劇場公開日 2017年12月29日

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「実写が漫画を超えた瞬間、トンデモアクションがエモい。」バーフバリ 王の凱旋 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5実写が漫画を超えた瞬間、トンデモアクションがエモい。

2025年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

ドキドキ

小沢仁志のYoutubeで語られる、昭和の大スター列伝が、死ぬほど面白いのだが、
数あるエピソードの中で一番好きなのが、
大女優岡田茉莉子と共演した時の、衝撃エピソードだ。
そして、この映画を思い出すたびに、岡田茉莉子が頭をよぎってしまう。
というのも、バーフバリに出てくる国母シヴァガミのオバサン女優が、
この岡田茉莉子に、顔と雰囲気がそっくりだからなのだ。

壮大なスケールだった前作の続編。
過去の話の続きで、
バーフバリパパの王女との出会いの話、
パパが国王になれなかった話、
パパが義兄に取って代わられた話、
生まれた主人公が不遇に至るまでの話と進み、
主人公から見た、悪役の伯父との復讐の闘いがクライマックスになる。

見どころは2つ。
1つは冒頭で示した岡田茉莉子似の国母シヴァガミと、バーフバリパパとの、
確執が拡大し、関係性に溝が生じ始める場面。

女性ではあるが、代理的立場ながら権勢を誇るうシヴァガミは、
日本史でいう所の、いわゆる北条政子と同じポジションにいて、
実の息子と義理の息子(バーフバリパパ)の2人を、
分け隔てなく平等に扱い、後見人をしている。

それが、実子の陰謀等々により、徐々に義理の息子(バーフバリパパ)と亀裂が生じ始める。
味方でいる間は頼りがいのあるシヴァガミだが、関係性が崩れ始めた途端に、
泣く子も黙る、恐ろしい権力者に見えてくるのだ。
この岡田茉莉子みたいなオバサン女優の形相が、しこたま恐ろしいのである。
蛇ににらまれたカエルの如く、金玉が縮み上がるほどに怖い。
(´Д⊂ヽ

そして、見どころのもう1つは、クライマックスの闘いの場面。
トンデモ級のアクション連発で、笑ってしまうほどに主人公たちが超人的なのだ。
ずっとやりすぎコージーな神がかり展開で、テンション爆上がりモード。

特に度肝を抜くのは、椰子の木を使った宮殿侵入シーン。
実写が漫画を超えた瞬間というか、
ある意味、漫画を超えた大谷翔平を見るような興奮があり、
日本の少年漫画の世界観のアクションの上位互換のようで、
子供の頃の時分を思い出す、ワクワク感と懐かしさのエモい感情が沸々のこみ上げたのだ。
(^O^)/
個人的な感覚だと、ファミコンでテクモ(現コーエーテクモ)から発売されたアクションゲーム、
「アルゴスの戦士~はちゃめちゃ大進撃」を思い出した。
映画は、アルゴスの戦士のさらに上位互換な事をやっていたけれども。

そんな感じで、やりすぎだからこそ良かったなぁと思える作品だった。

ソビエト蓮舫