「キリスト教の教えに従って禁欲的に育てられた主人公テルマが実は「願っ...」テルマ zhiyangさんの映画レビュー(感想・評価)
キリスト教の教えに従って禁欲的に育てられた主人公テルマが実は「願っ...
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キリスト教の教えに従って禁欲的に育てられた主人公テルマが実は「願ったことを実現させる」能力を持っていて、好きになった女・アンニャを(同性であったがゆえに)消してしまう。両親の下に帰り懺悔をするが、最後は父を殺し、再び出現?させた好きな女の下に帰る……。こうして見ると自分の欲求を殺してきた少女が解放される物語かなと思う。
最初から自分の欲望を肯定できていればアンニャを消さなかったし、父親も殺さずにすんだろうに……。と思わんでもないが、父親も自業自得な感はあるがちょっと不憫ではある。息子(テルマの弟)をその能力で残酷に殺した娘を、殺そうとしたのをやめてまかりなりにも育てた訳だし。父親が最後消えない炎に焼かれて死んだのは、子供のテルマに蝋燭の炎をかざしながら「地獄はずっとこうだ」と語った意趣返しだろうか。
自由に愛する人を愛するテルマの未来は否定できないが、欲望を手懐けられるかという恐怖に駆られている人は、それそれで共感できる。最後のテルマの笑顔は少し悪魔的にも見える。
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