劇場公開日 2018年2月10日

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「触れられないもどかしさと、触れられないからこその純愛。」今夜、ロマンス劇場で 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0触れられないもどかしさと、触れられないからこその純愛。

2018年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

こんなに泣かされるとは思わなかった。
往年の日本映画へのオマージュを感じ、出演者はもちろん、制作側の映画愛がぎっしり。どこか「ニューシネマパラダイス」の日本映画恋愛版、といった清々しい気分。

映画の残り20分くらいまでは、ファンタジーな点はそれはそれなりに受け入れながら、どこにでもありそうなドタバタ風でべタな演出がつまらなくも感じた。まあ、このペースでそろそろお転婆姫が消えてしまうんだろうな、と高をくくっていたところから、目が覚めるような展開。ああ、そうきたか、あれはそのフラグだったか、と驚かされ、終わりまで何度も胸が締め付けられた。
綾瀬はるかはもちろん、坂口健太郎、加藤豪など誠実さが伝わってくる配役が絶妙。
劇場をでるときに、改めて映画のタイトルを眺めた。「今夜、ロマンス劇場で」。ああなんていいタイトルなんだろうと哀しくもあり嬉しくもあった。

栗太郎