「【”抑鬱からの解放”ノルウェーから遣って来た、ロマンティック・スーパー・ナチュラル・スリラー。あのラストをどのように捉えるかは、貴方次第である。】」テルマ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”抑鬱からの解放”ノルウェーから遣って来た、ロマンティック・スーパー・ナチュラル・スリラー。あのラストをどのように捉えるかは、貴方次第である。】
ー 少女の力は封印された筈だった。初めての恋に落ちるまでは・・。-
■物語は、幻想的な序章から始まる。そして、美しく成長したテルマ(エイリー・ハーポー)はオスロの大学に通うために一人暮らしを始める。
人里離れた小さな田舎町で、”信仰心が篤く厳格な”両親の育てられたテルマにとっては、総てが新鮮だった。
そんなある日、彼女は激しい痙攣発作に襲われる。
その時に助けてくれた同級生のアーニャ(カヤ・ウイルキンクス)と親しくなっていく、テルマ・・。
◆感想
1.映画の雰囲気が、「モーリス」や、「キャリー」「RAW 少女のめざめ」に似ている。曇天の元、次々に起こる超自然的現象。
・北欧の酷寒の地を舞台にした詩的で、美しい透明感のあるラブストーリーであり、
・孤独でテレキネシスの能力を持つ少女という設定
・自分の内に秘められた隠された本性に気付く少女の苦悩と変異、家族のダークな物語が似ていると思ったのである。
2.本作は、同性への初恋の苦悩、疎外感、自我の目覚めを美しくも幻想的に、且つ寓意的に描いているが、根本には悲痛でダークな家族の物語がある。
<ヨアキム・トリアー監督の、独創的でスタイリィッシュで、刺激的で、衝撃的な美しき作品である。>
・眼から赤い血を流すテルマのアップの表情が印象的な、フライヤーに記載されているコメント。
”神に背く許されぬ初恋は、封印されたはずの”怖ろしき力”を呼び起こす。”
”少女の中の”願い(タブー)”が目を覚ます。”
<2018年12月29日 今は無き半田コロナワールドにて鑑賞>
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