「マッケンナ・グレイスがとにかくキュート、普通でない娘を普通に育てようとする父の葛藤がグッとくる渋いドラマ」gifted ギフテッド よねさんの映画レビュー(感想・評価)
マッケンナ・グレイスがとにかくキュート、普通でない娘を普通に育てようとする父の葛藤がグッとくる渋いドラマ
天才的な数学者だった姉ダイアンが自殺、残された一人娘メアリーを引き取った弟のフランク。姉の血を受け継いで幼い頃から数学の才能を開花させるメアリーをあくまで子供らしく育てようとするフランクだが、メアリーの驚異的な能力は小学校登校初日から周囲を驚嘆させてしまい、彼らの慎ましやかな生活は様々な雑音に揺さぶられる。
監督マーク・ウェブが『(500)日のサマー』に立ち返ったかのような地に足のついたドラマ。フランクとメアリーの感情の機微を極力言葉で語らず画で見せる演出はとても繊細で優しい。キャプテン・アメリカとは真逆の等身大の父親像を体現してみせたクリス・エヴァンス、フランクとメアリーを暖かく見守るお隣さんロバータを演じるオクタヴィア・スペンサー、ベテラン陣の深みのある演技が下手をすると単調になりがちな渋いドラマに陰影を滲ませて味わい深い作品になっています。
壮絶におませさんだけどやっぱり小学生なメアリーを演じたマッケンナ・グレイス、『(500)日の〜』で主人公の妹を演じて評判となったクロエ・グレース・モレッツを彷彿とさせるキュートさも要注目です。
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