「決めるのは本人」gifted ギフテッド オレンジさんの映画レビュー(感想・評価)
決めるのは本人
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主人公(女の子)の数学の才能をどの様に使うかを巡って、亡くなった母に代わり主人公を育てる叔父と祖母が対立します。
叔父は主人公の才能を隠したままにする事を望みますが、祖母は誰も解けなかった数学の問題を解決する事を望みます。
叔父の動機は、主人公の事を思うがゆえの行動、つまり愛情です。一方、祖母の動機は自分の願いを叶える事であり子供や孫はその為の道具です。それは主人公と叔父には引き離せない強い絆があり、叔父は母(祖母)を嫌っているという対照的な関係に現れています。
最終的に叔父は自分の考え方を主人公に押し付けるのではなく、大学に通わせながら小学校にも通うという主人公の意思を尊重した行動を選びました。
後日 映画の主題である「ギフテッド」は、才能は神から与えられた物であり自分の為にではなく皆の為に使うべきだというキリスト教の考えからきた言葉と知りました。本当に素晴らしい考え方だと思います。でも自分の才能をどの様に使うかは本人が決めるべき事柄です。
「毒親」という重くなりがちな問題を主人公の演技力と映画の構成によって、見やすいながらも心に残る映画でした。後味が良い作品です。
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