「凛とした空気感」テルマ バリエさんの映画レビュー(感想・評価)
凛とした空気感
誰にでもある経験かと思うが、「あいつ居なくなればいいのに」とか「あの人さえ居なければ私は…なのに」とか、心の中で思ったことはありませんか?
ある、と思う人には、興味深い物語です。
ない、と思う人は、見ない方がよいかな。
邪悪さと純真さを合せ持つ人の心、天使のような顔をした子供にさえ潜む心のパワーは、悪にも善にも転びうるのだが、物語の最後を悪(絶望)と見るか善(希望)と見るかは、あなた次第?
私はテルマの10年後が見てみたい。続編希望します。
それにしても、オープニングの氷上のシーンがとても美しい。魚が足元にはっきり透けて見える程の氷の上を歩くって、割れて落ちないの?と思ったけど、魚や鳥、湖上を渡る人、などキリスト教にまつわる要素だったのかな、と思うと、あのシーンも充分意味のある伏線だったのかな、と見終わった今、凛としたあの空気感と共に映像が蘇ります。
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