「私こそが生けるクロディーヌ」コレット imymeiさんの映画レビュー(感想・評価)
私こそが生けるクロディーヌ
夫が本の版権を譲渡してしまったとき、コレットは「あれは私たちの子供だったじゃない、あなたはそれを殺したのよ」「私はあの中に感じたことすべてをつめこんだのよ」というようなことを言う。本はコレットそのものであり、コレット自身なのだ。だからこそ、コレットは言う「私こそが生けるクロディーヌよ」と
文学では、作者は死んだ、とロランバルトが宣言してから、作者と作品を切り離してテクストを読むテクスト論が広く流行することになる。しかし映画コレットを見ると、彼女の作品は作者自身が多く投影されており、テクスト論で解釈するのはもったいないように思う。コレットの作品は彼女の人生と照らし合わせて読みたい。そうしたら、彼女の声が、叫びが、葛藤が、聞こえてくるような気がしている、
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