにもやばそうな中学生。そんな奴につきまとわれ、盗んだ車でドライブすることになったマイク。とにかく南に行けばワラキアに着くという適当な旅。成績も優秀なチックのやることなすこと全てがぶっ飛んでいて楽しい。まずはマイクが好きだというタチアナの誕生日会にて描いた絵を渡して、ささっと帰る二人。もうマイクはチックの言いなりだ・・・
風力発電所、スーパーを探して民家でご馳走になる二人、警察に追いかけられる様子、そしてゴミ置き場で知り合ったイザという少女。どこを切って取っても絵になる。また、ドライブシーンはドローン撮影を多用しているのも疾走感が気持ちいいんでしょうね。
欧州の抱える問題を背景に輝く眩しくてショッパイ思春期ロードムービー
主人公は14歳のマイク。不動産業を営む父は事業に失敗、母はアルコール依存症。学校でもパッとしないマイクは、密かに思いを寄せているクラスメートのタチアナの誕生パーティにも呼ばれない。そんな折クラスに風変わりな少年チックが転校してくる。見るからに変わり者のチックはなぜかマイクに執拗につきまとい、ついには盗んだ車でマイクの家にやってきて、祖父が住むワラキアまで行こうと誘いに来る。渋々承諾したマイクはやることなすこと無軌道なチックにブンブン振り回されるが、様々なトラブルを乗り越え、様々な境遇で暮らす人達と巡り会いながら二人の旅はかけがえのないものになっていく。
監督は『女は二度決断する』のファティ・アキン。トルコ移民という自身の出自を『女は~』にも滲ませていましたが、本作でもマイクを振り回す変わり者チックが監督の分身かのよう。旅路で遭遇する様々なトラブルと出会いを経て友情を育む二人を温かく見守る視点が実に爽やか。原題は”チック”ですが、旅の途中で出会ったホームレスの女性イザと2人のエピソードに着想を得た秀逸な邦題も印象的。切ない恋バナもしっかり入っているので一級の思春期ロードムービーとして仕上がっています。
ラストから始まる話かと思ったら
盛大な事故は旅の終わりではあったけど。
もうちょっと続きあり。
ティーンエイジャーに見て欲しい
原題は相棒チックの名前
中学生夏休みの冒険
アル中の母は陽気
アジア系ロシア人
プラハに行く二ヴァはおぱいチラッ
ラーダ・ニーヴァ
ドイツでは14歳から罪に問えます
2066年7月26日またここで
遺跡に落書きは困りますけど
タチアナはそんなに可愛くないけどロシア系セレーナ・ゴメスチック
よくある、少年のひと夏物語
正直よくある「少年たちのひと夏物語」ではあります。
新鮮さがないというか。
ただ他のより「たがが外れる」っぷりがワイルド。
クラスから浮いているカールと、ロシアの遠くから来た転校生チック。
このチックが、ほんとは何歳?って聞きたくなるようなやりたい放題なのが愉快。
成り行きで一緒に、チックのおじいさん宅を訪ねに行くはずが。
「場所が特定されるから」とマイクのスマホを、窓から放り投げるわ、マイクも車の中の酒を投げるわ。
なぜか車内音楽は、リチャード・クレイダーマンの「渚のアデリーヌ」。なんでやねん(笑)。
途中で出会う変わった人たち。旅につきものの出会いも生まれたりして。
「14歳」という設定が、大人じゃないけど子供も卒業したい。
そんなマイクの気持ちになっているかな。
主題は「チック」。それを「50年後のボクたちは」とつけたのは。
あのシーンからねと頷くネーミングでした。
最後のエンドロール、かっこよかった。
ドイツの青春
ストーリーには荒げすりな部分はあるけれど、これはこれで邦画では見れない青春の描き方として観れる。
PV風な演出が青春モノの泥臭さを巧く打ち消して面白く鑑賞できた。
ダルビッシュ似のチックのキャラクターが愛くるしくて良かった。
今更…
どこにでもある青春映画。新しさも、斬新さも、ブチ抜けた感性もない。なぜ今更、この内容で撮るのか、理解し難い。ロマンチックに傾き過ぎて、監督の思い入れがたっぷり入った、凡作。わざわざ夏に象徴されるステレオタイプの青春のページをヤンチャなシーンを盛り込んで撮りたいと思うこと自体がこの監督の限界かもしれない。この内容では撮る必要性も必然性もない。
とてもよかった
近年、少年が冒険をする映画を何本か見ている中では一番面白かった。ただホームレスの美少女はファンタジーだと思う。ディーゼルのMT車なところがすごくよかった。
「後戻りは嫌だ」と変にこだわるところが非常に若々しくてよかった。オレにもチックみたいな友達いた。今はどうしているのだろう。
ちょうど最近ラジオの『東京ポッド許可局』でリチャードクレイダーマンが話題になっていたところだったので、タイムリーだった。
アル中のお母さんが魅力的だった。魅力的に見える気持ちがわかる。本人はお酒で苦しんでいるのだろうけど、子供には楽しくて素敵なお母さんな感じがした。
クラスのマドンナ的な女の子は意地悪そうで、多分実際意地悪なのだろう。チックが言っていた通り、ホームレスの女の子の方がずっとよかった。
田舎で家族とクイズ出しながら食事する場面、風車で再開する場面など、すごくよかった。スカジャンが欲しくなった。
元 男の子は必見!
そうそう、14歳ぐらいの男の子って、こんな感じのやんちゃをやりたい衝動が突き上げてくることがあるんだよな。子供を卒業した(したい)気分と大人への背伸びがないまぜになるんだよね。それを見事に描いている。作品を見ながら、俺もこういう気持ちを持っていたなぁと懐かしく感じました。
全34件中、1~20件目を表示